営団5000系(アルミ車・北綾瀬支線)入線~東西線からの「逆再就職」~ | みなかん~南千住車両管区~

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鉄道模型を中心に、ゆる~くのんびり・まったり語るブログ。
取り扱う車両は、営団地下鉄と乗り入れ先の関東私鉄たちが主成分です。

 

おはようございます、ななせです♪

 

先週は綾瀬車両基地でイベントがありましたね。

 

私は応募に落選してしまったものの、部活の後輩くん経由で急遽イベントに行けることになり

先行販売していた鉄コレを入手することができました。

 

 

 

綾瀬イベントでの戦利品は、鉄道コレクション「東京メトロ 5000系 3両セット」です。

 

去年発売した6000系ハイフン車に引き続き第2弾も千代田線北綾瀬支線の車両であり、

今でも綾瀬車両基地の片隅でひっそりと生き残っています。

 

製品仕様は民営化後の仕様という事もあり、ワンマン運転対応化後を想定としています。

 

 

 

パッケージの中はこんな感じで、基本的なレイアウトは6000系ハイフン車と同じになっています。

編成は今なお残る5951編成がプロトであり、車両番号は下記の通りです。

 

←綾瀬

 

(CT)  5951

(M1)  5455

(CM2) 5151

 

→北綾瀬

 

 

 

簡単に実車解説をすると、1964年に登場した東西線用の5000系ですが、

66~67年に造られた2・3次車のうち7両×3編成の車体構体をアルミニウム合金製としました。

*写真は5952編成

 

これらの編成は将来的な軽量車体の製造を見据えた試験的なものであり、

ステンレス車体と比べておよそ4.5トンの減量に成功しています。

 

結果的に5000系で本格採用には至らなかったものの、次形式である6000系以降の

新型車両にアルミ車体が用いられています。

 

 

時は流れ90年代後半になると、北綾瀬支線で使用していたステンレス車は

冷房化していても走行機器類は未更新だったため、老朽化が目立ち始めました。

 

そこで1999年に5+5両で使用していたアルミ車である5951・5952編成を3連×2編成化して

千代田線生え抜きのステンレス車を置き変えました。

 

 

 

それでは前面から見ていきましょう。

隣に並べたステンレス車はMA製本線仕様です。

 

アルミ車という事でコルゲートが無くスッキリしている反面、

少し光沢感が強すぎるかなといった印象です。

 

ここで目を引くのはワイパーの形状で、転属に際して大きめのものに交換しています。

そのこともあり、運転席窓のすぐ下には元々のワイパー金具の跡が見られます。

 

 

 

 

ちなみに下写真の前面窓帯について、拡大してみると段差があることに気付きました?

 

アルミ車も元々は側面帯と同じ太さだったので、一番上の段差は登場時のもの。

そして二段目の段差は太帯化に際して帯を留めていた金具のあった部分です。

*たとえば、『私鉄の車両 22』 p. 54-55 (東西線時代)

 

6000系のように帯を板状のものからフィルムに交換した5000系は

北綾瀬支線に転属した2編成のみであり、こうして帯幅の変遷を見ることができます。

 

当区でもN化の時に塗装の質感で再現しようかなと思っていたものの、

素人がやると大失敗する未来しか見えないのでこれに関しては目を瞑ります…

 

 

 

ちなみに編成によっては太帯の止め金具が見られない事があります。

 

これは編成によってなのか、それとも後年になって行われた更新工事によるものなのか

引き続き調査が必要ですね。

 

 

 

 

運転台付近の屋根回りです。

 

元々は東西線の車両であり、国鉄民営化後も走っていたことから屋根には

青帯車のようにJR無線アンテナと信号炎管を設置していました。

 

これらの装置は北綾瀬支線転属の時に撤去されており、

実車では撤去した部分だけ屋根の色が違います。

 

これはN化改造の時に塗り分けても良さそうですね。

 

 

 

 

CM2車(北綾瀬方)のパンタグラフです。

 

最初製品を見た時にあまりにも窮屈そうな配置に「何だコレ」と思いました…。

しかしながら、冷静になって考えると難しいことはありません。

 

上写真のようにCM2車にはもともと菱形のパンタグラフが付いていましたが、後年になって撤去。

さらに冷改に際してランボードなどの構造物を完全に撤去しました。

 

そして北綾瀬支線への転属で再び設置することになり、冷房装置との

スペースの兼ね合いでこのように窮屈そうな配置となったのです。

 

再設置とはいえ、Sアームに交換した車両に見られる渡り板が付いている一方で

渡り板からパンタがはみ出すように設置してあったりとなかなか特徴的です。

 

こちらもまた、パンタ再設置の部分だけ屋根の色が違います。

 

 

 

 

冷房装置です。

分散式冷房である三菱製のCU764を2つ搭載しています。

 

最初は鉄コレな事もありGMキットのものに交換しようと思っていたのですが、

(造形はともかく)ディテールは鉄コレの方が上だったためこのままバリの処理と再塗装を行いたいと思います。

 

 

 

ただ、実車写真をよく見ると北綾瀬支線の車両はクーラーに車外スピーカーを設置しており

スピーカーキセのある方の面にはリブがあります。

*スピーカーはホーム側のみ設置

 

これに関しては転属に際して追設しているため、ワンマン対応前でも必要なパーツになります

 

 

 

 

妻面にある誘導無線アンテナです。

 

元々は青帯車のように棒状のものが前面(1978~)・妻面に1か所ずつ設置してあったのを

転属に際して両先頭車の妻面にカバー付きのもの×2つ設置に変更しました。

 

こちらのIRアンテナはモールドになっており、造形に関しては「お察し」ですから

N化改造の際に別パーツ化したいところです。

 

 

 

 

ステンレス車との側面比較です。

基本的な構造はどちらも同じに見えても、よく見ると細かな部分で様々な違いがあります。

 

まずはドア回り―ドア回りの枠の部分は太く縁取りがされており、これに関しては

6000系以降の車両に通ずるものがありますね。

 

また、ステンレス車や6000系ハイフン車とは異なり、登場時からドア窓はHゴム支持ではありません。

 

ドア窓は6000系初期車と同じく更新工事で小窓はそのままに、

窓のサイズが少し大きなものに交換しています。

 

 

さらに、アルミ車の方がステンレス車より雨樋の位置が高いのも特徴です。

 

昔はステンレス車のキットでアルミ車を作ろうと考えた事もありますが、

単にコルゲートを削っただけでは再現できないことが写真からも良く判ります。

 

 

 

 

続いては台車です。

FS358から後年になってFS502Aに交換しています。

 

鉄コレでは発売予定の東西線仕様でFS502を新規作成する事になっており、

こちらの北綾瀬支線セットで先行実装となりました。

 

ただ、これに関しては6000系ハイフン車も同様の台車を履いているため、

できれば去年の段階で作成して欲しかったですね…

 

 

 

今回FS502を新規作成したとはいえ、FS502A台車はボルスタアンカにある突起が無いので

写真左のように実車に即してモールドを削りました。

 

多少削ったあとが残っていますが、これに関してはN化の時に塗装するため問題ありません。

 

 

 

側面の全体的な印象把握です。

 

6000系ハイフン車を含め、どうも鉄コレの色はシルバーのギラギラ感が強く

ラインカラーの緑色が暗すぎるのですよね…

 

帯に関してはステンレス車の場合は帯インレタが製品化されているため、

こちらに関してもそのうち発売されることを期待したいです。

 

 

 

ちなみにイベントに誘ってくれた後輩くんから、乗務員扉横のコミュニケーションマーク

左右逆に加えて、鏡文字になっているとの指摘を受けました。

 

私は営団仕様にすることしか頭に無かったので、言われて初めて気付きました…(汗

 

 

 

 

凄くざっくりですが走行化に関する話を。

当区では最近入線した鉄コレに関して…

 

・動力:GM製コアレスモーター

・車輪:KATO製

・連結器:TNカプラー

・ウェイト:鉛板(釣り具)

・パンタグラフ:実車や製品に応じて

 

を標準装備としています。

*例外アリ

 

 

今回も動力はコアレスモーター(#5711;20m級A)を使用しています。

 

コアレスをそのままはめ込むことは出来ませんが、モーターカバーの左右にある

突起を全て切り落とすだけで簡単に取り付けることができます。

 

台車については、今回は運良く動力車用の台車枠が付属品として入っており

取り付け足の嵌り方が少しきつめですがそのまま使用可能です。

 

 

床下機器については加工が必要で、取り付け用の突起を切り落とすだけでなく

場合によってはパーツの厚みを削って調整する必要があります。

 

 

 

1両分しか捻出できないものの、動力化で余剰となったT台車は6000系ハイフン車に転用できますね。

 

ハイフン車も90年代以降はFS502Aを使用しているため、

ボルスタアンカーの突起を削ります。

 

 

 

続いてはパンタグラフの作成です。

 

製品指定のTOMIX製#0249(写真左)とKATO製の#14157-1F(写真右)を

適宜加工したニコイチ戦法です。

*先頭・中間共通

 

実車ではPT-7136-Aを使用しているのですが、当然ながら実車同様のパンタグラフは製品として無く

かと言って製品指定のパンタグラフは全然違う(特に先頭車)ため、合わせ技を使いました。

*GM製のSアームはクオリティ的に微妙なので極力使いたくないです

 

 

 

 

作り方はいたってシンプルで、TOMIX製の渡り板にKATOのパンタグラフの取り付け足と碍子、

裏面にあるドーム状の突起と避雷器を切り落としたものを接着するだけです。

 

ちなみに渡り板に関しては切り落とした際のモールド処理が必要ですから

パンタグラフは最終的に全体塗装することを前提としています。

 

 

 

 

こちらが完成図です。

写真上が中間車(M1)、下が先頭車(CM2)です。

 

中間車に関しては元々(=TOMIX)のパンタグラフの位置に合わせて取り付けるのに対して、

特徴的な先頭車の方はもうひと手間必要です。

 

 

渡り板の取り付け足の部分から出っ張っている部分をキレイに切り落とし

パンタ本体はクーラー側の取り付け足に合わせて接着します。

 

そうすることで、渡り板からパンタ本体が少しはみ出ている様子を再現できます。

 

ただ、単に瞬間接着剤でくっつけているだけであり強度は「非常に難有り」なので

パンタの上げ下げは慎重に行わないと外れやすいかと思います。

 

ちなみに避雷器については3000系保存車の記事で紹介したように

トレジャータウンの#TTP128-03を適宜加工して使用する予定です。

 

また、このやり方で取り付けただけでは元々のパンタ取り付け穴や避雷器の穴が目立ってしまうため、

こちらもN化作業の時に埋めるつもりです。

 

 

 

という事で、以上が鉄コレ営団5000系アルミ車(北綾瀬支線)についてのレビューでした。

 

今後は各種モールドの別パーツ化や車体を含む再塗装を行うとともに、

当区ではマストである営団仕様へ変更したいと思います。

 

 

アルミ車もまた東西線内では様々な編成形態で走っていましたから、

東西線仕様での製品化も期待したいところですね。

*できれば鉄コレ以外で

 

 

 

去年から綾瀬のイベントで発売している鉄コレシリーズ。

6000系ハイフン、5000系AL車と来ると「来年は05系か?」という声がちらほら聞こえますね。

 

流石に05系だと当区で合わせる車両がいないので製品化しても入線するつもりはありませんが

今後も千代田線界隈が盛り上がっていきそうですね。

*2007年の地下鉄開業80周年イベントでの洗車体験に使われたのは5952編成

 

それでは今回はこの辺で。

ご観覧ありがとうございました♪

 

 

○おまけ~メトロファミリーパーク in AYASE 2019訪問記~

 

 

 

先週の日曜日に行われた綾瀬車両基地のイベント。

事前応募制のイベントとのことで私も応募したのですが…実は落選しています。

 

そんな中、部活の後輩くんからお誘いを受け、「関係者枠」のチケットを持っている部活のOBさんの

娘さんとこれまた部活の後輩ちゃんと4人でイベントに参戦することができました。

 

 

 

 

まずは工場棟脇にある専用ブースで千代田線開業50周年記念24h券を入手したあと

工場棟の中に入ると…まさかのしぐれどん南北線9114編成が出迎えてくれました。

???:「こんにちは、マスター♪」

 

ただでさえ応募に落選したイベントに参戦できただけでも嬉しいのにもかかわらず、

まさかの9000系との遭遇に私のテンションもMAXです。

 

南北線は普段ホームドアなどの関係で車両をまじまじと見ることができないため、

模型資料にとシャッターを切りまくります。

MA製→1次車・9114F→3次車

 

 

 

 

車庫内には検査中の9000系の台車も置いてありました。

MA製の1次車とは違い、3次車の電動台車は特に改造を行っていないことがわかります。

 

ちなみにSS135Bの形式からもわかる通り、03系後期車が使用している台車の派生形です。

 

 

 

03系といえば、こんな面白い展示もありました。

 

03系の幕回し百面相で、あの伝説の(?)急行幕まで展示されています。

 

昔、千住検車区に停まっていたLED車で急行 竹ノ塚という表示を見たことがありますが、

方向幕による急行表示を見るのは初めてです。

 

 

 

 

 

写真撮影会のラインナップはこんな感じ。

本稿で紹介した5000系5951編成と16系が2本です。

略すな

 

自走可能な状態で今なお生き残っているというのは知っていたものの、引退からそれなりに経つので

久々の再開に懐かしさでいっぱいです。

 

部活の後輩くんはLED表示器の再現が専門なので16系の珍しい行先を撮影しているのに対して

私はずっと5000系に貼り付いて模型資料の写真を撮っていました。

 

なので後輩ちゃんから「やっぱりセンパイはこっち側なんですね(苦笑)」と…。

 

 

 

5000系との再会にシャッターを切っていると…何か来た!?

こちらは保守用車で、これもまた事前応募によって体験乗車ができます。

 

私の地元の千住検車区にもあり、この他にも黄色や白のカラーリングの車両もいます。

 

現在千住検車区では5番線に03系の40・41編成と07編成の2両が留置されており、

それらの構内入換などで使用しているのを最近見たことがあります。

 

 

その後は鉄コレブースにて5000系を入手してミッションコンプリート。

後輩ちゃんはその隣にあった千円くじでBトレをたくさん当てていました。

 

 

 

私はこういったイベント事はひとりで行くことが多く、わりと早々に帰ってしまうのですが

今回は時間いっぱい巡ることができました。

 

帰り際、検車区の跨線橋付近を歩いていると先程の5951編成が入換のために

自走する姿を披露してくれました。

 

営業運転には入っていないものの、既に製造から半世紀以上は経っているので

こうして元気な姿を見られるのは嬉しい限りです。

 

 

そんなこんなで想像以上に充実した綾瀬車両基地のイベントでした。

 

今回落選した私を誘ってくれた皆様にはこの場をお借りして

お礼申し上げます。

 

【おわり】