車両の仕掛り案件が多数あるなか、最近少々忙しくて中途半端な状態が続いていますので目先を変えて、加工作業のモチベーション・アップを図りたいと思います。そこで、先日行列をして購入して来た鉄道コレクションの北大阪急行8000形の入線整備に着手することにしました。
鉄道コレクションの鉄道事業者版になる「北大阪急行 8000形」です。購入時に製品紹介をしています(→こちら)ので、詳細は省略します。
鉄コレの編成物をN化する時には、先頭車前面は原則として製品のダミーカプラーをそのまま使用していますが、何時も悩むのが連結面側のカプラーを何にするかです。私の所有車両は、KATO製の車両が圧倒的に多いことから、電車ではKATOカプラー密連形を標準としていますが、鉄コレでは台車形式や中心ピンの位置によって、KATOカプラー密連形を装着すると連結面間隔が非常に広くなってしまう事があるからです。
一例として、鉄コレ・大阪市交50系の場合をご覧ください(一部再掲、記事全文は→こちら)
製品状態(簡易アーノルドカプラーが装着されている)では、連結面間隔が10mmあって異様に広過ぎます。
各種のカプラーで車両間の間隔を測定しており、上から順に記載します。
KATOカプラー密連形Aを採用することで、10mm→8mmに改善しましたが、まだまだ広過ぎると共に ジャンパ線を保持する枠が車両外に突出しており見栄えが良くありません。 一般的なR315の曲線線路で、前後の車両が接触せずに通過できる車両間隔は4mmで、これがベスト解になります。
北急8000形に話を戻します。
製品に元々付いている簡易アーノルドカプラーでは、連結面間隔が7mmで、これでは広過ぎます。4mmを目標にカプラーを交換します。
走行パーツ(TT-O4R)に付属の、カプラーポケット+カプラースプリング+正規アーノルドカプラーでは、車両間隔が3mmと目標よりも狭くなりました。
R315の曲線線路で確認すると、車両の隅にある転落防止ホロを表現した突起部分が当っており、走行状態で車両が揺れると脱線のリスクがあります。この間隔を広げるには、走行パーツ(TT-O4R)に付属のスペーサーの薄い方(約1mmの延長用)を、カプラーポケットに挿入するだけで実現出来ます。
左側から、①製品状態のままの簡易アーノルドカプラー、②走行パーツ(TT-O4R)のカプラーポケット+カプラースプリング+正規アーノルドカプラーに、付属の薄いスペーサーを挿入したもの、③左記のスペーサーがないものです。
②(左)+③(右)の組合せで連結すると車両間隔は4mmになります。この方法では、③(右)は車端部でのカプラー突出量が少なく、連結操作がし難くなります。連結する際には、③を転動させながら、停止している②に上から被せるように操作をすることでスムーズに連結できます。
車両間隔が4mmになる②+③の組合せで連結した状態です。R315の曲線線路でも車両の隅には1mm位の空間の余裕があります。これも1つの解になります。
次に、走行パーツのハウジングにKATOカプラー密連形A(11-704)を装着すると、車両間隔は更に狭まって2mmになりました。これもスペーサーを挿入することで適正間隔に改善することが出来ます。
左側がスペーサーなし、右側が薄い方のスペーサーを挿入した状態で、車両端でのカプラーの突出具合も適正になります。
両方の車両に薄い方のスペーサーを挿入することで、車両間隔は目標の4mmになりました。これが希望した最適解のようです。
以上から、車両間隔を4mmにする2通りの方法が得られました。コスト面では前者の方が、見映え面では後者に軍配が上がります。今回は、試験的な意味相もあって前者を試してみることにしました。
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