「ウエストエクスプレス銀河」は破格の夜行特急。2020年5月8日京都~出雲市間でデビュー!

寝台料金は不要

JR西日本が、特急「ウエストエクスプレス銀河」の運行開始日を、2020年5月8日と発表しました。当初は京都~出雲市間で運行。寝台料金不要の破格の夜行特急です。

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駅の窓口できっぷが買える

「ウエストエクスプレス銀河」は、JR西日本が新たに運転する観光列車の列車名です。運転エリアの西日本を宇宙に、各地の魅力的な地域を星になぞらえ、それらの地域を結ぶ列車という意味を「銀河」に込めました。

車両は「新快速」などで活躍した117系6両編成を改造したもの。車両デザイナーは、川西康之氏です。これまでに、えちごトキめき鉄道のリゾート列車「雪月花(せつげっか)」の設計デザインや、土佐くろしお鉄道中村駅のリノベーションなどを手がけてきました。

車内設備は、グリーン車指定席と、ノビノビ座席、コンパートメント、フリースペースなどで構成します。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」と違い、駅の窓口できっぷが買える不定期列車として設計されました。

ウエストエクスプレス銀河外観
画像:JR西日本

「サンライズ出雲93号」より遅い?

JR西日本は、「ウエストエクスプレス銀河」の運転開始日について、2020年5月8日と発表しました。同9月までは京都~出雲市を夜行特急として走り、同10月~2021年3月は大阪~下関を昼行特急として運転します。

京都~出雲市間のダイヤは、下りが京都駅を21時ごろに出発し、出雲市駅に翌朝9時半ごろに到着。上りは出雲市駅を16時ごろに出発し、大阪駅に翌朝6時ごろに到着します。

2018年9月に京都~出雲市間で運転された「サンライズ出雲93号」のダイヤが、京都22時14分発、出雲市翌9時20分着でしたので、それより遅い列車となりそう。「サンライズ出雲93号」の所要時間は11時間6分、表定速度39km/hで、普通・快速列車よりも遅かったのですが、「ウエストエクスプレス銀河」は、さらに遅い特急列車となりそうです。

途中の停車駅は、下りが新大阪、大阪、三ノ宮、神戸、西明石、姫路、生山、米子、安来、松江、玉造温泉、宍道。上りは宍道、玉造温泉、松江、安来、米子、根雨、備中高梁、神戸、三ノ宮です。

「サンライズ出雲93号」に比べると、下りは神戸、西明石、生山が停車駅に加えられています。上りは西明石、生山には停まらず、根雨、備中高梁に停まります。

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京都~出雲市間で10,640円

運行頻度は週2往復程度。特急料金は通常の料金体系を適用します。京都~出雲市間440kmの場合、片道の運賃が7,150円、指定席特急料金が3,490円で、片道の普通車指定席は大人1人10,640円。

ただし、グリーン個室のみ新規料金を設定し、京都~出雲市間では8,450円です。別途特急料金2,960円と運賃を加えて、大人1人18,560円となります。

「ウエストエクスプレス銀河」の車内設備は、以下の通りです。

1号車 ファーストシート(グリーン車)

ウエストエクスプレス銀河ファストシート
画像:JR西日本

2、5号車 クシェット(2段式ノビノビ座席)

ウエストエクスプレス銀河クシェット
画像:JR西日本

3号車 ファミリーキャビン(普通車指定席コンパートメント)

ウエストエクスプレス銀河ファミリーキャビン
画像:JR西日本

4号車 フリースペース

ウエストエクスプレス銀河遊星
画像:JR西日本

6号車 プレミアルーム(グリーン個室)

ウエストエクスプレス銀河プレミアルーム
画像:JR西日本

寝台料金不要

いずれの座席でも横になれそうな設計ですが、今回の発表で、寝台料金不要であることが明確にされました。設備を考えれば、「破格の夜行特急」といえます。大阪~下関間は昼行で運転されますが、料金体系は同じです。

運行頻度は週2往復程度。停車駅のホームでは沿線特産品の販売などを計画します。2021年4月以降の運行経路は利用状況を踏まえ検討する方針です。(鎌倉淳)

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