矢口渡駅【東京都】(東急多摩川線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
東京都大田区南部の蒲田に近い住宅街にある東急多摩川線の駅で、駅名は1949年(昭和24年)まで駅近くに存在していた多摩川の渡し船のひとつである「矢口の渡し」が由来の
矢口渡駅 (やぐちのわたしえき。Yaguchi-no-watashi Station) です。
 
 
駅名
矢口渡駅 (TM 06)
 
所在地
東京都大田区
 
乗車可能路線
東急電鉄:東急多摩川線
 
隣の駅
多摩川方……武蔵新田駅
蒲田方………蒲田駅
 
訪問・撮影時
2019年8月
 
 

上り多摩川方面2番線ホームの西側(多摩川方)に位置する南側の駅舎(多摩川方面のりば)です。
2番線としか繋がっていません。北側には1番線直結の駅舎(蒲田方面のりば)があります。
間口の広い木造駅舎が今も使用され続けています。
尚、駅前広場は整備されていません。
 
 

駅前(南側)の様子です。
左手前に駅舎(多摩川方面のりば)があります。背後に踏切があり、踏切の向こう側に北側駅舎(蒲田方面のりば)があります。
周辺は住宅街ですが、駅から南へ延びる道路沿いには矢口の渡商店街が形成されています。
この道路を奥(南)へ700mほど進むと多摩川の河川敷にたどり着きます。かつては多摩川の対岸・神奈川県川崎市との間に渡船「矢口の渡し」が運航されていましたが、1949年には西側に第二京浜の多摩川大橋が完成し、役目を終えた「矢口の渡し」は廃止されました。
 
 

多摩川方面のりばの改札口の様子です。駅員不在時に備えてインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が3通路あり、右端には有人通路・インターホン対応通路があります。
改札口の右手前には自動券売機があります。トイレ・多機能トイレは改札内、2番線ホームにあります。
そしてホームとの間の段差は階段とスロープで解消しています。
また、改札口の左手前にはコインロッカーが、右手前の売店跡と思われる場所には飲料自動販売機があります。
尚、かつてはこちらの南側にしか駅舎がなく、蒲田方面1番線とは構内踏切で繋がっていましたが、構内踏切は廃止され、現在は改札内では蒲田方面1番線とつながっていません。ご注意下さい。
 
 

こちらは下り蒲田方面1番線ホームの西側(多摩川方)に位置する北側の駅舎(蒲田方面のりば)です。
1番線としか繋がっていません。南側には2番線直結の駅舎(多摩川方面のりば)があります。
新たに設置された駅舎で、前述の南側駅舎より新しいですが簡素な造りとなっています。
尚、こちら側にも駅前広場は整備されていません。
 
 

駅前(北側)の様子です。右側(東側)に南北の駅舎があります。
すぐ先を環八通り(東京都道311号線)が横切っています。
こちら側も周辺は住宅街になっていますが、環八通りの手前には矢口の渡商店街が、環八通りの先には安方商店街が形成されています。
なお、北東へ約1.4kmの場所には池上線の池上駅があります。そして当駅と池上駅の間には戦前、池上競馬場がありました。跡地は住宅街になり、面影は見られません。
 
 

蒲田方面のりばの改札口の様子です。こちらは駅員無配置で、インターホンが設置されています。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が4通路ありますが、スペースの都合で前後に2通路ずつ配置しています。
手前右端の通路はインターホン対応通路です。そして改札口の手前には自動券売機があります。
トイレ・多機能トイレはこちら側にはありません。反対側の2番線ホーム(多摩川方面)の設備を利用する形になります。
そして1番線もホームとの間の段差は階段とスロープで解消しています。
 
 

ホーム側壁に取り付けられている駅名標です。
東急標準のデザインで、東急多摩川線のラインカラー(紫色)が使用されています。
駅ナンバリングも表示されています(TM 06)。
 
 

矢口渡駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、北西~南東方向にホームが延びています。
左が1番線で下り蒲田方面、右が2番線で上り多摩川方面です。
尚、東急多摩川線はホームセンサー方式の都市型ワンマン運転を行っていて、転落や乗客と車両の接触を防止するため、ホームにはセンサー付き固定式ホーム柵と監視モニターが設置されています。
ホーム有効長は目蒲線時代の末期に4両運転を行っていたので4両分ですが、東急多摩川線になってからは3両編成での運転となり(正式には3両運転に戻り)、使用しない蒲田方(写真奥)1両分は柵で仕切られて立入禁止になっています。
上屋は多摩川方(手前方)2両分に木造のもの(?)が設置されています。
各ホームにはベンチがあり、2番線にはトイレ・多機能トイレもあります。
そして各ホームの多摩川方(背後)には駅舎・改札口があります。
写真は蒲田方を望む。
 
 

2番線より多摩川方を望む。
ホーム端に駅舎・改札口があります。かつてはすぐ先に構内踏切がありましたが廃止され、現在は改札内で両ホーム間を移動できなくなりました。
この先、すぐに右へカーブして高架になり、第二京浜(国道1号線)をオーバーパスします。その後は地平に戻って住宅街の中を北西へ走り、武蔵新田駅へと至ります。
 
 

2番線より蒲田方を望む。ホーム先端は使用停止につき立入禁止です。
この先、住宅街の中を南東へ進み、左へカーブすると環八通りが東急多摩川線をアンダーパスします。その後は東北東へ走り、左から来た池上線と並走するようになると高架区間になり、終点の蒲田駅へと至ります。
尚、戦時中までは現・環七通りの先で右へカーブして東南東へ針路を取り、旧・道塚駅を過ぎてしばらくすると左へカーブして国鉄線(現・JR線)に寄り添い、旧・蒲田駅へと至りました。東急の蒲田駅は目蒲線(現・東急多摩川線)と池上線で駅が別の場所にありましたが、1945年の空襲で蒲田駅が壊滅してしまい、復旧の際に目蒲線を池上線駅に乗り入れるように現在のルートに経路変更して、道塚経由の旧ルートは1946年に廃止となりました。
 
 
あとがき
私が矢口渡駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車しました。駅は小規模かつ都会の中のローカル駅といった感じで、昔の目蒲線時代の雰囲気を色濃く残していました。また駅前は住宅街で、商店も多く賑わっていました。
 
新宿からですと新宿三丁目駅から東京メトロ副都心線~東急東横線直通の急行または各停に乗り、多摩川駅で下車。JR新宿駅から山手線内回りで渋谷駅まで行き、東横線に乗り換えてもOKです。そして多摩川駅では地下ホームへと移動し、東急多摩川線の蒲田行きに乗車して当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅へ。京浜東北線南行(横浜方面)に乗り換えて蒲田駅で下車します。さらに東急多摩川線に乗り換えて1駅目で下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニが複数ありますが、気軽に入れる飲食店は少なく、チェーン店は駅北側にある「すき家」くらいでしょうか。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。東急多摩川線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は矢口渡駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:東急電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)