【キハE120】GV-E400に置き換えられて他線区転用!?どこに行く?

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現在、新潟地区では電気式気動車”GV-E400系”によりキハ40系列の置き換えが進んでいます。

新潟地区からキハ40・キハ47・キハ48といった国鉄型の残党が姿を消すこととなりますが、キハ110系より新しいキハE120系について転属とみられる動きが始まっています。

11月15日にキハE120-8が郡山総合車両センターへ入場しています。

8両と少数に終わった新型車両

新潟地区では、JR東日本の標準気動車として運用されているキハ110系のほか、水郡線向けに製造されたキハE130系の2ドア車仕様で2008年に登場したキハE120系が8両だけ存在します。

1形式8両という数はかなり少ないですが、米坂線で活躍していたキハ58系・キハ52系の置き換えのための必要最低数の製造となっています。

最大で33‰勾配が存在している米坂線では、2エンジン車両であるキハ58・52を中心に編成が組まれており、1エンジン車両であるキハ40系単独では走行が難しいとされており、キハ110系と新造するキハE120系により代替されることとなりました。

登場以降は、キハ110系と共通運用する日々が続いていました。

運用制限を受けて使い勝手が悪い?

キハE120系の最大の特徴といえば、全く外観が異なるキハ110系列との併結運転が可能なことが挙げられます。

これにより、現在も新潟地区では4〜5両編成の気動車列車が設定されています。

しかし、2018年3月の新潟駅の高架化と同時に整備されたATS-Pですが、キハE120系は非設置となっています。せっかく共通運用を出来る設計だったのに思わぬ横槍です。

構造上設置できなかったのか、それとも今後を見越して先送りにされたのかは定かではありませんが、現在は編成の中間に入ることで新潟駅への乗り入れ運用も継続されています。

運用制限もあって取り扱いも他形式と異なる車両の存在は厄介でしょうし、運用分離により範囲も狭められてしまいました。

一方で、現在製造が進んでいる新型=GV-E400系は、新津運輸区に40両の配置が予定されています。

GV-E400系投入前のキハ40系列の配置数は41両でしたが、越乃Shu Kuraの3両を除くと2両多くなる計算です。

GV-E400系とキハ110系の2形式に統一されれば、キハ40系列の予備車分は削減できますので、余裕はもう数両見込めます。

キハE120系の一部または全車の捻出を想定している可能性はかなり高いでしょう。

転用先はどこ?

現在、郡山総合車両センターに一部が回送されているキハE120系ですが、最近、転用を見越した準備工事が施工されていました。

これはdocomoの衛星通信アンテナの設置工事で、列車無線非対応の本数が極めて少ないローカル線向けに開発された装備です。

只見線転用説

アンテナ設置と入場により、キハE120系の転用先は只見線なのではないかと推測する声が多く聞かれます。只見線も数少ないdocomo衛星通信アンテナ”ワイドスター”の使用線区の1つです。

只見線は福島県の会津若松駅と新潟県の小出駅を結ぶローカル線で、その美しい景色から多くのファンが存在するほか、JR東日本屈指のロケーションでCMなどにも度々使用されています。

東端の西若松駅〜会津若松駅間は会津鉄道の列車が乗り入れていることでも知られていますね。

2011年7月の豪雨災害の影響で、会津川口駅〜只見駅間がいまだにバス代行を続けています(利用者が極めて少ない路線のため、上下分離方式での復旧合意に時間を要した)。

本来は郡山総合車両センター所属のキハ40系が使用される路線ですが、車両の送り込みが困難な只見駅〜小出駅間については新津運輸区のキハ40系列が活躍しています。

これらのキハ40系列の置き換えに使用するのではないかと以前から噂されていました。

郡山総合車両センターは、キハE130系の定期検査も担っていますので、同時設計のキハE120系の転出先としてはかなり理想的です。

一方で、車両数が足りないことから只見線運用に疑問の声もあります。

現在はバス代行区間となっている只見駅〜会津川口駅間の運転再開も2021年度と近づきつつあり、本来の車両数に戻さねばなりません。

豪雨の被害を受ける前の運行本数であれば、只見線向けに使用されるキハ40系は13両程度でしょう。

予備車や磐越西線の間合い運用を削減したり、降雪シーズンの出力確保のための増結が不要になったり、そして復旧区間が1日3往復程度と復旧前より減少することである程度の車両数削減は不可能ではなさそうですが、それでも8両で賄えるかと言われると疑問符が付きそうです。

キハ110系なども合わせて転用するのか、弟分のキハE130がいまだに製造されていることから、キハE120系かキハE130系の新造車両を用意するのか。何らかの施策も同時に行われる可能性もありますね。

小出口のショートリリース説

現在もアンテナ設置は全車両対象となっていないことから、小出口が現在も新津運輸区持ちになっていいるため、2019年度にキハ40系列の置き換えをする新津運輸区の同区間代替車だけアンテナを設置したという推測です。

可能性はゼロではないものの、1年間の使用のために入線確認などをするのも非合理的でしょうか。

将来的に只見駅以西が新津運輸区担当という体制維持となれば可能性はゼロではなさそうです。

盛岡地区転属説

同じく衛星通信アンテナを装備している花輪線・山田線といった盛岡ローカルに転属するのはないかという声も聞かれます。

両路線も勾配の関係でキハ58・キハ52といった2エンジン車両が最後まで活躍していましたね。

只見線での運用が疑問視される一方で、山田線ではHB-E300系を使用した各駅停車の試運転を11/10,11に実施しています。

このことから、同路線に八戸線同様の新造車か、このキハE120系を転用するのではないかと推測する声も出ています。

組合発表により、青森運輸区と大館運輸区が2020年3月に廃止となることが明らかになっていますので、東北の運用再編が行われるこのタイミングで車種整理を進めていくのも合理的と言えそうです。

どのような展開となるはいずれも決定付ける証拠が出ていませんので、現在入場中のキハE120系の塗色変更(仙台色or東北色)を待つ形になりそうです。

JR東日本の非電化路線では、キハ110系列大量導入以降、各地域に専用設計の車両を投入する動きがしばらく続いていました。

中長期的にキハ40系列の置き換えを目指すことは既に明らかにされていますので、キハE120系の転用だけでなく、残されるキハ40系列の置き換えの動きはこれから加速していきそうです。

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コメント

  1. 371系あさぎり より:

    只見線転属ですね。
    もうすでに新潟支社と仙台支社との間で転属のための協議に入ったと聞きます。
    余程のことがない限り只見線転属で確定でしょう。