昨日、 品川駅線路切換工事により山手線内外回りと京浜東北線北行きが東側に移設された新経路に変更され高輪ゲートウェイ駅を経由するルートに変更されました。

朝早くから撮り鉄、音鉄の方が退去のように押し寄せ結構異様な光景となっておりました。

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私も昼前から取材を敢行しまして、京浜東北線の品川行きや田町行き、山手線上野行きというレアな行き先を撮っておりました!

まあ、そういうレア行き先とかは他のブログでも見られるので・・・
私はちょっと着眼点を変えて、なぜ田町駅や上野駅で折り返し運転を行ったのかというところをこのブログお馴染み?のJRS解説していきたいと思います!

昨日、山手線と京浜東北線乗ってた方もなんで?上野駅?田町駅・品川駅?で折り返すんだろう?と不思議に思っている方も多いかと思います。
それには、山手線と京浜東北線の折返し線路が大きく関係してくるのです。

①品川駅での折返し 
品川駅で京浜東北線の折返しを見てた方はうすうす気づいた方もいるかも知れませんが・・・

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品川駅での京浜東北線の折返しは、通常は横浜方面(南行き)が発着する5番線を使用して行われました。
ちなみに何故だかわかります?理由は簡単!京浜東北線は使える線路が5番線しか無かったからです。
また、前日まで使用していた3番線と本日より使用開始している4番線も線路切換工事をしていたため使用不可だったので京浜東北線で使用できるのは5番線のみになるのです。

今回の工事の対象は山手線と京浜東北線北行きが対象なので、その3線は使用できず事実上大井町~品川間は単線扱いになっていたのです。だから蒲田~品川間の運転本数が減ってたんですよ。

品川駅5番線に入線してそのまま折り返して大船方面というのが、品川駅で行われた折返し。

一方の田町駅と上野駅での折返しは、また違う方法で行われました。

②田町駅・上野駅での折返し 
一方の大船方面行き(南行き)の折返しは田町駅になっていました。

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しかもそのまま折り返していく品川駅とは違い到着したら車庫に入る回送電車になるということをしてましたよね?これもまた理由があるので説明していきます。

では、どのように折り返していたかを振り返っておきましょう。

田町駅では、4番線に田町止まりの電車が入線し⇨山手線の線路を渡って車庫(引込線)へ⇨車庫から出庫して1番線に入線というのが一連の流れ。

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上野駅でも同じく3番線に上野止まり電車が入線⇨車庫(引込線)へ入庫⇨出庫して2番線へと入線してました。

それを解説した上でこの画像の登場です!
上野配線略図
東京~御徒町配線略図

東京~田町配線図
(引用 配線略図.NET)

なんじゃこりゃ?と思うかもしれませんが・・・
こちらは今回折返しが行われた上野~田町間の線路の配線略図です。これを見ると分かる人には分かるのですが・・・
まあ、簡単に解説すると折り返すには電車を元の線に戻すために移動させる必要があるんですが、その設備が御徒町~浜松町間には存在しないのです。
そう、つまり逆走することは出来るけど元の場所に戻れないので、元の場所に戻すための設備(引き込み線)が設置されている駅が田町駅と上野駅だけだから上野と田町で折り返し運転を行ったのです。

では、先程の図から田町駅と上野駅を見てみましょう。
上野駅は上の線から①京浜東北大宮方面、②山手線内、③山手線外、④京浜東北大船方面です。
田町駅は上の線から東海道下り、上り、④京浜東北大船方面、③山手線外、②山手線内、①京浜東北大宮方面となります。丸数字は番線です。

ほら、上野駅では山手線の内と外の間に引き込み線があるでしょ!田町駅も山手線に挟まれる形で引き込み線がありますよね?これを使って元の線に戻っていたのです。

じゃあ、京浜東北は上野折返しで山手線が田町折返しでもいいんじゃないと思う人もいるかも知れませんがそれが出来ない理由があるのです。

仮にそうした場合、京浜東北線を上野で折り返すと内側を走る山手線の線路を渡る必要が生じます。

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この画像を見てもらうとよく分かると思います。
これは昨年行われた京浜東北線の上野折返しですが、よく見ると山手線の線路を渡ってますよね。これで予定通りに折り返しが出来なかったら、山手線も立ち往生が発生し運転本数がさらに減る懸念材料があったからそれを最小限に抑える必要があったのです。

だから、外側を走る京浜東北線が田町まで運転し山手線を上野で止めるという最善の策を講じたというのが今回の折返しの真相です。

最後に・・・
16時以降山手線が運転を再開し新線(高輪ゲートウェイ)を経由するルートで運転を再開したけど京浜東北線は品川と田町折返しのままだった理由ですが・・・

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山手線の時間を調整して上手くぶつからないように、調整しながら田町駅では平面交差してたんです。
だから、折返しも早かったり遅かったりしたのです。すべて山手線を先に通して時間があるときに引込線に入線させ、山手線内回りが出たあと山手線の線路を渡って京浜東北線北行き線路に入るということをしてたのです。

もはやこれは、時間との戦いで称賛に値すると思いますよ!山手線を調整して時間を作って手早く入れ替えを行う手早くするために乗務員室には車掌と運転士2名乗車でやっていたわけですから・・・

線路切換工事の裏でこういう時間との駆け引きも行われていたということも知っていただければ幸いですね。

ここまでお付き合いいただきましてありがとうございました。なおこのブログには個人的な見解も含まれています。予めご了承くださいませ。

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