阪神電鉄では、独立行政法人都市再生機構西日本支社(UR)と、阪神沿線のUR賃貸住宅団地(UR団地)を中心とした地域の活性化に資する目的とした包括連携協定を締結したことを発表しました。

阪神電鉄とUR都市機構が包括連携協定を締結 沿線のUR団地を中心とした地域活性化への取組みを開始 〜阪神電車の「赤胴車」を武庫川団地内に設置し、地域のコミュニティ拠点に〜 |ニュースリリース|阪神電気鉄道株式会社

具体的な連携施策は以下の通りです。
●地域コミュニティ拠点として「赤胴車」を活用
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▲赤胴車を武庫川団地に設置したイメージ
(上記発表資料(https://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/2816)より引用)
設置は来年春を目処、地域の住民が交流するコミュニティスペースとして活用の予定。

●「子育て支援」「女性活躍支援」イベントをUR団地内で実施

●ウォーキングイベントの開催


その他詳細は、上記発表資料をご覧下さい。



阪神電鉄の伝統カラーとして親しまれてきた「赤胴車」ですが、今は武庫川線で運用される4編成を残すのみとなっており、これらの編成も近々運行を終了することが予定されています。
そんな中、私もたまたま神戸市内への用事があり、そのついでに武庫川線に乗車し、間もなく終焉を迎えるこれら「赤胴車」の姿を記録してきました。


その「赤胴車」が、まさか最後に活躍した武庫川線の終点に広がる武庫川団地の中に保存され、地域の交流スペースとして活用されるとは、この時には思いもしませんでした。
阪神沿線には、いくつかのUR団地がありますが、その中でも武庫川団地は1000戸以上を擁する大規模団地の一つであり、武庫川線の主要な利用者でありますが、まさかURと提携して、「赤胴車」を保存していく、とういのは目から鱗、といったところでしょうか。

私自身も、今回ご紹介したURとは異なりますが、かつては泉北ニュータウンの団地に住んでいて、団地住民の高齢化が課題、というのは見聞きするところです。
その泉北ニュータウンの茶山台団地(大阪府住宅供給公社が供給)では、泉北高速鉄道なども巻き込んだ、様々な再生策を実施し、若い入居者を増やしている、とも聞いています。
参考:
入居希望者が続々集まる「茶山台団地」のすごみ | 街・住まい | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

武庫川団地でも、少子高齢化といった、高度経済成長期に整備された団地が有する課題は共通と思われますが、その解決への取組の一つとして、引退した電車を交流の場として提供するのは、交流を深める、という点では確かに面白い着眼点と感じました。

今後、団地の真ん中に「赤胴車」が置かれるわけですが、団地に囲まれて余生を送る「赤胴車」の姿を、一目見てみたいな、とも感じたニュースでありました。



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【阪神】赤胴車を1両保存へ!URが引取り武庫川団地に設置へ | 鉄道プレス



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