近鉄特急の古い車両はいつまで走るのか?気になっている人は多いと思います。2020年3月14日から走る新型名阪特急80000系「ひのとり」の導入が、結果として2020年度内に特急運用から外れるということが分かりました。(廃車とは書いていないので今後臨時に使用するのか注目されます。)

また、近鉄の古い車両が引退することによって、南大阪線と吉野線を除いた路線ではオレンジと紺の「近鉄特急カラー(いわゆる原色:未更新色)」が消滅し、「近鉄カラー」は1958年の登場以来、約60年にわたる歴史に幕を下ろします。

近鉄特急の古い車両はいつまで走る?「ひのとり」導入で引退?

まず、近鉄特急の古い車両(12200系という形式)はいつから走っているのかですが、1960年~1970年代にデビューした車両で、約60年近く走っているということになります。前回の東京オリンピックが1964年で、2020年の東京オリンピックを迎えてもまだこの車両は走っているわけで、東海道新幹線で例えるなら0系新幹線がまだ現代でも走っているようなものです。(現実世界では0系新幹線は今や博物館ですが・・・)

こう見るとかなり古い車両ということが分かると思います。

2021年前後で近鉄の古い車両は引退

(https://twitter.com/schatten07/status/1050186780685697024 )より

また、これについて近鉄に問い合わせた方がいたのですが、新型名阪特急「ひのとり」で12200系を置き換えることが明記されています。この問い合わせは2018年ごろに行ったもので、比較的早い時期から置き換え計画の話が決定していたということになります。

今後どのように置き換えられるか予想しましたのでご覧ください。

新型名阪特急「ひのとり」でなぜ古い車両が引退するのか?

筆者作成 ひのとりのみ近鉄から引用

実は新型名阪特急「ひのとり」で置き換えるのは、現在名阪特急での主力の「アーバンライナー」です。ではなぜ近鉄特急の古い車両が「ひのとり」に結果として置き換えられるのでしょうか?

現在の近鉄特急の図を作成したのでご覧ください。現在の「アーバンライナー」は汎用特急に改造される予定です。汎用特急というのは、ざっくりいうと名阪特急の停車駅の多い種別、伊勢志摩方面の特急、京都線・橿原線・奈良線の特急に使用される車両を言います。

次に2021年度以降予想される近鉄特急の形態をまとめました。

筆者作成 ひのとりのみ近鉄から引用

「アーバンライナー」が「ひのとり」によって置き換えられ汎用特急として運行されるようになります。すると汎用特急で使用される車両数に余りが出るため、現在の古い近鉄特急は順次置き換えとなり、廃車になるかもしれませんが、すべては廃車とならずに団体列車用に改造されるかもしれません。

「ひのとり」導入後でもまだ走る近鉄特急の古い車両

筆者作成

「ひのとり」が導入されたからといって全ての近鉄特急が引退するわけではありません。1970~1980年代に導入された「サニーカー」や「ビスタカー(真ん中が2階建ての車両)」はまだ今後しばらくは走り続けます。

また、2018年ごろまで機器更新が行われ、機器更新がされたものは車両の「近鉄特急カラー(原色:未更新色)」から、他の近鉄特急と同じ色の「更新色:新塗装」に変更されており、最低でもあと十数年は使用される見通しです。

この機器更新は「スナックカー:12200系」を除いてラインカラーが変更されており、スナックカーが引退すれば、「近鉄特急カラー」は1958年以来約60年で消滅することとなります。(線路幅の異なる南大阪線・吉野線を除く)

見慣れた「近鉄特急カラー」も見納めとなるので、思い出として記録をしておいてもいいかもしれませんね。

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