こんばんは、ななせです♪
前回の更新から一か月過ぎてしまいましたね…
この一か月間は模型から少々離れていたので、記事にするネタは沢山あっても
記事を書くことが出来ませんでした。
さて、今回も新たな車両が入線しており、そのことについてお送りいたします。
今回紹介するのは、グリーンマックス製の
「東急9000系 TOQ-BOX 東横線 8両セット」です。
*VVVF車が100両を突破しました
以前紹介したシャボン玉装飾(9013F)とは違い、こちらは(完成品で)1次ロットの製品です。
ちょうど再生産(?)発表の前日に入線したこともあり、
あちこちから「ななせざまぁw」という声がきこえてきますね。
とはいっても、コレクターでない私からしてみれば今回の再販品も自力で同等のクオリティに
出来る程度の仕様変更ですから、何が「ざまぁ」なのかイマイチよくわかりませんが…
ケースの中身です。
GM完成品お馴染み最低限度のステッカーのみが入っているだけで
基本的には箱を開けたらすぐに遊べる状態になっています。
製品仕様は虹と音符・楽器の装飾が施されたTOQ-BOX編成である9006F。
時代設定はMM21線開業後、スカートがある他にクーラー混在・車外スピーカーを設置している
2008年頃をプロトにしています。
車両番号は下記の通りです。
*だから桜木町は(ry
←渋谷
(Tc2) クハ9006
(M1) デハ9206
(T2) サハ9706
(M2) デハ9306
(T1) サハ9806
(M3) デハ9406
(M0) デハ9606
(Tc1) クハ9106
→桜木町
東急9000系は1986年に登場した次世代通勤車両であり、
VVVF制御やボルスタレス台車などを東急で初めて実用化しました。
登場後の初期不良はさておき、新たな東急の顔ともいえる車両になったこともあり
トップナンバーの9001Fは当初、車内広告を東急グループのもので統一していました。
そして9001Fの車内広告統一編成を経て、東横線では8090系8087Fに車体装飾を施し
「TOQ-BOX」号として運用を始めます。
時は流れ1988年、8090系は東横線から追い出されてしまったため、8087Fの後任となったのが
登場からまだ半年しか経っていない9000系9006Fです。
当初は8087Fと同様のシャボン玉と虹装飾を施していましたが、1995年からは
ビルや山をモチーフにし、山側と海側で異なるデザインになりました。
*9013Fのシャボン玉装飾は1991年から
現在のような虹と音符のデザインになったのは1997年からであり、
デザインを変えていない9013Fと合わせて目を引く存在として活躍しています。
それでは、製品の詳細を見ていきましょう。
前面には…勿論わかっていますがスカートが付いていますね。
ちなみに私はスカートの付いた車両が嫌いなのではなく、
スカートを「追設」した車両が形式問わず嫌いであるということを予め断っておきます。
*小田急2600形(冷改)などのやむを得ない例外も一応ありますが…
やはりそれらの車両たちはスカートが無い状態を完成形としてデザインしていることから、
後年になって追設するとどうしても間延びしていると言いますか…(汗
ひとまずここから先の写真ではこちらのスカートは撤去してしまうので、
再生産品がどのようなものか気になる目的でこの記事を見ている人はここでお別れです。
次はライト類に関する話。
写真は月初めのイベントで鉄コレの3450形を入手したついでに
GMの展示ブースで撮影した2次ロット(品番#50005)です。
当区のシャボン玉塗装は2次生産品である#50004であり、その2次ロットですら末期色ライトでしたから
今回入線した1次ロットも当然ながら末期色です。
ちなみにライト類は次回生産品(#30313+30314)で電球色に変更するようです。
では、いつものように電球色化していきましょう。
3020サイズチップ式LED(品番#LP-3020H196WH)に交換しました。
メーカーからはライトユニットD(品番#8364)などを推奨していますが、
そもそも基板だけが欲しいのに無駄な要素が多く、そして値段もそれなりにします。
*基板だけでも約1000円ですし
ちなみにこちらのLED交換は、1編成(2両分)なら100円で交換できます。
LED交換が完了し、点灯チェックを行いました。
写真左は元から電球色LEDになっている2000系(東横仕様)ですが、
並べてみると確かに色合いが違うことは否めません…
当区が普段使用しているものはどことなくKATO製のオレンジプリズム+白色LEDの
少し黄色寄りな電球色といった印象です。
ただ、写真は色の違いが露骨にわかるようにかなり出力弱めにしているため
走行可能な出力にすれば多少は違和感を抑えることが出来ると思います。
私もこうして露骨に比べると確かにGM製の電球色ライトの方が実感的であると思いますが、
普通に走らせている分には「誤差の範囲」なのかな…と。
ヘッドライトを改善するのはまだいいとして、スカートを外してしまうと
やらなければならない作業が色々と増えてきます。
まずは…車外スピーカーについてですね。
1000・2000系は新製時よりスピーカーを設置していたのに対し、
9000系のみ全ての編成が準備工事の状態で落成しました。
いつ頃に設置したのかは詳しくないので判りませんが、そんなことより(←)
「準備工事の状態にする」事が必須であるという方が当区では重要です。
ということで、さっそく車外スピーカーを撤去してしまいました。
デザインナイフとモデリングチゼルを使用してモールドを削り、#1000~1200番のペーパーで
表面を整えてから車体にマスキングをした上で塗装すれば完成です。
使用した塗料はGM8番をガイアノーツの「メタリックマスター(#T-09)」で、ダラダラに垂れる寸前まで
希釈したものを重ね吹きしました。
車外スピーカーを撤去した9000系と、スピーカーを取り付けて
エラー修正をした2000系…の図。
先程の実車写真は2005年撮影のものですが、スカート取り付け・クーラー混在した直後なら
スピーカーは付いていなかったハズですから、何でこんな余計なことを…とつくづく思います。
むしろ、2000系は新製時から付いているのだからこちらの方をスピーカー固定で…とはいえ、
2000系は従来のキット(9000系3次車ベース)の金型流用なので仕方ないと言えばそれまでなのですけどね…
今度はクーラーを交換していきます。
9000系は後年になって1両当たり2基のクーラーをRPU4018に換装しており、
ステンレス製のクーラーキセが混在しています。
ただ、当然ですがスカートを外せばそれは不要になりますから、
もとのRPU2214(品番#8074)に交換します。
「編成美は崩してこそ美しい」がモットーな私なので、いくら現行主義を毛嫌いしているとはいえ
クーラー混在は魅力的…ですが、スカートを撤去したからには仕方無いですね…
ここから先は「さらにやらなくてもよい」作業を紹介していきます。
*何の意味が…?
まずはボナ製の#G-626を使用して前面ガラスを変更しました。
窓ピラー部分のテーパーを削って現物調整をしながらはめ込みます。
シャボン玉装飾の9013Fの時に交換してから当区では標準装備となり、
未だに交換していない2000系と比べてもその差は歴然。
ただ、方向幕周辺が奥まってしまうのは少々考えモノですね…
また、妻面窓にガラスパーツが入っていないのもGMお馴染みですから
こちらもボナ製の#G-637を使用してはめ込みます。
貫通扉の部分はGクリヤーを用いてそのまま接着することが出来る一方で、
両脇の窓は前面窓と同様にテーパー処理が必要です。
次は方向幕類を取り付けていきます。
まずはステッカーやインレタをボナ製の#P-604に貼り付け、
裏から接着していきます。
今回は新デザインで時代設定が新しめという事も相まって、17運行の特急桜木町行きにしました。
本当ならば9006Fは2次車ですから英字ルビ無し方向幕にしたかったものの、
東横特急新設の少し前の時点で既に英字ルビ付きになっていたのでやむを得ず…。
*種別幕はルビ無しのまま
ちなみに当区では「東横特急は中目黒に停まらない」という見解を示していることから、
桜木町廃止前がポリシーであるだけでなく、通勤特急の新設も認めていません。
友達を失くしますよ
したがって、行先方向幕のルビはSakuragichoといった大文字+小文字である必要があるため
世田谷総合車輌センターから出ている「東京急行方向幕インレタ③」(品番#378)を使用しました。
最後は前面窓にワイパーを取り付けました。
こちらはトレジャータウン製の#TTP266-02を使用しており、
運転席側は2・L、貫通扉は6・Rです。
このほかにもブレードを自力で折り曲げる上級者向けパーツがあるものの、
チキンな私は大人しく初心者向けパーツにしています。
取り付け穴の目安は、運転席側は窓下の小さな点状のモールドと
前面赤帯の真上にあるステップモールドとの交点です。
また、貫通扉の場合は窓の中心で、窓枠の黒い塗装部分が取り付け穴の接線となるように
高さを合わせて穴を開けます。
では、セットアップがひとまず完了したので
簡単にレビューしていきましょう。
隣にはTOQ-BOXの後輩でありながら当区では一足先に入線したシャボン玉装飾の9013F。
ちなみに行先については桜木町行きを9006Fに供出してしまったため、
9013Fは元住吉行きに変更し、それに合わせ運行番号を55→59運行にしました。
急行列車は通常なら元住吉を通過しますが、元住吉検車区への入庫関連で
一部の急行列車は元住吉に停車します。
実車的な意味では顔を合わせる事が出来るものの、50番台急行は東横特急新設で廃止(=運用共通化)となったため、
そういった意味では両者に「同時代性」はありません。
ちなみにスカートを撤去した後の連結器周りについては、9013Fのように分売パーツではなく
1010+1011Fの正面貫通車をTN化したことで不要になったパーツを使用しました。
当製品の特徴でもある車体構体の違いを見ていきましょう。
シャボン玉塗装の9013Fが3次車なのに対して、今回紹介する9006Fは2次車。
一見すると同じようにも感じますが、2次車までと3次車以降では車体外観が異なります。
2次車までは溶接構造であるのに対して、3次車以降はプレス加工構造です。
写真を見ると、9006Fの腰板(赤帯周辺)に出っ張り(腰帯)が見られるほか、
幕板部も9013Fとは形態が違います。
従来のGM製塗装済みキットでは、全て3次車をベースにしていたため
当製品の登場でようやく2次車らしい外観となりました。
こちらはカメラが古くて画質はお察しですが、実車写真で比較です。
*撮り鉄ではないため、撮影クオリティは大目に見てください(言い訳)
2次車の方はちょうどグラデーション帯の新TOQ-BOXである(大嘘)9006Fで、
隣にいる9014Fは4次車ですが基本的には3次車と同じ特徴です。
流石にこのアングルと画質では幕板部までは比較しづらいものの、
9006Fからは腰帯の出っ張りが(ギリギリ)判るかと思います。
その他に、幕板部のビードの取り回しについても3次車を境に違いが見られます。
幕板上には車外スピーカー・行先方向幕・車側灯が付いており、
シャボン玉装飾である9013F(3次車)はビードプレスがそれらを避けています。
それに対して、9006F(2次車)はビードがピッタリとくっついています。
台車です。
ペデスタル(軸箱守)式ボルスタレス台車であるTS-1004(M車)/TS-1005(T車)です。
東急におけるボルスタレス台車は6000系による試験を基に
9000系で初めて本格的に実用化しました。
製品ではM車用のTS-1004しか用意されていないため、
踏面ブレーキを切り落としてTS-1005っぽくしました。
ただ、これだけではまだまだ再現不足ですから、
TS-1005にするためにはもうひと手間かける必要がありますね。
続いては中間車です。
中間車に関してはまだ整備を行っていないため、車外スピーカーはそのままにしています。
先頭車と同様にRPU4018に換装しているからRPU2214に戻した…という話ではありません。
もちろん最終的には全てのクーラーをRPU2214にするつもりですが、
写真にあるオールRPU2214の車両は弱冷房車であるデハ9406号車(M3)です。
弱冷房車であることからRPU4018には換装されず、製品でも
この車両だけは元からクーラー混在車ではありません。
また、パンタグラフはPT42NからPT42L(#5817)に「ひとまず」交換しました。
というのも、友人曰く東急の新形式車両はPT42より小柄なPT44を使用しており、
製造グループによってパンタグラフの違う8500系などを見るとその差は歴然だそうです。
確かに私もGM製のパンタグラフは、集電舟の部分を除き造形クオリティは「お察し」だと思っているため
これを機にトレジャー製のパーツを使用してPT44化は真剣に考えていこうと思います。
電動車の床下機器です。
制御装置は日立製GTOサイリスタを用いたVF-HR-112形を搭載しています。
キット時代は何の車両パーツを流用したのかよくわからないものを使用していたのに対して
最近の製品では(T車はさておき)M車の床下機器は専用パーツを用いて実感的になっています。
こちらはM車でもSIVを搭載していないデハ9606号車(M0)。
先程の弱冷房車であるデハ9406号車(M3)ではないので注意してください。
SIVを搭載していないM0車とはいえ、製品においての床下機器は他の電動車と同じです。
そこで上写真の山側では制御装置の隣にあるSIVを撤去し、
下写真の海側では車体左半分の床下機器をごっそりと切り落とします。
山側のSIVならともかく、海側は床下の半分がスカスカになるため本当に撤去していいのか
不安になりますが、実車写真を見るとそうなってますから思い切って外してしまいましょう。
ということで、以上がGM製東急9000系TOQ-BOX編成(虹色装飾)のレビュー&整備でした。
日比谷線沿線民な私からすると、やはり東横線との関連性が強いため
9000系の他には2000系(2003F)や1000系といった顔ぶれが自然と主力になってきますね。
それでは今回はこの辺で。
ご観覧ありがとうございました♪