今回は130年前に全線開通した草津線についてご紹介させていただきます。
1890年2月19日に、関西鉄道(後のJR)草津線が全線開通しました。
草津線は、三重県伊賀市の柘植駅から滋賀県草津市の草津駅を結ぶJR西日本の11駅36.7kmの路線です。
草津駅
沿線は、のどかな田園風景が楽しめる
途中の貴生川駅では、近江鉄道と信楽高原鐵道と合流する
貴生川駅周辺は甲賀忍者の町
近江鉄道
信楽高原鐵道
関西本線との接続駅である拓殖駅(つげ)
現在のJR東海・JR西日本が保有する関西本線・草津線・片町線・紀勢本線・桜井線・和歌山線・奈良線・大阪環状線を開業させた関西鉄道が、1889年12月15日草津駅~三雲駅間で開業したのが草津線の発祥です。
関西鉄道は、全国の鉄道網を官設鉄道に一元化するため、私鉄を国有化することを定めた日本の法律「鉄道国有法」によって1907年10月1日に国有化されました。
1980年3月3日に全線電化、1987年7月13日のJR信楽線廃止に伴い、信楽高原鐵道に移管された後も臨時列車が草津線から乗り入れていた(写真はイメージ)
1991年5月14日の信楽高原鐵道列車衝突事故後、草津線からの直通列車は運転されていない
2018年3月17日には、貴生川駅~柘植駅間でICカード「ICOCA」が利用可能となる
草津線は113系(上写真)のほか117系、221系、223系が使用されている。ヘッドライト横のタイフォン(警笛鳴る所)形状から未だに115系と見間違えてしまう113系。
117系(写真は湖西線)
221系
223系(上写真)や225系は、夜の上りと翌朝の大阪駅直通の1往復に8両貫通編成、2017年3月改正からは夕方の京都駅直通列車に4両編成が使用されている
沿線の車社会や新名神高速道路の開通の影響を受ける事なく、利用者数が減少するまでには至っておらず、地域の自治体が草津線の各駅を始終端とするコミュニティバスを多数運行し、地域の足として草津線が位置づけられているため、自治体・利用者からは比較的暖かく迎え入れられています。
今後もしばらくこの沿線の特に草津方では人口増が見込まれ、また県と地元市の公費補助による新駅設置や複線化の可能性もあり、これからも沿線の発展が期待されています。

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