こんにちは。

今日はちょこちょこと話題に出ている重連型機関車のジャンパ栓についての話です。

先日鉄道博物館でED75 775を間近に見たとき、KE77が付いていたのはちょっとショックだったりしました(笑)。その後、趣味の範囲内ですがにわかで色々調べて、どうやらこうみたい という部分も含めて書いてみたいと思います。

関連記事 ; ED75 775 in鉄博~ジャンパ栓はKE77!

 

ED75 700の下り側です。スカートに付くジャンパ栓は、左から

KE-3 開放栓受 (電暖用) / KE-77(重連総括用) ・・連結器・・ KE-77/KE-3 です。

右側のKE77からは、唯一ボディーに装着の赤いジャンパ栓;KE77開放栓受へケーブルがグニャリと伸びて接続されています。

Photo ;2018/04 東北本線 松川-金谷川 9571レ

 

重連総括制御で運転する際は、KE77開放栓受からケーブルを外し、連結相手のKE77に接続すると、運転制御関係の信号をやり取りできるものと思われます。

写真はED75重連運転 連結部の流し撮り。写真右、前ソ機のKE77開放栓受にケーブルが接続されておらず、左の機関車のKE77に接続されているのが分かります。ケーブルの根元が赤い=非重連の時はボディーの開放栓受接続であることを思わせます。

Photo ;1998/11 東北本線 二戸-一戸 3060レ

 

ED75の場合、東北本線運用車両はKE77開放栓受にケーブル接続しているのは下り方のみ、写真の上り方には接続されていません。ヒサシ付き50番台の上り方には、そもそもKE77開放栓受が設置されていませんでした。

奥羽本線のED75秋田車だけは例外で、両Endにジャンパ栓、ケーブル接続がありました。

Photo ;2002/03 東北本線 鏡石-矢吹 5176レ

 

国鉄型機関車にはこれらジャンパ栓を装備した形式が多くみられましたが、ケーブルは頻繁に重連総括制御運用を行う機関車にのみ接続されていたようです。

例えばEF65PF、ボディーに開放栓受(グレー)が付いていましたが、ケーブルが接続されているのは見たことがありません。PFの重連運用ってそうありませんものね。

で、こちらは重連総括用のジャンパ栓は KE70のようなんです。

Photo ;2000/01 東北本線 黒磯駅 列番不詳

 

こちらは開放栓ケーブル接続が2本もあるEF64-1000 開放栓受左右の形が微妙に異なります。

写真左側 丸い縁取りが見られるのがKE70、これが無い右がKE77 みたいです。

スカート左側にも逆順で付いていますね。外側(左)がKE77 間にKE3開放栓受を挟んで 内側(右)が丸い縁取りのあるKE70のようです。ロクヨン1000のKE77は”選択回路”、開放栓接続時は単機、接続無し(相手側の機関車へ接続)時は重連総括を認識できる回路とのこと です。

Photo ;2003/12 東北本線 黒磯駅 列番不詳

 

交流電機で開放栓ケーブル2本はEF71とED78でした。こちらはKE77が2つと見受けられますが、片方はロクヨン1000と同じ”選択回路”だったのかはわかりません。ケーブル2本はみんな抑速発電ブレーキ装備の機関車だなー なんて思ったりもします。

Photo ;1991/08 奥羽本線 赤岩-板谷 431レ

 

赤い交流機でもED79は丸い縁取りありのKE70に見えます。改造種車のED75 700から何でジャンパ栓をわざわざ付け替えたんだろう?

Photo ;2004/07 津軽線 青森駅 201レ

 

ED75と共に散々撮ってきたDD51、こちらもKE70のようです。

こうして見ると、KE77を使っているのは交流電機に多い気がしますが、どう使い分けているのかはよくわかりません。同じ重連総括制御の信号伝達をしていると思われるんですが。

 

Nゲージの鉄道模型パーツでは、私の知る限りKE77という商品は見当たらないようです。小さくて作り分けが難しいのかも知れませんね。

Photo ;2013/01 美祢線 四郎ヶ原-厚保 5686レ

 

KE70/77に関するにわか知識の話が入ってちょっと細かくなりましたが...

このグニャリと曲がる開放栓ケーブルをぶら下げて走る姿こそ重連型機関車の象徴である 

と自分で勝手に決め込みました。なのでケーブル接続側の撮影が優先、後追いや逆光撮影を多くやるようになったのも、これが一因だったりします。

逆光..東北本線は北へ向かう路線なので、下り列車はこうなるケースが多いんです..

Photo ;2007/08 東北本線 豊原-白坂 1075レ

 

DD重単も開放栓側重視で後追い..

実はこれまでUpしたナナゴー、デーデー等の実車写真も”開放栓ケーブル側”が圧倒的に多かったりします(笑)。

Photo ;2009/08 山陰本線 石見津田-鎌手 単5362レ

 

長くなりましたがジャンパ栓と重連型機関車の話、最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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