1957年に運行を開始し、現在に続く小田急ロマンスカーの基本を築き上げたSE。
耐用年数を10年として考えられたSEは、結果的に長期に渡って活躍することとなりました。

そんなSEですが、登場した時と、引退する時で前面の形状が変わっています。
それ自体は多くの方がご存知だと思いますが、どのタイミングで変わったのでしょうか。

登場から10年程度が経った1968年に、SEは国鉄の御殿場線に乗り入れることになりました。
前面形状が変わったのはこのタイミングで、元々8両だった編成は5両に組み替えられ、編成数が4本から6本になりました。
この時に2両の廃車も発生しています。

前面形状の変更は乗り入れの条件にも関連しており、電気連結器を備えた密着連結器が装備されました。
通常はFRP製のカバーが装着され、目立たないように隠されていました。

他にも目立つところとして、NSEと同様の形状の愛称表示器が設置され、前照灯はその左右に備えられました。
塗装についても変更され、NSEとイメージの統一化が図られています。

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こうして前面形状が変わったSEですが、その後20年以上も活躍し、改造後の前面のほうが長く見られることになったのです。
私はSEといえば改造後の姿をイメージしますが、世代によって違うのでしょうね。

御殿場線の電化に合わせて改造されたSEは、その後RSEと交代し、現在はMSEがその役目を担っています。
そのMSEも、当時と理由は違うものの、前面に連結器を備えているのが面白いですね。