2020年3月26日、JR東日本仙台支社より東北本線、陸羽東線を走るリゾートみのりが6月28日の運行をもって引退することが発表された。
2020年6月に引退するジョイフルトレインは横浜支社の伊豆クレイル、盛岡支社のリゾートうみねこに続いて3編成目になる。

偶然にも、3/21の快速リゾートみのりに乗ってきたので乗車記をまとめる。

2020.03.21 仙台にて




黒光りした特徴のある車両が仙台駅に入線してきた。2008年にデビューしたとは思えないほど撮影者、ギャラリーが多く、この車両無くなるのかなと思わせるほどであった。
乗車の10日くらい前に指定席を取った時にはもう少し空きが多かったような気がするが、仙台発車時点ではほぼ満席のように見えた。

運転席に佇むこけし。鳴子温泉はこけしの産地だ。


仙台を発車して東北本線を北上していく。なかなかのスピードでかっ飛ばしていく。GPSでの計測によると100km近く出ており、キハ48の本気を感じられる。
品井沼手前で非常ブレーキで停止。撮り鉄が踏切の障害物検知装置を引っかけたようだ。車掌氏が乗務員窓を開けて注意を促す。
ここに限らず、沿線には撮り鉄が多く出ていた。くれぐれも列車を止めることが無いよう気を付けたいものである。
非常ブレーキの影響で2分延で小牛田に到着。意外と降車が見られる。一ノ関行に5分で接続しており、18きっぱーが利用しているのだろうか。
小牛田から陸羽東線に入り、ぐっとスピードが落ち、雪山が目に入るようになる。
新幹線停車駅である古川では11分停車。特に交換列車があるわけでも無く、お出迎えイベントがあるわけでもないのが寂しい。

2021.03.21 古川にて


2号車フリースペースにはリゾートみのり型のクッションが置いてある


古川を出て、大崎市内の盆地を山に向かっていく。岩出山、有備館、川渡温泉と停まっていくが乗降は少なめ。同日にテレビ東京で放映されていた鉄道沿線ひたすら歩き旅7を家に帰ってから見ていたら、岩出山、有備館あたりはなかなか見どころのありそうな街だ。
少しずつ山を上り、鳴子温泉に停まる。鳴子温泉では23分の長時間停車で足湯や手湯、温泉街散策などを楽しむことが出来る。
やはり観光列車はこうであってほしい。ぷらっと降りて、美味しいものを見つけて買って食べて、呑んで楽しみたい。足湯は個人的にあまり好きではないので、少し歩いて手湯へ。鳴子温泉は匂いが強い温泉のため少し浸かっただけで手から強烈な匂いを発するようになってしまった(笑)
お昼ご飯になるものは何か売っているかなとぷらぷらしてみたが、今ひとつピンと来るものが無かったのは残念だ。

2020.03.21 鳴子温泉にて



列車は鳴子温泉を出ると、鳴子峡に差し掛かる。
列車はほぼ停車するかの如く減速する。


鳴子峡を過ぎるといよいよ峠越えといった雰囲気が漂ってくる。
堺田の分水嶺に差し掛かるとそこはもう山形県だ。山形県に入ると列車はかろやかに下り始める。
奥羽山脈を越えると天気が変わる。日本海側は曇りだ。
最上で鳴子温泉行きの列車と行き違う。
引き続き、坂を下ると新庄の街中である。

2020.03.21 新庄にて


3時間越えのリゾート列車であったが、景色は常に移り変わり、シートも快適。長時間停車もあり、楽しい列車であった。残念ながらキハ48のリゾートみのりは引退してしまうが、少し余り気味になりつつあるキハ110やHB-E300の新車で後継列車を走らせてほしい。