KATOのDE10は、リニューアル製品の7071シリーズとして、一般色の耐寒形・暖地形を皮切りに、クルーズトレインななつ星に合わせた塗装のJR九州仕様2両セットが発売されていましたが、ようやくJR貨物更新色が先日発売になりました。

 

DE10 JR貨物更新色については、他の方々が既に入線投稿をされていますので、ここでは少し違う観点からもご紹介したいと思います。

DE10 JR貨物更新色(品番7011-3)です。

 

KATOのHP解説によると、更新の時期・施工所で塗色が異なる中、多数派を占める大宮工場の塗色パターンを纏った塗装で、前面白帯が左右でつながったタイプとのことです。

 

【参考】 前面の白帯が途切れた塗装のDE10-1574[岡]  梅田(貨物)駅構内 2012年5月5日

 

添付品は、説明書以外に、①ナンバープレート(白色・赤色),上段の②ホイッスル(金色)とホイッスルカバー(灰色),右中段の③メーカーズプレート(灰色),右下段の④交換用のナックルカプラー(灰色)が添付されています。

 

①ナンバープレートはDE10-1666,1723,1745,1750の4種類です。説明書によると、前面が白色、側面が赤色となりますが、1745号機のみ白/赤を入れ替えて取り付けるとのこと。そこで、インターネット上で公開されている各機の写真とを比較・確認しながら進めます。確かに1745号機だけが、前面は赤色、側面は白色になっていました。

 

写真はホイッスルカバーで、KATOの従来パーツ(手前の1個)に比べて実感的な形状になっています。②ホイッスルは1666号機・1745号機、ホイッスルカバーは1723号機・1750号機に対応との説明ですが、ネット上の写真では、1666号機はホイッスルの姿とホイッスルカバーの姿の両方が存在したようです。所属機関区の条件に適した形状に変更されたものと思われます。

 

③メーカーズプレートは、左側2個が日本車輛で1666号機に、中間2個が川崎(重工)で他の3両が該当。右側2個は無地のスペアーです。ネット上の写真からは判別できませんが、これは正しいと信じましょう。

 

ホイッスル、又はホイッスルカバーは、屋根上の各信号炎管の隣に差し込み、側面用ナンバープレートとメーカーズプレートを両側面に押し込みます。無線アンテナの両脇にある突起は扇風機のカバーのようですが、この形状をしているのは1666号機と1723号機で、残る1745号機と1750号機は平坦な形状をしていました。

 

DD51愛知機関区JR貨物色で見られた側面の手すりの付け根の色の不自然さもなく綺麗です。

 

前面手すりの右側に付いているジャンパ栓受は白色成型ですが、ネット上の写真で1745号機は赤色に塗られており、前面が赤色プレート機の場合に赤色にするのかも知れません。私が撮影した前出のDE10-1574でも、前面が赤色プレートで栓受も赤色でした。他の3両は前面プレートと同様に白色でした。端梁(エンドビーム)にあるテールランプには赤色透明樹脂が嵌めてあります。次に、スノープロウが装備されています。地域・季節により装着の有無が存在するものと思われますが、スノープロウがカプラーの保持機能を有しており、スノープロウ以外の交換用パーツは付属していないため、常にスノープロウ装着状態となります。EL用のATS保護板等のパーツをお持ちの方ならば、スノープロウなしの姿も楽しめると思います。

 

従来通り全軸駆動ですが、従来と変わったのは車輪側面の色が黒色から灰色に変更されています。スケスケの台車だけに良く目立ちます。この角度から撮影した写真では、集電板の一部がチラッと見えていますが、通常の使用状態であれば全く見えませんので。

 

ちょっと気になるのが床下の燃料タンク。JR貨物更新色に限ったことではありませんが、燃料タンク底面とレール面との隙間があまりありません。

 

隙間は測定すると1mm位です。燃料タンクは下辺が斜めにカットされているものの、レール面では底の平面が対峙しており、畳のお座敷レイアウトや突然下り急勾配になるようなレールの継ぎ目に凹凸のある場合には、燃料タンク底面を擦って止まってしまう恐れがあるので注意が必要です。

 

別の角度から見るとこのような感じです。

 

粘着力を確保するゴムタイヤは、車両の各端にある車輪の片側(左端下側と右端上側)に装着されています。

 

では、纏めます。屋根上の扇風機カバーの形状と、前面手すりの栓受が白色であることに合致するのが、1666号機と1723号機です。1666号機は首都圏で運用(新鶴見機関区の所属)、1723号機は中京圏で運用(愛知機関区の所属)されているようです。先のDD51 JR貨物色機が愛知機関区所属であったことから、DE10も合わせて愛知機関区所属の1723号機にすることにしました。ナンバープレートはDE10-1723、メーカーズプレートは川崎重工、ホイッスルカバーを装着し、併せてナックルカプラーに交換しておきました。

ホイッスルカバーを取り付ける際に戸惑ったのが、パーツの向きです。取付脚に対して、カバーの前後方向で端までの長さが微妙に違います。ホイッスルも同様ですが、長さが短い方が近くの屋根の端に向くように装着します。なお、ホイッスルカバーのパーツを保持してあるランナー部分から切り離して使用しますが、破損防止の構成から切り離しがし難い構造であり、切り離し後の側面にどうしてもバリが残ってしまいます。取付前に、薄板状のきめの細かい発泡スチロールにパーツを差して、平刃のデザインナイフの刃先をパーツ側面に押し当てて、発泡スチロールごと切り抜きます。こうすることで、側面のバリが簡単に除去できます。

 

 

試験走行したところ、電球色LEDによる明るいライト点灯と共に、前後方向とも非常にスローが効いて好調な走行をしてくれました。牽引力など定量的な性能を見極めて、改めてレポートすることにします。

 

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