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2020年1月25日、JR西日本は同年5月8日から運転を開始する長距離特急「WEST EXPRESS銀河」の実車両を報道公開した。これにより詳細な車両の紹介が可能となる。
「WEST EXPRESS銀河」の車両形式は117系7000番台、吹田総合車両所京都支所に所属していた117系0番台の8両編成を6両編成に減車して改造している。今回の改造により新形式区分として「クロ117形」「クロ116形」の2つが新たに登場している。


【1号車:ファーストシート】
車両番号:クロ116-7016(種車:クハ116-16)
座席種別・定員:グリーン車指定席(昼行16名・夜行8名)
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「ファーストシート」は夜行運用時に2席を1名で利用することを想定し、巨大な背もたれが特徴的な座席16席を備えている。座席の巨大な背もたれを前に倒すとフルフラットな空間ができ、夜行列車として使用する際にはベッドとしても使用される。
設備:AC電源コンセント(座席)・USBコンセント(座席)・トイレ(洋式・小便器)・ラウンジ

【2号車:クシェット】
車両番号:モハ116-7036
座席種別・定員:普通車指定席(リクライニング14名・クシェット12名)
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2号車は赤色が基調の普通車指定席で、この車両は女性用車両として設定されている。フリースペースを利用する1号車の乗客・乗務員以外の男性が通ることはなく、女性の利用客でも安心して利用することが可能。乗降口付近にはパウダールームも設置されており、列車を降りる前に「お出かけ前の最終チェック」も。
設備:ACコンセント(座席)・トイレ(洋式)・パウダールーム 
 
【3号車:ファミリーキャビン】
車両番号:モハ117-7036
座席種別・定員:普通車指定席(リクライニング20名・普通個室2室:昼行8名・夜行4名)
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2号車と3号車には特急列車の座席幅に相当するリクライニングシート(ACコンセント付)を配置しており、ヘッドレストはオリジナルデザインのものが使用されている。普通個室「ファミリーキャビン」はフルフラット構造で家族・グループでの利用を想定している。下関方車端部にはフリースペース「明星」が配置され静かな時間を過ごすことができる。
設備:ACコンセント(座席)・フリースペース「明星」

【4号車:『遊星』】
車両番号:モハ116-7032 
座席種別・定員:フリースペース(所定定員なし)
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4号車は1両丸ごとフリースペースとなっており、夜間でも明るい車両。4つあるボックスシートには将棋台・囲碁台・チェス台・オセロ台を備えているほか、各種イベントを行えるカウンターも備えられている。
設備:ACコンセント・トイレ(洋式・小便器)

【5号車:クシェット】
車両番号:モハ117-7032
座席種別・定員:普通車指定席(クシェット18名)
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2号車と5号車は2段式の開放寝台をイメージしたフルフラット座席が並び、寝台特急やB寝台の昼間利用(ヒルネ)のような旅を楽しむことができる。5号車には1段寝台を持つ身障者対応座席もあり扉の大きな専用トイレがあるなど近年の列車に必要なバリアフリーも確保しています。開放B寝台の料金制度が廃止された現在、料金はどうなるのかが話題となっていましたがサンライズ瀬戸・出雲の「ノビノビ座席」と同じ扱いにする事で問題を解決している。
設備:ACコンセント・身障者対応トイレ

【6号車:プレミアルーム】
車両番号:クロ117-7016
座席種別・定員:グリーン個室(9名:2名室4・1名室1)
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6号車はグリーン個室。通路を斜めに配置し台形の部屋構造を構成、ソファーシートの背もたれを前に倒せばベッドにもなる(1名室を除く)。この車両の各個室には電子キーを設置しておりプライバシーも徹底されている。大阪方車端部には運転室に面するフリースペース「彗星」は流れるような風景を眺めながら列車の旅の時間を過ごす。
設備:AC、USBコンセント・トイレ(洋式・小便器)・電子キー・フリースペース「彗星」


鉄道コム



【解説:7000番台】
JR西日本では、近年改造され登場している観光用列車の番台区分に「7000」の番台称号が使用されている。

213系:7000番台を名乗っているのは「ラ・マル・ド・ボァ」用の2両編成。
キハ47形:7000番台を名乗っているのは「etSETOra」と「あめつち」それに「〇〇のはなし」用の車両。
7000番台を名乗るのはいずれもグリーン車だけで構成された編成・グリーン車を含む編成で、臨時快速列車用の車両である「べるもんた」や「うみやまむすび」、特急列車用の車両である「花嫁のれん」など運賃設定上「普通車」となる列車の車両に関しては改造種車の番号をそのまま使用している。また、キハ87系や35系のような新造車両に関しては「7000番台」を名乗らない。ちなみに、JR東日本では同様の車両に対し「 700番台(キハ141系「SL銀河」やE3系「とれいゆつばさ・現美新幹線」など)」が割り当てられている。