anachro-fukurou.hatenablog.com
くはね夫婦と４人で，居酒屋「作蔵」にて，酒宴。会計を済ませ，再び目指すは会津若松駅のホーム。そう，1900着の236Dが，急行色を先頭にやって来るのだ。折り返しの239Dの発車までの42分間，ホームで撮影を満喫しよう。
入線まで気付けば数分。２番線の正面で待機する。
前照灯が２つ見えてきた。
ホームの灯りに照らされて，その塗色が国鉄急行色であることを視認する。よし，ローテーション通りだ。
停止位置は想像以上に遠かった。開扉，乗客が一気にホームに吐き出される。尾灯が点り，前照灯が消えるまではほんの一瞬だった。
宵闇に，ぽつりと。
正対。
30年ほどの年の差，新旧の並び。郡山行きは1905に発車していった。
ホーム上には同業者も多かった。無心に撮影してゆく。
なんと初めは気付かなかったのだが，新津方も急行色ではないか！
236Dから差し替えで，「急急コンビ」が復活したということだ。この２日間，翻弄された同業者も多いだろう。しかしホーム撮りの自由度は一気に上がった。
臨場感。２両の窓や扉の仕様がそれぞれ異なるのも，前時代的で面白い。
どう切り取っても絵になってしまう，恐ろしい被写体だ。あらゆるアングルが「解」になる。撮影には終わりが無い。
日常の一コマ。
横顔。
愛らしい，穏やかな表情。
この後，乗客が殆ど居なかったので，ヨメ氏達の発案で，ホームに三脚を立て，ボックスシートに４人で座って記念撮影。その後もテール側で，４人で記念撮影。良い記念になった。
急行色は「濃厚」で，良い色だ。褐色の部分は，日中の太陽光の下ではかなり白っぽく見えるのだが，夜のホームの光の下では思ったよりも暗く，ベージュに近いような印象である。
１番線側からの眺め，定番のアングル。
さて，野沢行きの239Dも，あっという間に発車時間が近付いてきた。
車掌が，改札前に立つ駅員の合図に手を挙げて応じ，乗客が居ない事を確認する。
そして乗務員室に乗り込み，閉扉。
野沢に向けて，列車はするりするりと走り出し，やがて暗闇に溶けていった。
その12へ続く。
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