鉄道コレクションで旧国の製品化が続いた時期がありましたが、ことスカ色に関しては発売時期が異なる製品毎に色合が異なっていました。旧国スカ色の手持ち車両を並べて色合を比較してみたいと思います。

 

スカ色の鉄コレ製品でクリーム色を基準に濃い色(左側)から薄い色(右側)の順番に並べてみると、①国鉄70系中央東線4両セット(クハ76),②国鉄52系2次車飯田線・横須賀色4両セット(サハ75 100番台),③国鉄42系飯田線2両セット(クモハ43),④国鉄70系中央西線4両セット(クハ76 300番台)と、4段階のグラデーションが生じました。

 

両極端のクハ76を連結(左①+右④)してみると、青色も含めてここ迄色合が異なりますと、鉄コレ・クオリティとは言えどセット間の混結はする気にはなれません。どの色合が実車に近かったのかを選ぶのは難しいため、レイアウト上に並べても違和感がないように他社製品と見比べて見ることにします。

 

先ず、KATOで製品化されている飯田線シリーズと比べてみました。

左側が②国鉄52系2次車飯田線・横須賀色4両セット(サハ75 100番台),右側がKATOのクモハ42+クハユニ56飯田線3両セット(10-1225のクモハ42)です。クリーム色で比較すると、②のクリーム色がKATO製品に非常に良く似た色合ですが、青色は明るさが異なっています。

 

次に、左側は同じく②で、右側にGMスプレーのスカ色で塗装したGMキット組立車両(クモハ54 0番台)を並べてみました。この組合せも上記のKATO製と同様に、②のクリーム色は非常に良く似た色合で、青色は多少明るさが異なります。以上から、クリーム色に関しては②サハ75 100番台がこのままでも良さそうです。

 

 

今度は鉄コレ4両の内で、青色が最も明るかった④中央西線のクハ76 300番台と、他社製品で青色を比べてみます。

左側が④で、右側がKATO製です。青色はKATO製が更に明るい位です。

 

左側が④で、右側がGMスプレーでの塗装品です。青色の明るさに多少差はありますが比較的近いようです。以上から、青色に関しては④クハ76 300番台はこのままでも良さそうです。

 

最後に、②サハ75のクリーム色と青色が似ているとされた2両(KATO製品とGMスプレーの塗装品)を並べてみます。

左側がKATO製品、右側がGMスプレーで塗装したGMキット組立品です。クリーム色・青色とも、この程度の差であれば許容範囲と見做すことが出来るのではないでしょうか。(塗り分けの段差は別問題として)

 

最後に、②と③を比較してみました。クリーム色は比較的似ていますが、③の塗膜が薄いためか青色が透けて見える様な状況で、目視では④に近く見えます。③の青色は②より多少明るめでしょうか。

 

以上の比較結果から、色合の著しく異なる鉄コレを塗り替えるならば、GM製のスカ色スプレーを使用することで近い色に揃えることが出来そうです。クリーム色の塗替対象は①と③と④、青色の塗替対象は①となります。窓ガラスに塗装で表現された窓枠のクリーム色も同時に塗り替える必要がある他、青色を塗り替えると車番等の標記が全て消えてしまうので、塗替え作業は慎重に進めねばなりません。