難波駅を6時ちょうどに発車。この列車は急行ですが、途中河内長野駅から先は各駅に停車します。ただそれまでは急行の名にふさわしく快調に小駅を飛ばしていき、終点極楽駅到着は7時34分と、なかなかのロングラン列車となっています。幸いにもクロスシート席を確保できたこともあり、快適な時間を過ごすことができそうです。
堺市の中心堺東駅を過ぎたあたりからは住宅地がメインだった車窓風景も、次第に自然豊かなものに変わっていきます。近鉄長野線と接続する河内長野駅には6時27分の到着。大阪府南河内地域に位置する河内長野市の代表駅で、当駅始終着の列車も数多く設定されている運行上の要衝にもなっています。このあたりまで来ると車内もだいぶ空いてきて、大手私鉄の路線というよりローカル線の雰囲気が出てきました。
県境を超え和歌山県に入り、林間田園都市駅には6時43分の到着。下り列車であるこちらへの乗客は皆無ですが、反対側の難波方面へのホームは人で溢れています。ここは南海電鉄が開発した大規模ニュータウン南海橋本林間田園都市の玄関口ですが、自然が豊かで住環境としては申し分ないものの、大阪市内へ通勤するにはかなり遠距離となっています。毎日通勤、本当にご苦労様ですと頭が下がる思いです。
6時50分発の橋本駅から先は、ローカル線を通り越して登山電車の様相を呈してきます。列車の速度は下がり急カーブも多く、レールの軋む音が響きます。
次の紀伊清水駅で行き違いのため数分停車。昨日の大阪メトロ清水駅に続き、今日も紀伊『清水』駅に訪問。地元の地名ということもあり、『清水』という響きにはやはり格別なものを感じてしまいます。いつか全国の『清水』巡りをしてみたいなと思います。
車窓はさらに山深くなっていき、もうこれ以上は登れないような雰囲気になってきたところで、終点極楽橋駅に到着。難波駅から所要およそ90分、これで高野線は完乗達成となりました。
私以外の乗客はすべてケーブカーに乗り継ぎ、高野山を目指していきました。
1人ポツンと残され構内を徘徊。はたから見たら完全に不審者に映ることでしょう。
一台のみ設置された自動改札を通り外へ出てみます。
木々も紅葉しつつあり、聞こえてくるのは小川のせせらぎのみ、そんな大自然を満喫。それにしても寒くてたまりません。ここは標高535m、下界とはかなりの気温差があり、基本的に寒がりな上薄着の私には我慢できません。さらに冷たい雨が容赦なく降り続いており、そろそろ引き返すことにしました。
極楽橋発7時48分の列車に乗りまずは橋本駅へ。ここまで来ると雨はやんでいました。
乗り継ぎの列車を待っていると、特急車両を発見。
古いデザインですが初めて目にする車両で、思わず撮影してしまいました。
橋本発8時40分の急行難波行きに乗り、一気に天下茶屋駅へ向かいます。つい先ほど通った路線を引き返すのみ、さらに車窓を眺めるには不向きなロングシートということで、そのほとんどを寝て過ごしてしまいました。
天下茶屋駅には9時24分に到着。ここで南海本線に乗り換え、次は関西国際空港へ向かうことにします。