鉄道模型珍品堂「700系新幹線」の巻 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 毎月、ネタ切れの「鉄道模型珍品堂」企画。市場に出回っている数が限られているので、目にする機会も少ないだろうということで、700系新幹線電車を紹介させていただく。先般、東海道新幹線から引退しているが、新型コロナウイルスの影響でさよなら運転が中止になってしまったので、せめて模型で惜別の思いを表してやろうというわけだ。

 JR東海とJR西日本の共同開発による700系のデビューは1999年。いろいろな面で鮮烈だった500系と比べると、いささか地味な印象があるが、前頭部の独特な造形は「カモノハシ」と呼ばれ、500系とは異なる魅力を放っていた。

 2003年に700系をブラスモデルで発売したのはカツミ。新幹線なので、縮尺は87分の1で、正当なHOゲージだ。だから真っ正面から撮影しても、レールの間隔(軌間)がピタリと決まっている。

 700系は16輌編成だが、全車が異なる16車種で構成されるという模型メーカー泣かせの系列。しかしカツミは頑張って全16車種を製品化している。

 カツミ製品のプロトタイプはJR東海所属車で、初代の0系以来、歴代の新幹線電車を模型化してきたメーカーだけに、いつも通りの製法で無難にまとめている。前頭部は巨大なロスト製、車体はエッチング&プレス加工によっている。

 フル編成で二基装備となるパンタグラフもロスト製。形態重視で可動しない。巨大な衝立状のパンタカバーが目を引く。

 動力車は16輌のフル編成で4輌となるように設定されており、EN22モーター(高速タイプ)とMPギアシステムを装備している。

 室内には座席が並ぶが、普通車は3列+2列の新幹線用を製作しており、前作の500系よりグレードアップ。室内灯もLED化され、普通車は白色タイプ、グリーン車は電球色タイプを使っている。

 新幹線の模型に対して、実は鉄道好きはあまり興味を示さない。しかし、子供たちには絶大な人気があり、一般向けの公開運転会で走らせると絶対的スターだ。特に東海道新幹線系統は16輌の長大編成でもあり、チビッコたちは大喜びする。

 だが、走らせる側は結構大変なのだ。その辺の苦労話は明日に。(続く)