ひたちなか海浜鉄道 阿字ヶ浦駅 普通入場券 | 菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

あの日から、今日で9年目となりました。

 

戴きものですが、大地震が発生した平成23年3月11日に「ひたちなか海浜鉄道」阿字ヶ浦駅の自動券売機で発行されました普通入場券です。

 

 

「HITACHINAKA SEASIDE RAILWAY CO.」橙地紋券となります。

 

発行された時刻は右側上部の印字の通り10時19分で、約4時間半後の14時46分に発生した大地震により、「ひたちなか海浜鉄道」も全線で運転を中止、同社は「海浜鉄道~SEASIDE RAILWAY」の名前の通り、太平洋に近い路線ながらも、直後に発生した津波による被害は幸いにも受けませんでしたが、強い揺れにより軌道変状、築堤崩壊、軌道断裂など施設に甚大な被害を受け、全線で列車の運転が出来なくなりました。

 

3月19日からは代行バスの運転が開始され、4月に入ってからは施設の復旧工事に着手し、社員と関係者の努力により、約3ヶ月後の7月3日に勝田~平磯間が復旧して運転が再開され、7月23日に平磯~阿字ヶ浦間も復旧して全線で運転が再開されています。

 

この券を購入して下さった知人は、車で移動中に阿字ヶ浦駅に立ち寄り、入場券を購入後に那珂湊の魚市場で早いお昼を食べてから、大地震が発生する寸前に千葉県の自宅に帰宅することが出来たそうですが、自宅への到着が遅れていたら、どうなっていたか判らなかったと仰っておられました。

 

あれから9年が経ち、震災により不通となった鉄道も復旧が進み、気仙沼線や大船渡線の一部区間では鉄道での復旧を断念した路線もありますが、最後まで不通となっておりました常磐線の富岡~浪江間が、来たる3月14日に運転を再開する予定となっています。