小本川橋梁983

 


先日の槇木沢橋梁に続いて、旅記録183号車の途中で立ち寄った小本川橋梁です。

三陸鉄道リアス線摂待~岩泉小本間にあって二級河川小本川を跨ぐ橋梁です。
小本川橋梁975小本川橋梁978
三径間連続上路PC斜版橋で、長さは177.7mです。
小本川橋梁977小本川橋梁980

これまでに、施工例の少ないPC(プレストレスコンクリート)トラス橋を3つご紹介しましたが、
今回はPC斜版橋です。

斜張橋なのか斜版橋なのかで大いに迷いました。
主塔から斜めに張ったケーブルで桁を支える構造が斜張橋。
この"はしやすめ"でも北陸新幹線の第二千曲川橋梁を以前紹介してます。

小本川橋梁は、ケーブルをコンクリートで覆ったものなので、やはり斜版橋といたします。
小本川橋梁446小本川橋梁449

日本で最初に建設されたPC斜版橋で、鉄道橋としては世界初。
PCトラス橋である槇木沢橋梁完成から3年後の昭和54年竣工、昭和59年の供用開始です。
スパンの長大化を期待されたPCトラス橋でしたが、槇木沢橋梁以降の採用例は見当たらず。
少ない資材で建築できる斜版橋が、コスト面で優先されたのかもしれません。

とは言え構造解析に複雑な計算が必要で、大規模なものはコンピュータ技術の発達を待つことになります。
最近ではJR吾妻線の第二吾妻川橋梁が平成22年に竣工しています。


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