人吉鉄映会です。
今回の懐かしの人吉・球磨の懐かし鉄道は「きじ馬号」です。
キレイなラッピング列車ですね。
ちなみにきじ馬とは・・
人吉観光案内パンフレットより 🄫人吉市
きじ馬は花手箱と並んで人吉球磨の伝統工芸品です。人吉球磨の各家庭にも少なからず置いてあると思います。(うちの実家にもあります)様々な大きさのものがあり、お土産店に置いてあります。特にきじ馬に関しては小さなキーホルダータイプのやつもありますので、人吉・球磨にお越しの際は是非お土産としてお買い求め頂けたら・・と。
この列車が生まれたきっかけは、徐々に人々の足が鉄道から自家用車に変わっていき鉄道が衰退し始めようとしている中、人吉球磨の鉄道を盛り上げようと人吉鉄道事業部が「楽しい列車のデザイン展」を企画したことでした。
無地のディーゼルカーが書かれた応募用紙に各自思い思いのデザインを書いて応募するのですが、結果的に460点もの作品応募があり、当時人吉市内の小学3年生の女子児童が書いたきじ馬のデザインが見事金賞をとり、このデザインが採用されました。(なのできじ馬号です)
ちなみにこの女子児童さんは人吉鉄映会活動者の方のお嬢さんで、非常に才能がある方です。当会も今後の活動にあたって色々デザインなどをお願いしようと思っています。
めでたくデザインが決まったところで、キハ58-225とキハ28-2195の2両のこのデザインが描かれ、平成7年(1995年)3月25日、人吉駅でお披露目会があり、デザインをした児童さんと同じ小学校の仲間100人を招待してトロッコ列車を連結して人吉から大畑まで運行しました。
お披露目翌日の平成7年(1995年)3月26日 人吉駅にて
この列車は平日は基本普通列車として運行され、臨時列車、トロッコ列車といった観光用にも運用されました。
平成9年(1997年)4月 水無第二トンネル(9251Dレ)
平成9年(1997年) 球磨川沿線を走行
平成9年(1997年) 4月20日 大畑の山越え 9250D
平成9年(1997年)10月 大畑-矢岳 1261D
すごくインパクトのある、かっこいい列車ですよね。各地でもラッピング列車というのは走っていますが、これも決して負けていないですよね。
ただ、この列車は今JR九州、人吉・球磨を走っている「いさぶろう・しんぺい号」、「やませみ・かわせみ号」などの同じキハ系のいわゆる水戸岡デザイン列車と大きく違うところは、単にキハ58-225とキハ28-2195の外装を変えただけの列車であるということです。すなわち、いざ乗車すれば中身は普通のディーゼルカーであり、残念ながら客寄せ車両とはならずランニングコストがかかるという理由で短命に終わってしまいます。
やはり内装の特別感、豪華感、そして「映える」感が必要なんですね。
平成9年11月24日 10:56人吉着「きじ馬号」からヘッドマークが外され、デザインされた児童に進呈さました。同時に車両に乗せてあった大きなきじ馬も贈られています。
贈呈されたヘッドマークときじ馬がデザインされた方のご自宅の玄関に飾られていました。
これがヘッドマークです。つばきときじ馬デザイン 人吉らしさが出ていていいヘッドマークですよね
そして同年11月28日がラストランとなり、きじ馬ラッピング列車は姿を消しました。。。。。。
わずか2年半の運用でした。
何かうまい運用でもっと長生きできたのではないかと、大変残念に思いますが、これが地方路線の現状でもあります。
その後この車両は塗装を通常の九州色(白地に青ライン)に戻され、鹿児島方面に転籍したそうです。
人吉・球磨を一瞬で駆け抜けた幻の名ラッピング車「きじ馬」号の記憶は、永遠に残ることでしょう。そして今後もこんな楽しい列車が出てくるといいですね。過去にはくま川鉄道でワンピースラッピングもありましたし。
これね。ネットでもだいぶん盛り上がってました。2017年5月 人吉温泉駅にて
これをJR九州でもやっていいし、夏目友人帳ラッピングなんてのもあり、かも
とにかく、何か工夫をしなければお客様も寄ってきませんね。
ちなみにきじ馬号のNゲージはデカールが発売されているみたいなので、キハ58をお持ちの方で興味ある方は変えてみてはいかがでしょうか。
それではまた
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