都営大江戸線(混雑基本データ)

記事上部注釈
弊サイトでは実際に利用したサービスなどをアフィリエイトリンク付きで紹介することがあります

このページでは都営地下鉄大江戸線の混雑状況について基本的なデータをまとめています。また、私が実際に現場で調査した結果へのリンクも記しています。

写真1. 大江戸線の路線図は独特のもの

都営大江戸線の基本情報

都営新宿線は光が丘から都庁前、新宿、六本木、大門、森下、上野御徒町、飯田橋を通り、都庁前に至る路線です。路線図を見ると、環状部分と放射部分に分けられるように見えますが、実際は6の字運転を行っており、環状運転を行っていません。新宿から大門の部分が都心部分、大門から月島が臨海地区に近い場所、月島から上野御徒町が東京のやや外れの部分、そして上野御徒町から都庁前は山手線の内側でありながら比較的落ち着いた部分と区分けされることでしょう。また、都庁前から光が丘は郊外部分です。全ての駅が地下にあり、その多くが深い場所にあります。特に六本木は駅のホームの位置が最も深い場所にあります。これは大江戸線が新しい路線であることもその理由ですが、六本木が坂の上にあることも大きな理由です(隣の麻布十番は坂の下にあります)。

設計が新しい路線ということもあり、そこまでメジャーなスポットは通りませんが、地味に既存路線の混雑緩和に貢献していることも事実です。例えば、東西線の最混雑区間は木場→門前仲町ですが、大江戸線によって程度の乗客を分散させていることの証拠です。例えば、東西線沿線の自宅から大門の勤務先に通うケースを考えてみましょう。大江戸線がなければ、そのまま東西線で日本橋まで乗ります。大江戸線があることでこの人は東西線の門前仲町から日本橋に乗らずに済みます。逆にいうと、大江戸線の存在で東西線の門前仲町から日本橋の混雑を緩和しているのです。

都営大江戸線の混雑基本データ

では、混雑状況データを簡単にまとめます(表1)。

表1. 都営大江戸線の混雑基本データ

最混雑区間中井→東中野
混雑率2022年135%
2021年120%
2020年122%
2019年161%
2018年159%
2017年157%
2016年155%
最混雑時間帯7:50~8:50
集中率26.5%
流動最大区間青山一丁目-六本木
乗客半減区間都庁前-新宿西口/清澄白河-森下/練馬-豊島園

・流動最大区間:当該の路線で最も輸送人員の多い区間(弊サイト独自指標)

・乗客半減区間:流動最大区間の輸送力が半分以下になる、最大流動区間に最も近い駅間を指す(弊サイト独自指標)

※集中率、流動最大区間、乗客半減区間は都市・地域交通年報(平成30年度版)を参考に独自で計算

混雑率の出典は国土交通省発表の資料(2022年2021年2020年2019年2018年2017年)、2016年は都市・地域交通年報(平成30年度版)

最混雑区間は中井→東中野で、混雑率は160%を超える(2019年以前、2020年以降は120%程度)ものがあります。首都圏では標準的な混雑率です。ただし、乗客の実感としては「混んでいる」というものです。練馬(西武池袋線)や中井(西武新宿線)から新宿に向かう人が乗りこみ、これらの沿線から中央線沿線に向かう人が東中野で降りるので、この区間が混むのです。もともとこれら2路線のバイパスとして建設されましたが、これら2路線に匹敵する混雑に達しているのは何だか皮肉なものです。

乗客が最も多いのは青山一丁目-六本木です。青山一丁目も六本木も都心部ではあり(このあたりは港区ですので、「都心」の定義に合致します)、日中時間帯でもある程度の利用があり、1日の利用者が多くなります。その客数が半分に減るのが、練馬-豊島園です。また、都心部ではなく、なおかつ郊外方面からの通勤利用があまりない若松河田-門前仲町の乗客も青山一丁目-六本木の半分以下です(ここではその両端の区間を「北側」と「東側」で示しました)。1駅なので示していませんが、都庁前-新宿西口の乗客も少ないです。今となっては後悔先に立たずですが、新宿西口から都庁前にむかうのではなく、新宿に向かったほうが良かったでしょう(このデータから練馬方面-新宿西口方面の流動が少ないことも読み取れます)。

集中率とはラッシュに集中する割合です。極端な話、集中率が100%であれば、ラッシュ以外に全く使われないということです。20%以下が集中率が低め(朝も日中もまんべんなく利用されている)、30%以上が集中率が高め(ラッシュ以外は空いている)と判断できます。中井-東中野の集中率は27%程度ですので、ラッシュ時以外もそれなりに利用されていることを示す1つのデータです。都心部では日中時間帯の利用も多いので、表の数字よりも集中率も低いでしょう。

都営大江戸線の混雑状況の現場調査

ここまでは都営大江戸線の基本データをベースに解析しました。実際の調査結果は以下のリンクにあります。

休日日中時間帯の都営大江戸線の混雑状況(新宿-代々木、現場調査結果)
休日に新宿で利用実態を確認しました。それなりに利用されている様子がわかります。

東京都内の各路線の混雑データのまとめ

では、他の路線と比べて混雑率はどうなのでしょうか。各路線の最混雑区間とその混雑率をまとめたページを用意しました。また、他の路線の基本データへのリンクを備えています。

東京都内の各路線の最新の混雑データまとめ

簡易検索システム

都内から都心の勤務地に勤務する場合の経路と最混雑区間を簡単に判定するシステムを作成しました。

混雑データ検索システム

都市鉄道に関する統計データは以下の書籍を参考にしています。本記事の内容を深く知りたい人はぜひ購入してみてください。(2022年時点で平成30年度版が最新です)

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする