【阪急電鉄】“京とれいん雅洛”神戸本線に乗り入れ！今後も設定？

2019年3月の登場以降、多くの観光客から人気を博している阪急電鉄「京とれいん雅洛」。

普段は京都本線で活躍していますが、この秋の行楽シーズンでは神戸本線に乗り入れました。

今回は神戸線・西宮北口発嵐山行き「京とれいん雅洛」の乗車レポートをお伝えします。

「京とれいん雅洛」とは
神戸線に乗り入れた「京とれいん雅洛」
WiFiで前面展望が楽しめる「京とれいん雅洛」
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「京とれいん雅洛」とは

「京とれいん雅洛」は2019年3月にデビューした阪急電鉄の観光列車です。6両編成で構成されており、種車は7006編成です。車内を中心に大幅な改造を受けましたが、車番は変更されていません。

車内はそれぞれのコンセプトに基づいて設計されています。

1・6号車は「賑わいの時間を楽しむ」をコンセプトに、ゆったりとした畳調のボックスシートが並びます。

3・4号車のコンセプトは「大人の時間を楽しむ」。車内には窓向き座席とカウンターテーブルが配置され、車窓風景を存分に楽しめます。また、1人座席が配置されているため、静かに鉄道旅行を楽しみたい方にもおすすめの車両です。

2・5号車には「風流な時間を楽しむ」ために2号車には「枯山水の庭」、5号車には「京町家の坪庭」が配置されました。それぞれの庭の向かいには畳座席が配置されているため、車内にいながら庭の鑑賞が楽しめます。

「京とれいん雅洛」は土休日を中心に「快速特急」として大阪梅田～京都河原町間で運行されています。ダイヤは固定ダイヤになっており、阪急電鉄「京とれいん雅洛」特設サイトで公開されています。

これだけ豪華な内装でありながら追加料金は不要！　大阪梅田～京都河原町間は大人400円で乗車できます。このためデビュー以来、多くの観光客からの人気を博しています。

神戸線に乗り入れた「京とれいん雅洛」

「京とれいん雅洛」は秋の行楽シーズンに神戸線・西宮北口～嵐山線・嵐山間を結ぶ「直通特急」に使われました。運転日は2019年11月19日～28日の火・水・木曜日。列車本数は上下各1本です。

停車駅は西宮北口、塚口、十三（2号線・5号線）、淡路、桂～嵐山間の各駅です。筆者は西宮北口発嵐山行きに乗車しました。

9時20分頃、西宮北口2号線ホームでは「直通特急」を待つ観光客が列を作っていました。9時30分、大阪方から「京とれいん雅洛」が目の前を走り去り、そのまま神戸方の引き込み線に入線しました。9時50分に2号線に入線し、1分後に西宮北口を発車しました。なお種別表示は「直通特急」「京とれいん雅洛」が交互に表示されていました。

車内はほぼ満席の状態。特に先頭車は多くの鉄道ファンが集まり、撮影に一苦労しました。西宮北口～十三間は80km/hほどのスピードで走行。昼間時間帯における特急の最高速度は115km/hですから、それよりも少し遅い速度です。

10時3分に十三駅2号線ホームに停車。その後、京都線へ転進するために引き込み線でスイッチバックをします。十三駅引き込み線へ入線・乗車出来る定期列車はないため、多くの乗客が固唾を飲んで見守る状態でした。

神戸線大阪梅田方面と宝塚線宝塚方面の間にある引き込み線に入線し停車。ここでスイッチバックをし、宝塚線を渡って十三駅5号線ホームに停車しました。

10時8分に後続の準急河原町行きに追い立てられるように発車。千里線との接続駅である淡路駅発車後は桂駅までノンストップです。「直通特急」は特急の後追いのような形で走りましたが、高槻市手前を除き徐行運転はほとんどありませんでした。参考までに淡路～桂間の所要時間は「直通特急」が31分、茨木市、高槻市、長岡天神に止まる「特急」は26分（昼間時間帯）です。

10時46分、「直通特急」は桂駅C号線ホームに停車しました。「C号線」は阪急桂駅で見られる珍しい名称です。車庫内の引き込み線を旅客化した関係でこのような名称になりました。

桂駅を発車すると嵐山線に入り、上桂と松尾大社に停車。10時54分に終着駅の嵐山に着きました。ところで、利用客はどのようにして「直通特急」西宮北口～嵐山間の運行を知ったのでしょうか。乗客に聞くとホームページとの答えは少なく、阪急の機関紙「TOKK」で知ったという方が大半でした。また、阪急電鉄では2008年から行楽シーズンに臨時直通運転を運行しています。運行当初は閑古鳥が鳴いていましたが、「TOKK」による宣伝と利用客のクチコミにより、多くの観光客に利用される列車になったのでしょう。