東葉高速1000形入線~その既視感、気のせいにあらず~ | みなかん~南千住車両管区~

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鉄道模型を中心に、ゆる~くのんびり・まったり語るブログ。
取り扱う車両は、営団地下鉄と乗り入れ先の関東私鉄たちが主成分です。

 

こんばんは、ななせです♪

 

今回も新たに入線した模型の紹介を―え、お前は誰だ」ですか…?

 

ええと、そうですよね…更新頻度が遅すぎるせいで

存在が記憶の彼方ですよね(汗

いや、それは元からだと思うよ

 

ここ最近はまとまった時間が取れないというのもありますが、模型に関しても

気になる新製品が全く無いため、ずっと鉄コレのN化改造を行っていました。

 

N化改造に関しては4月中旬の運転会を目標に完成を目指しているので

お披露目までもう少々お待ちください。

 

 

さて、言い訳もそこそこに改めて新規入線車両の紹介をしてきたいと思います。

 

 

 

今回紹介するのは、マイクロエース製「東葉高速鉄道1000形 更新車」です。

 

年明けに入線したばかりの営団05系chop車や103系ミツK-8編成の存在と相まって、

最後まで欠けていた営団東西線系統のピースを埋めるべく気長に探していました。

 

当製品と同時期に発売した営団5000系冷改車の方は、中学生だった当時かなり無理をして

リアルタイム購入していましたが、流石に東葉車の方まで予算を回す余裕が無く…

 

 

 

箱の中身はこんな感じです。

 

編成はトップナンバーである第01編成(1011F)。

*東葉車は百位と十位で編成番号、一位は号車番号を表します

 

もと営団第74編成(5824F)が改造種車であり、第74編成オリジナルの帝国車輌製3次車7両をメイン

第77編成(5827F)とトレードした4次車が2両、東西線10連化の際に増結した5次車が1両という構成です。

 

車体番号は下記の通りです。

 

←西船橋・中野

 

(CM2) 10105024

(M1)  10195272

(M2)  10185648

(M1)  10175271

(Tc)  10165913 [5次車・新製時より戸袋窓無し]

(Mc)  10155654 [5827(第77)編成・4次車]

(M1)  10145280 [5827(第77)編成・4次車]

(M2)  10135647

(M1)  10125270

(CT1) 10115824

 

→東葉勝田台

 

 

 

 

東葉高速1000形は、1996年の東葉高速鉄道開業に伴い導入した車両です。

 

90年代の車両なのに貫禄のある雰囲気、どこかで見たことがあるような風貌…

―それもそのハズ、この車両は営団5000系を改造したものだからです。

 

 

東葉高速線は高い運賃からも察しが付く通り、土地買収に苦戦して建設費が想定以上に膨れ上がってしまいます。

そのため当初は新車を導入するつもりだったのですが、車両を新造する余裕が無くなってしまいました。

 

そこで目を付けたのが、乗り入れ予定である営団地下鉄東西線を走っていた5000系。

 

この時期、05系の導入によって非冷房の5000系に廃車が発生していたことに加え、検査などの工場業務を

営団の深川工場に委託するつもりだったことから、何かと都合が良かったのです。

 

 

10両編成10本(+オプション2本)の計120両が譲渡され、営団5000系冷改車と同様の車体更新に加え、

東葉高速独自のアレンジを施して爽やかな青帯から暖かみのあるオレンジ帯の車両へと返り咲きました。

 

改造の際にJRへの乗り入れに関する機器類を取り外したのでJRに乗り入れは出来なくなりましたが、

新天地である東葉高速線と慣れ親しんだ古巣である東西線を行き来しています。

 

 

 

それでは、例のごとく前面から見ていきます。

 

写真左は譲渡前の営団5000系非冷房車、右は東葉車とほぼ同形態の冷改車です。

冷改車の方は(模型的にも)同時期に発売したものですね。

あれ、冷改車って確か営団仕様ではなかったような…()

 

営団5000系の雰囲気を残しながらもブラックアウトな前面に四角いライトケース、

そして周辺を縁取ったいわゆる「額縁スタイル」はどことなく関西私鉄を彷彿とさせます。

 

前面帯は北綾瀬支線(千代田線)へ転属したアルミ車のようにフィルム貼りな一方で

側面の帯は従来のアルミ帯のままですから、正面から見ても側面帯の出っ張りが見えます。

 

 

 

東西線の新型車両である05系と並べてみました。

 

こうして見比べてみると、関西私鉄風な額縁スタイルが特徴でありながら、

白とアクセントカラーを用いた3色のラインカラーや四角いヘッドライトは05系を意識しているようにも感じます。

 

 

 

方向幕についてです。

 

ATS-P設置後の5000系と同様に快速標記も方向幕の中に併記するスタイルですが、

営団車が角ばったフォントを使用しているのに対し、東葉車は丸みのあるフォントなのが特徴です。

 

いつものようにクロスポイント製のステッカーを使い、A1760TR運用の

東葉快速東葉勝田台行きを選択しました。

 

東葉快速は1999年12月のダイヤ改正で新設された種別で、東西線内を旧B快速(浦安停車)で運転し

東葉高速線内は北習志野・八千代緑が丘・東葉勝田台のみ停車する優等列車です。

*浦安通過のA快速は1996年の東葉高速線との直通開始に伴い消滅

 

 

朝ラッシュ時(上り)と夕ラッシュ時(下り)に各2本ずつ設定されており、朝2本と夕方1本の計3本が東葉車、

夕方の残り1本が営団車(05系限定)による運用となります。

 

西船橋18時27分発の下り列車は2002年の改正でA1758TRに変更しますが、

当区では05系の行徳ゆき(行徳検車区への入庫運用)に合わせ、開設当初の60TRに設定しました。

*下妙典信号所→妙典駅への格上げは2000年

 

ちなみにこちらの60T運用は、朝ラッシュの上り東快中野行き(B760TR)の運用にも就いています。

 

 

 

 

無線装置類です。

 

営団用の誘導無線アンテナは営団時代と同様に

両先頭車の前面と妻面に各1か所ずつ付いています。

 

先ほどもチラッと話した通り、東葉高速への転属に際してJRへ乗り入れるための機器類を撤去しているため

JR無線アンテナと信号炎管がありません。

*非冷房車は国鉄時代がプロトタイプ

 

JR車は東葉高速線へ、東葉車はJR線へ乗り入れることが出来ない一方で、営団車は両者の保安装置を有していますから

S運用に限り東葉勝田台~三鷹への3社にまたがって乗り入れる運用が存在します。

 

この辺は千代田線も同様の運行形態ですね。

*2004.3.31現在

 

 

 

冷房装置です。

三菱製CU-764を1両当たり2基設けています。

 

この辺の改造内容は5000系冷改車と同様なのですが、

クーラーキセが営団車の物と形状が異なっています。

 

営団5000系の冷改は1994年度までにすべて終了していますが、東葉高速へ譲渡した車両は

全車非冷房のまま廃車となった車両たちです。

 

したがって1000形の改造種車は東葉高速線での運用に際して冷改を行いました。

 

 

 

CM2車の屋根比較です。

改造前の車両は非冷房だったので、屋根にはパンタグラフ…の撤去跡がありました。

 

中野方先頭車であるCM2車(営団時代)には当初パンタグラフが付いていたのですが、

1986年からパンタグラフの撤去が始まりました。

 

撤去した当初は鉄コレのようにランボードやパンタ台などは残っていたものの、

冷改に際して綺麗に撤去してしまいました。

 

 

 

全体的な側面の印象把握です。

 

MA製の5000系冷改車は第63編成(5813F)をプロトにしているため、

中野方7両には戸袋窓がありません。

 

東葉車は全ての車両において戸袋窓を埋めてしまったので、こうして並べると

種車の面影がよくわかります。

 

 

その一方で、営団車とは違いドア窓が大きくなっているのが目を引きますね。

 

営団5000系は登場時から小窓のドアを使用していていますから、日比谷線3000系以前の車両のように

原型ドアになったのではなく、東葉車のみに見られる独自の特徴です。

 

 

 

優先席のステッカーについてです。

 

東西線時代は営団車特有の細長いシルバーシートのステッカーが両先頭車のみ貼られているのに対して

東葉車は水色のステッカーが全ての車両に貼り付けられています。

 

 

 

台車です。

S形ミンデンのFS502を履いています。

 

元々は10連化のための増結用中間車である5次車以降が履いているものです。

のちにFS358(ミンデンドイツ式)を履いていた車両も構造上の欠陥から順次FS502(A)に交換していきました。

 

個人的にはFS358の方が好きなのですが、FS502への交換は営団時代に完了しているため

FS358を履く東葉車は存在しません。

*未改造の編成除く

 

 

 

 

次は中間車(M1)です。

 

とはいっても5000系冷改車と仕様はほぼ同じであり、当区では今後サブリード記事として

5000系冷改車のレビューや比較について書こうと思っているのでここでは簡単に紹介します。

 

こちらの1014号車は原番号が5280号車であり、元々は第77編成に含まれていた4次車です。

 

 

冷改による発熱量の増加対策で、103系1000番台のように床下いっぱいに並んでいた抵抗器は

界磁添加励磁制御に変更したことで半分以下の量になりました。

 

また、05系の時にも話しましたが、JRでは1994年から4号車を弱冷房車に設定したことから

営団・東葉車もJR車に合わせて4号車を弱冷房車にしています。

 

 

 

 

中間車の中で唯一の付随車(Tc;可搬式の簡易運転台付き)である1016号車。

元々は東西線の10連化に際して増備した5913号車でした。

 

この車両は5次車に分類されるため、新造時(営団時代)から戸袋窓はありませんでした。

 

また、他の車両は貫通扉が銀色なのに対して、1016号車のみが白くなっているのに加え

簡易運転台のある東葉勝田台寄りの妻面窓だけ固定窓です。

 

 

MAの営団5000系シリーズは仕様に合わせて妻面形態を作り分けているので、

日比谷線3000系の方にもその熱意を向けて欲しいな…と。

 

 

 

 

最後にライトチェック。

 

MA特有の着色プリズムと白色LEDの組み合わせでありながら、

ヘッドライトの発色が意外にも実感的だと思います。

むしろ後発の非冷房仕様の方が黄色っぽくて…

 

ただ、方向幕の光がT○MIXをリスペクトしたみたいに青味が強いため

現在ストックを切らしている白色LEDを入手したら交換の様子を本稿に追記したいと思います。

 

 

 

【追記】

 

ようやく白色LEDが手に入ったのでライト交換していきます。

 

今回使用したのは3020サイズのチップLED。

*#LP-W3020C1C

 

MA製品は基本的に方向幕はライト以上に強く光ることから、受光部から遠ざけても問題ない…のですが、

3020サイズでもライトケースに嵌りませんでした。

 

とはいえ、このサイズは割と汎用性が高いため、今回はライトケースを削って無理やり押し込む

強行策を取りました。

 

 

 

こちらが交換後です。

 

確かに青味が無くなっていい感じ…と思いきや、今度は黄色っぽく?

これは使用しているクロスポイント製のステッカーが経年劣化で黄ばんでいるからです。

 

当区でストックしているステッカーは全てリアルタイムで購入したキットの付属品であるため、

かれこれ10年以上前のものですからね…

 



ということで、以上がマイクロ製東葉高速1000形についてでした。

今回は特に弄るべき部分が無かったため、レビュー要素がいつも以上に強めでしたね。

 

これで営団東西線に縁のある乗り入れ車両が3社分揃いました。

 

今後は派生型集めが中心になってくるので、形式で言えばタイプではない営団8000系(製品化希望)や

国鉄(JR)の103系1200番台と301系が入線できればコンプリートです。

現実から目をそらさないで

 

東西線系統も形式や編成バリエーションが多彩ですから、

今後もゆっくり気長に攻略していきたいなと思います。

 

 

それでは今回はこの辺で。

ご観覧ありがとうございました♪