今のTanah Abang駅は延びる需要に応えられておらず、小手先の改良だけでは手に負えない状況です。それでも北側のこ線橋と改札の設置で、いくぶん混雑は緩和しましたが焼け石に水。Serpong線と環状線の乗り換え客だけならまだしも(Manggaraiは乗り換え客中心なので何とか対処しきれている)、タムリン方面へのオフィスワーカー、そしてタナアバン市場への買い出し客が構内で錯綜し、日々押し問答が繰り広げられ、PKDの怒号が響くなど一食触発の状態です。仮に新駅が出来れば乗り換え客はそちらに移動しますし、よりタムリンに近くなるのでオフィスワーカーもそちらに移動。現Tanah Abang駅は市場買い出し客専用と棲み分けが出来ますので、珍しく理にかなった再開発計画です。しかし、気になるのは、今まで全くリークを含めたリリースが無いこと。今やメディアはTODブームですので、どんなチンケな開発だろうがこぞって書き立てるのですが、Tanah Abangに関しては全くその気配がありません。

そんなわけで、おおよその閲覧者の興味を引くものではないと思いますが、とりあえず情報として出しておきます。それにしても、現Tanah Abang駅の駅舎が精巧に作られており、感心してしまいます。

気になる新駅ですが、現在Serpong線と環状線の間、客車留置線の付近に設置されます。客車の留置機能もCipinangに統一されますので、ここも遊休地となるわけです。冒頭の写真を見ていきたいのですが、駅前は大規模に開発されます。この土地はKAIの遊休地で既に不法占拠者やゴミ回収業者の移転は完了しており、現在ほぼ更地になっています。実はこの土地、当初、J〇CAが策定したMRTJのマスタープランではMRTの車庫が建設される予定でした。結局、KAIとの折り合いが付かず(おそらく金額面でしょう)、代替え地を探すことになり、間際になって現在のLebak Bulusに車庫を無理やり設置することになったのです。だからLebak Bulusの車庫はあんなにも効率の悪い形をしているわけで、工事も実際のところ開業までに間に合わなかったのです。要するところ、MRTJに売却するより、自分で開発した方がよほど儲かるという話。

ちなみにJ〇CAはこの不毛な議論をKampung Bandanでも引き続きやっており、全く学習能力がない･･･。コタにもこのようなジオラマが出現したら、JICAもいい加減負けを認めないとですな。それから、KCIとMRTJが統合されればバラ色の未来とか妄想しているコンサルやメディアは自制すべし。猿と犬が仲良くすることなど一生出来ないのです。

しかし、ただでさえ駅間の短い、Sudirman～Karet～Tanah Abangに新駅設置とはねぇ。およそTanah Abang駅からは800mくらいでしょうか。細長～いペデストリアンデッキでもタナアバン市場のブロックF・ブロックGを介して接続されるようですし。これが出来れば空港特急も新駅に止まるようになるのでしょうか。久々にちょっと期待の出来る改良計画です。Tanah Abangの混雑には利用者として辟易していますので･･･。何年後かって話ですけどね。まずはManggaraiを完成させないと。