筑波山。確か日本百名山のうち唯一の標高1千m以下の山だったと思う。26年前に土浦に長期出張した時、休日を利用して登ったことがある。26年前にはあったと思えない麓の梅林が有名らしいので、梅見に期待して出かけた。花曇りの日なので眺めは期待しない。

 

   (バスの中から。右女体山、左男体山)

 

 秋葉原からつくばエクスプレスで45分、つくば駅からシャトルバスが出る。最初は筑波山神社から前回と同じ御幸ヶ原コースを登るつもりでいた。しかし、バスの終点つつじが丘まで行くと、2時間コースが1時間40分ほどになることに気づいたので、歩いたことのないコースにしようという理屈で、急遽軽い方に変節?した。

 

 

 10時半過ぎ、ガマの油で有名なガマを祀った神社がスタート地点だ。ずっとコンクリートが壊れたような階段と岩の入り混じった道が続く。50分で筑波山神社からの白雲橋コースとの合流地点に着く。ここは弁慶茶屋跡で、ベンチもあるので一休み。

 

 

 ここからは岩の間の急勾配が続くが、弁慶の七戻り、高天原、母の胎内くぐり、国割り石、出船入船、裏面大黒、北斗岩、大仏岩、(ガマ石、セキレイ石は女体山登頂の後)などの奇岩が次々と現れる。こじつけと思うよりはよく名付けたりと思う。

 

 

 弁慶茶屋跡からまた50分ほどかかって、フーフー言いながら女体山山頂(877m)に到着した。花曇りで遠くは見えないが、鋭い岩場の先が切れ落ちているのはよくわかる。山頂は狭く、飲食禁止なのですぐに下山する。

 

 

 男体山までの道の途中に広いスペースがあったので、12時半過ぎから30分ほど昼食休憩。食後、男体山直下の御幸ヶ原には15分ほどで着き、ここから男体山山頂(871m)を目指す。

 

 名前の一般常識とは違って、女体山よりも男体山の方が岩が少なくて道もやさしく標高も6m低い。10分余りで到着したが、女体山には本殿の横に小さな小屋があり御朱印などを扱う神官?がいたがこちらは誰もいない。

 

(あちらは日光の男体山(左の大きな山)と女峰山(右)、その間に子供の山が2〜3いる)

 

 26年前と同じ場所で写真を撮る。あとで比べるとその差に愕然とする。そりゃそうだ。登りで、転びはしないが思わず手をついた時、家族連れの女の子から「おじいさん、大丈夫?」と言われてしまった。紛れもないおじいさんなのに、おじいさんだと思っていないから違和感があるが、間違いなくおじいさんなのだ。

 

 (ケーブルカーの下の駅である宮脇駅周辺には福寿草が満開だった)

 

 さて下りは当然御幸ヶ原コースなのだが、もう一つの楽しみ、すなわち観梅の時間を確実にすべく、ケーブルカーで下山した。このケーブルカー、大正14年開業というからすごい。8分で下山である。

 

 それにしても、この御幸ヶ原コース、地図によれば登り2時間のところ、26年前の記録では1時間15分となっている。記録された前後の時刻を見ても間違えたとは思えない。恐るべき40代である。

 

(下山口にある筑波山神社)