加太発13時58分の列車で折り返し、今日何度めかもわからないくらいの和歌山市駅へ。残すはみさき公園駅から分岐する多奈川線のみとなりました。

 

和歌山市発14時30分の特急サザンに乗りみさき公園駅到着は14時42分。多奈川線みさき公園多奈川間の2.6㎞全4駅の短い路線ですが、先ほどまでの和歌山港線加太線とは違い、線内のみで折り返し運行する形態をとっています。

 

接続は良くみさき公園発14時45分の列車で多奈川線の旅がスタート。

 

 

14時49分着の終点1駅手前、深日港駅で下車。終点多奈川駅までの距離は0.5km、例によって歩いて向かうことにします。

 

 

 

駅前はザ・田舎の風景。駅名の通り深日港の最寄駅で、かつては淡路島徳島方面へのフェリーなどが発着して賑わっていたようですが、現在は定期航路はすべて廃止され閑散とした寂れた雰囲気が伝わってきます。

 

 

線路と並行して走る県道をてくてく歩き、10分ほどで多奈川駅に無事到着。

 

 

 

 

深日港駅同様、大手私鉄の駅とは思えない雰囲気です。がらんとした広いホームに私1人・・・大きな図体を持て余し気味ですが、おそらくここに賑わいが戻ることはないでしょう。

 

 

15時27分発の列車がやってきました。晩秋の夕暮れが迫りつつあり、より一層もの悲しい光景を際立たせてくれます。

 

定刻に発車し深日港駅を通り過ぎ、これで無事南海電鉄の鉄道線全線完乗を達成。旅の目的を果たし本来は嬉しいはずですが、今回は達成感よりも若干の虚しさの方が勝っていました。まぁこういうときもあるでしょう。

 

終点みさき公園駅には15時33分の到着。行きはすぐの接続だったため改札を出ずに乗り換えたので、一度改札を出てみます。

 


 

南海が経営する複合型レジャー施設『みさき公園』が目の前に広がります。遊園地・動物園・水族館などがあり、週末を中心に家族連れなどで賑わっているようです。ただ近年は来園者数が減少し業績が低迷、今年(2020年)3月をもって営業を終了することが発表されました。2年ほど前に閉園した九州スペースワールドをはじめ、地方のこうした施設が次々閉園していくのは、仕方ない事情があるとはいえ寂しい気もします。

 

暗い話ばかりになってしまいましたが、そろそろ大阪方面へ戻らなければなりません。帰りの新幹線は新大阪発19時50分のこだま690号を予定しています。現在時刻は15時40分、多少時間的余裕があるので、沿線の主要駅の1つ岸和田駅で下車し、岸和田城を軽く観光していくことくらいはできるでしょう。

 

そうと決まれば善は急げ、みさき公園発15時43分の特急サザンに乗り、岸和田駅には16時05分の到着。

 

 

 

駅周辺はなかなかの賑わい。岸和田といえば荒々しいだんじり祭りで有名で、その岸和田がある大阪府南部泉州地域も人柄が荒っぽいことでも知られています。多少偏見があるかもしれませんが、短い滞在時間ながら、私も同じような印象を受ける出来事がいくつかありました。

 

岸和田城まではおよそ1km、徒歩10分ほどで到着です。

 

 

隣接する岸城神社にも参拝し、御朱印をいただきます。

 

 

 

ここまで来てしまえば蛸地蔵駅もそう遠くありません。夕暮れの住宅街の中を歩くこと15分ほどで蛸地蔵駅へ。

 

 

南欧風の駅舎がイイ感じです。

 

 

蛸地蔵とはなかなか面白い駅名ですが、帰宅後調べてみると、ここから500mほど離れた場所にある浄土宗の寺院天性寺の通称が由来とのこと。事前に調べておけばそちらにも行けたのにと、少しだけ後悔。

 

さて、あとはもう新大阪駅へ戻るのみとなりました。まずは新今宮駅へ行き大阪環状線に乗り換え大阪駅へ。その後JR京都線新大阪駅には19時少し前に到着。

 

大阪駅ではダイキン工業のマスコット『ぴちょんくん』が煌々と輝いていました。

 

 

新大阪駅構内でうどんと天丼の夕食を済ませ、満腹になりホームへ向かいます。

 

 

定刻19時50分にこだま690号は発車。2日間の充実した関西乗り鉄旅、これにて終了です。