前回の続きで、羽越本線の新津→酒田をキハ40系でロングランする831Dの乗車記ですが、引き続き村上からの区間を紹介します。

 

(画像は新津駅停車中のもの。後位キハ47 1521側)

 

 

 

17:10に、44分もの『バカ停』を終えて831Dは村上駅を出発し、気動車には全く無関係な交直流切替デッドセクションを通過後、いよいよ日本海の海沿いを走る事になります。

晴れていれば海に沈む夕陽が見られたのでしょうが、残念ながら空にはどんよりと厚い雲が垂れ込め、せっかくの車窓の魅力も半減…。

 

 

 

遠くには日本海に浮かぶ周囲23㎞の粟島を眺める事ができます。

 

 

 

そして、特に絶景といわれる『笹川流れ』の区間に入ります。

 

 

 

笹川流れの観光の中心地ともいえる桑川駅は、道の駅『笹川流れ』との合築駅。

 

 

 

せっかくの笹川流れの風景も、ちょうど日没というタイミングになり、残照の中かろうじて眺める事ができる状態。

この831Dは夏から初秋の間に乗っておくべきでしたね…。

(屋外が暗いため窓ガラスに車内が映りこんでしまっています。ご了承ください)

 

 

 

もう完全に陽が暮れて、831Dは夜の闇の中を走る事になります。

村上からもやはり部活帰りの高校生などが乗り込んできましたが、新潟県最後の駅である府屋までの間にほとんど下車してしまい、再び車内はガラガラに…。

 

 

 

列車は山形県に入り、間もなく鼠ヶ関駅に到着。

当駅から先は鶴岡方面に向かう乗客が少しずつ乗り込んできます。

 

 

 

蔵王温泉などと並んで山形県を代表する温泉地であるあつみ温泉。

流石に普通列車で湯治に向かう客はおらず、やはり鶴岡方面に向かう客がわずかに乗り込むだけでした。

当駅も『海里』の停車駅で、同列車停車駅にはこの駅名標が設置されています。

 

 

 

18:47、山形県第2の都市の玄関口・鶴岡駅に到着します。

この手前辺りから土砂降りの雨が降っており、ヘッドライトが照らし出す雨粒がその激しさを物語っておりました。

 

 

 

鶴岡でも20分の『バカ停』となり、酒田行2009M特急いなほ9号を退避します。

 

 

 

陸羽西線が接続する余目では運転停車中の『カシオペア紀行』との出会いが!

上越・羽越線経由で青森を目指す道中で、手前の鶴岡で乗客は食事のため一旦下車しており、再び乗車となる酒田まで回送中でした。

上野~札幌を結ぶ列車として走っていたカシオペアも今は団体専用となり、一般客が乗る事はもう叶わなくなりましたが、再び『寝台特急』として走ってくれないものか…。

 

 

 

新津から4時間半余りの旅もいよいよフィナーレ。

最後の1駅、東酒田駅です。

 

 

 

19:44、新津からの長旅を終え、終着の酒田駅0番線ホームに到着しました。

車両はそのまま19:52発の村上行834Dとして折返し運用されます。

 

 

 

かつて1番ホームには巨大な獅子頭のモニュメントが2つ並んでいましたが、現在は9600形SLの9632号機の動輪などのモニュメントが展示されています。

 


 

酒田は、9月で定期運行を終えた『きらきらうえつ』に代わる観光列車『海里』が発着する駅。

座席数が少ない事もあり、指定券が取りにくい状況が続いているようですが、私もいつか乗ってみたいです。

 

 

 

昔と変わらぬたたずまいの酒田駅舎。

この後、前側に停車している黒塗りのタクシーに乗って今夜の宿を目指します。

 

 

 

酒田の宿はタクシーで10分以上(約¥1700)の距離にある『ホテルイン酒田』。

本当は駅周辺で宿を探していましたが、なかなか空室が見つからずココにしたという次第。

一応送迎サービスもあるものの、19時以降は対象外なためタクシーで向かったのですが、到着寸前というタイミングで料金メーターが上がってしまい、運転手に対する印象が悪くなりました。

 

 

 

夕食はホテル内のレストランで摂る事に。

酒田市は人口比でラーメン店が非常に多いマチという事で、『酒田ラーメン』を食べる事にしました。

魚介ベースのあっさりとした醤油味。

 

 

そして私は翌朝、秋田を目指し、その後航空機で北海道へ帰るのですが、以降の旅程は次回以降にお送りします。

つづく。