仙台ひたち復活!10年前のダイヤと比べてみると

仙台駅に停車する651系スーパーひたち(2008)品川に直通するようになったE657系ひたち(2015)

仙台駅に停車する651系スーパーひたち(2008)
品川に直通するようになったE657系ひたち(2015)

本日1月17日(金)、JR各社の春の臨時列車プレスリリースより一足先、午前11時頃にJR東日本より「常磐線(富岡駅~浪江駅間)の運転再開について」が発表された。東日本大震災の影響で最後まで運休となっていた富岡-浪江間が、ダイヤ改正と同じ2020年3月14日(土)に運転再開となる。

復旧する区間を含んだ広野-原ノ町間では普通列車が11往復運転される他、震災以前に走っていた仙台までの特急ひたち号が復活し、3往復運転される。一時期はいわきで完全に系統分断される予定だったが、この度は復活することになった。

そこで本記事では、運転再開前後(2010年と2020年)の仙台発着の常磐線特急の時刻を比較してみたい。

2010年度の仙台ひたち概要

2010年度時点の概要を簡単に述べると、上野⇔仙台間を1日3.5往復常磐線特急が結んでいた。3.5というのは下り3本・上り4本という意味だが、実際には朝の下りに「いわき始発仙台行き」のスーパーひたち1号があったので、いわき⇔仙台を結ぶ特急は4往復だったということになる。

この他、仙台⇔原ノ町間を運転する特急が2往復あった他、そのうち1往復は多客時に臨時で仙台まで伸びていた(つまり仙台まで最大4.5往復)。

2010年度と2020年度の時刻比較

以下、JR時刻表2010年3月号と今回のプレスリリース発表を参考に、仙台を発着する定期列車の特急の主要駅発着時刻を掲載する。

2010年度と2020年度の下り仙台着特急

2010年3月改正   2020年3月改正
スーパー
ひたち
1号
スーパー
ひたち
7号
スーパー
ひたち
27号
スーパー
ひたち
39号
  ひたち
3号
ひたち
13号
ひたち
19号
        品川   12:45 15:45
        東京   12:53 15:53
  8:00 13:00 16:00 上野 8:00 13:00 16:00
  9:20 14:07 17:06 水戸 9:19 14:07 17:06
7:31 10:22 15:10 18:08 いわき(着) 10:23 15:15 18:11
8:34 11:27 16:17 18:12 原ノ町(着) 11:32 16:20 19:23
9:34 12:23 17:13 20:12 仙台(着) 12:31 17:26 20:28

下りは、朝のいわき始発の特急が今回設定されなかった他は、上野発基準で以前と全く同じ時刻に設定されることになった。

上野8:00発は以前同様上野始発だが、午後の2本は品川始発仙台行きとなる。品川駅、また東京駅の在来線ホームで「仙台」の文字を見ることができるようになるのだ。

なお、復旧区間を通る影響もあるためか、主にいわき以北で所要時間は若干伸びている。また、原ノ町行き(以前は上野10:00発(臨時仙台行き)、20:00発)は今回設定されない。

2010年度と2020年度の上り仙台発特急

2010年3月改正    2020年3月改正
スーパー
ひたち
22号
スーパー
ひたち
34号
スーパー
ひたち
54号
スーパー
ひたち
66号
  ひたち
14号
ひたち
26号
ひたち
30号
7:14 10:21 15:15 18:16 仙台 10:13 16:11 18:02
8:11 11:16 16:15 19:15 原ノ町 11:07 17:09 19:06
9:19 12:22 17:22 20:20 いわき 12:18 18:17 20:16
10:27 13:27 18:27 21:27 水戸 13:27 19:27 21:27
11:35 14:35 19:36 22:36 上野(着) 14:35 20:36 22:37
        東京(着) 14:42 20:43 22:43
        品川(着) 14:51 20:52 22:53

上りは、仙台を朝7時台に出発する列車は今回設定されなかったが、それ以外は仙台始発15時台が16時台(上野到着19時台が20時台)と1時間後ろ倒しになった程度で、こちらもやはり概ね以前のダイヤを踏襲していると言える。

3本すべて品川行きであり、仙台駅在来線ホームで上野行きが直接復活しない代わりに「品川」の文字を見ることができるようになる。

なお、こちらも復旧区間あるいは水戸以北において、若干所要時間は伸びている。また、原ノ町始発(以前は原ノ町5:40発、15:09発(臨時仙台14:00発))は今回設定されない。

まとめ

以上、 取り急ぎ簡単にではあるが、震災前後の仙台発着の常磐線特急の運転時刻を比較してみた。原ノ町発着を含め運転本数が若干減少こそしているものの、概ね3往復とも以前のダイヤを踏襲するような形での復活となることがわかった。また、今回はE657系10両編成のまま直通、座席未指定券等の新料金体系、6本中5本は品川発着で東京にも停車する、など最新の要素も含まれている。

常磐線全線を走る、東京都と仙台市を在来線特急で結ぶ列車の復活日を心待ちにしたい。