小田急多摩線の中央に位置し、各駅停車のみが停車する黒川駅。
多摩線の中で周辺が最もローカルで、昔の雰囲気を今に残しています。

開業と同時に設置された黒川は、元々6両分のホームを備えた駅でした。
その後ホームは8両分に延長され、2012年度には10両分に対応した長さになりました。

その際に設置されたホームは、唐木田方の高架線上に設置されており、とても狭いのが特徴です。
踏切がない多摩線ですから、新百合ヶ丘方に延長すれば良さそうですが、なぜ唐木田方だったのでしょうか。

ホームの先から新百合ヶ丘方面を見ると分かるのですが、駅を出るとすぐに勾配になっています。
勾配上にホームがあるのは極力避けたほうが良いため、唐木田方にホームが設置されたのでしょう。

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高架線上にホームが設置された際には、なぜそっちにと思ったものですが、反対側の勾配を見て納得したものでした。
多摩線を10両の各駅停車が走る光景というのも、昔を知る者としては驚きしかありません。