今回はきっぷの話題です。
さて、駅で発行されるきっぷといえば、どのようなものを想像するでしょうか?
券売機から出てくるオレンジ色をした小さなきっぷ?
それとも窓口や指定券券売機で発売される緑色の大きなきっぷ?
オレンジ色をしたきっぷは初めてこのサイズ(長さ3.0cm、幅5.75cm)のきっぷを作った人の名前をとって「エドモンソン券」という名前がつけられ、主に近距離乗車券として使用されています。
緑色の券は主に長距離乗車券や指定席特急券などの料金券に使われており、指定券予約発行システムの名前をとって「マルス券」と呼ばれています。
マルス券は基本的に長さ5.75cm、幅8.5cm(一部の券は幅が12.0cm) の大きさのものですが、実はエドモンソン券サイズのものが存在します。
その名も通称「マルスエド券」。
近距離きっぷと同じように「〇〇から○円区間」という表示なのに緑色…
そんな違和感たっぷりなきっぷはJR北海道、JR東海の一部駅の券売機で発行されています。
ところが、先日私がTwitterを見ていたら、JR九州の笹原駅で発行されたマルスエド券の画像が流れてきました。
マルスエド券の物珍しさにも目を惹かれましたが、何よりも近くの駅で手に入る…
というわけで今回そのきっぷを手に入れてきました。
博多駅から鹿児島本線を南下すること2駅。
普通列車のみが停車する笹原駅へとやってきました。
1987年3月9日に開業した相対式ホーム2面2線の駅。
それぞれのホームは地下通路でつながっています。
駅舎の外に出てみました。
ちなみにここから西鉄天神大牟田線の井尻駅までは500mほどの距離。
それでは、そろそろマルスエド券を入手しに行きましょうか…
こちらがそのマルスエド券を発行してくれるという券売機。
アシストマルス「ど~ぞ」という名前で、オペレーターを呼び出して指定券等のきっぷを買うことができるタイプの指定席券売機。
ちょうどJR西日本の「みどりの券売機プラス」のような存在です。
オペレーターを呼び出すサービスは2020年4月1日からの開始のため、このときは使うことはできませんでしたが、それ以外の機能は使用可能。
ここ笹原のほか、春日駅・水城駅にも設置されています。
では、なぜこの券売機でマルスエド券が購入できるか…
それは、これが近距離きっぷの券売機を置き換えて設置されたため。
今まで券売機で買えていた近距離きっぷが買えなくなるのを防ぐために近距離きっぷ発売機能が搭載されました。
そして、この券売機で使える用紙がマルス券用のみであることから、マルスエド券が発行される、ということです。
それではさっそく購入してみることに。
買うときは画面左上の「お近くのきっぷ」のボタンを選択します。
買ったきっぷがこちら。
まさしくマルスエド券です!
縦に入った濃いラインがマルス券であることを主張しています。
せっかく買ったのでこれを使って博多駅に戻ってみました。
もちろん、普通のきっぷと同様に使用することができました。
このマルスエド券を発行するアシストマルス「ど~ぞ」、これから福岡市や北九州市の駅に導入されることになっています。
そのうち、マルスエド券も見慣れた存在になるのかもしれませんね。
それでは。