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JR北海道は11月29日、公式プレスリリースを発表し「山紫水明シリーズ」運転開始記念キャンペーンの一環としてキハ40形1両の復刻塗装実施と実施する復刻塗装を決める選挙を実施すると発表した。

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今回実施される復刻塗装は、キハ40(北海道)とともに走ってきた列車たちの塗装をどこかのキハ40で再現するもの。候補として「キハ82」「キハ56」「キハ22」「キハ183」「キハ27」「キハ400」の6種類を提示している。

投票するには12月4日からJR北海道管内の計24駅で発売される「北の40」入場券3駅分とハガキ(別途郵送料が必要)が必要です。なお、応募方法の詳細については12月4日に開設される特設ホームページをご確認ください。

詳細:キハ40形 山紫水明シリーズ運行開始記念、北の40 記念入場券を発売します(JR北海公式プレスリリース:PDF)

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【解説編:復刻塗装候補】

・キハ82形「国鉄特急塗装」
1960年〜1967年にかけて国鉄が発注し、日本国内各地の非電化路線に投入された特急用気動車「キハ80系列」のうち、1961年以降に製造されたグループがキハ82形である。JR北海道では特急「北斗」や「オホーツク」などで使用されたほか、最末期には波動輸送、ジョイフルトレイン「フラノエクスプレス・トマムサホロエクスプレス」でも使用された。

・キハ56系「国鉄急行塗装」 
キハ58系列の中でも、北海道の厳しい気候に適応するための耐寒耐雪構造を搭載した急行型気動車であり、それまで普通列車用の気動車や夏期にしか使用できないキハ55系に代わる優等列車用気動車として北海道の広い範囲に投入された。

・キハ22形「国鉄一般色塗装」
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キハ20系列のなかでも、特に酷寒地帯である北海道・東北北部の普通・準急列車で使用される列車に投入された車両であり、キハ40の登場時塗装である「首都圏色(タラコ色)」とともに一般型気動車を象徴する塗装として広く知られた。
※イメージ画像は、JR西日本がキハ47形で行なっている再現塗装「ノスタルジー」仕様のもの。 

・キハ183系 「新特急色」
国鉄分割民営化以降、JR各社で行われたご当地塗装の一つとしてキハ183系に採用された(それまでは国鉄特急色であった)塗装。HET183化されるまでこの系列の標準塗装として使用された。

・キハ27形「快速ミッドナイト」
函館駅〜札幌駅間で運転された臨時夜行快速列車で、急行列車である「はまなす」とは異なり普通乗車券と指定席券だけ乗車できる列車として「18キッパー(青春18きっぷで旅行を行う利用者)」の足として広く利用された。

・キハ400形「急行宗谷」
宗谷本線の客車急行の速達化を目的として用意された「急行」用気動車で、キハ40形での再現では一番しっくりくる(というよりキハ40形が種車の車両)塗装である。足回りがキハ183系と同等のものとなっており『ハイパワー』なキハ40形となっている。宗谷本線の急行が特急に格上げされた際に普通列車用に再改造されており、現在でも一部の車両が「普通」列車として使用されている。


【車両解説:キハ40系】
国鉄が日本全国の非電化路線に投入した一般型気動車で、北海道ではそのなかでも酷寒地向け(空気バネ台車、デッキ付き)のキハ40形100番台が中心的に導入された。もともと製造数が多く部品のストックも多いことなどから現在でもJR北海道・JR西日本・JR九州を中心に多数の車両が現役で走っており、特にJR九州では「或る列車」「指宿の玉手箱」をはじめとする「D&S列車」やJR四国の「伊予灘ものがたり」、JR西日本の「花嫁のれん」、JR東日本の「びゅうコースター風っこ」などといった観光列車・観光特急用の車両としてキハ40系列(キハ40・キハ47など)の車両たちが広く用いられている。