今回は11月10日に開催された「2019東急電車まつり」で展示された、東急8500系モックアップの車内見学をした模様をお送りします。
元々赤帯だったモックアップ8500は訓練用に新規製作し東急教習所で使用された後、長津田へ移設されました。イベント当日は前面に解体された東急大井町線8641F(2019年2月廃車)の8541の帯板を取り付けています
東急8500系は営団地下鉄半蔵門線との相互直通運転に対応させるため、東急8000系の改良版として登場、1975年から1991年にかけて400両製造された車両です。
東急8000系(ピンボケ写真でスミマセン)
1976年にはATCを初搭載させるなど当時の通勤電車の最先端技術を終結させた車両と評価され、鉄道友の会ローレル賞を受賞、現在は新型2020系の導入によって置き換えが進み、現役の8500系は東急田園都市線で活躍する21編成210両まで減少しました(2019年11月現在)
私が生まれた年のローレル賞受賞車両だけに思い入れもある8500系、乗務員室車内入口に掲げられた受賞プレートが誇らしげだ
東急大井町線で活躍していた8500系4編成は全て廃車に
そんな8500系をベースに製作されたモックアップの車内はどうなっているのでしょうか。

ではご覧下さい。
約30分並んでようやくモックアップ手前まできました
車内には従来車両と全く違うモケットのミニ座席が
東急百貨店の広告付吊革は懐かしいですね
モックアップ内の解説によると、このモックアップは元住吉にある東急教習所で、運転シミュレーターや故障・事故の処置訓練などの乗務員育成教材として活躍後、東急5000系ベースのモックアップに置き換えられ、東急テクノシステムへ移送されたみたいです。
そういえば京王電鉄 鉄道教習所に昔いた6000系のモックアップ6730は解体されたのだろうか・・・現在は実車がモックアップと車番が被ってしまった9730がシミュレーターとして活躍中(写真は京王れーるランドの6722運転シミュレーター)
1984年に東急車輌で製作
車内形式プレートも8500!
ドアエンジンが見えるように保護カバーが開いてました
検査入場した車両のビス(ネジ)類は、運行中の振動で緩む事があるので全て増し締めしている事、ボルトの緩みが分かるようにマジックで印をつけているなど案内役の社員さんが丁寧に説明して下さりました
車内の照明などもオンオフできます
実車と変わりませんね
扇風機もあります
運転台に入る順番が回ってきました
マスコンハンドルなど動かし放題ですルンルン
運転席後方には方向幕や列車種別表示の切り替えスイッチ類が
二子玉川園や桜木町の行き先表示、東芝のロゴが懐かしいですね
車掌さんが運転士さんに発車合図などを知らせる車両連絡ブザー(上にある緑色のボタン)なども作動します
時間内ならドア開閉操作も可能、下の赤いツマミを回しながら上に上げるとドアが開きます
列車情報設定機
ATC電源盤
運転台見学は約1分で終了
この後はモックアップ近くにある喫煙所で一服して恩田を後にしました
帰りの田園都市線は偶然8500系に乗車、あのモックアップで練習した運転士さんが乗務してるのかなぁなどと考えてしまいました。
後継車両である新型2020系や6020系の登場によって、8500系が徐々に置き換えられていますが、本題のモックアップは今後もイベントや社員教育で活用される事でしょう。
明日は東急世田谷線に乗って軽くぶらりした模様をお送りします。

今回も最後までご覧下さり、ありがとうございました。

鉄道コム