こんばんは、ななせです♪
ブログを移転してからひと月が経ち、過去の記事を見返すとリンクが古いままだったり
掲載写真が酷かったりするので、最近は過去記事をリニューアルしています。
基本的には写真の差し替えを行っており、現在は営団・東急の記事の
リニューアルがあらかた終わっています。
リニューアルに際して一部記事は他の仕様と比較の部分を削ったものもあるので
比較が中心のサブリード記事も今後書いていこうかなと考えております。
さて、10月に入ったので私の地元駅を通過する3つドアのあの車両が入線…と思いきや
とある車両が目に入り、08系共々割り込みでの入線です。
新たに仲間入りしたのは、グリーンマックス製
「東急8590系(東横線)8両編成セット」です。
8590系はイマドキの人にとっては東横なイメージではないハズなのでさほど注目されませんが、
いざ市場に出回ると目が血走ったガチ勢な方々が狙っており油断は出来ません。
こちらに関しては品番#30000番台のロットは無く、動力などが気になっていたものの
曲線含めて問題なく動いてくれたので、8090系のようにコアレス化する必要はなさそうです。
箱の中身です。
説明書は他の仕様との共通ではないため、GMにしてはシンプルです。
製品仕様は8692Fをプロトタイプにしており、印刷されている方向幕からも
MM21線が開業した後の2004年以降を想定しています。
ちなみに下記の車両番号からもわかる通り、中間車のうち3両は旧8097Fであり
8090系後期形セットと車番が被ってしまいます。
とはいえ両者に同時代性はありませんし、他の編成だと中間車の形態が違ったり
田園都市線に転属(第一次)していたりもするため、東横仕様なら転属歴のない8692Fが無難かもしれませんね。
車両番号は以下の通りです。
だから桜木町は廃止してるってば
←渋谷
(M2c) デハ8692
(M1) デハ8197 [旧8097F]
(T) サハ8393 [旧8095F]
(M2) デハ8295 [旧8095F]
(M1) デハ8195 [旧8095F]
(T) サハ8394 [旧8097F]
(M2) デハ8297 [旧8097F]
(M1c) デハ8592
→桜木町
東急8590系は、1988年に登場した8090系の出力増強用の制御電動車です。
1980年に登場した量産軽量ステンレス車の先駆けである8090系は、従来車にはないスタイルで
東横線のエースとして活躍していましたが、ここでとある問題が…
―それは、同時期から進んでいた横浜駅からみなとみらい地区へ延びる地下路線である
「MM21線計画」の存在です。
東急も開業した暁には乗り入れすることが決まり、5M3Tで前面非貫通の8090系では
出力不足を始めとした地下区間への乗り入れに対する要件を満たしていません。
そこで制御電動車2両を新規に製造し、8090系から中間車3両×2編成分を貰い
6M2Tの8両編成を形成しました―これが8590系です。
元々10編成あった8090系から8590系化によって編成数が半減し、中には田園都市線に転属した
編成もいるため、「東横のエース」というよりは「レアキャラ」的なポジションになりました。
さて、GM製東急セットお馴染みの点灯チェックから始めます。
予想通りの末期色です。
デハ8692のように正面からで強い出力だったらそれっぽくもありますが
特に肉眼で見るとかなりキツいオレンジ色をしています。
という事で、こちらも当区恒例のサクッとLED交換です。
LED→LED交換なら極性の向きさえ間違えなければそのまま付け替えるだけなので
1編成当たりの所要時間は長くてもおよそ10分程度です。
いつも通り電球色の3020サイズチップLED(#LP-3020H196WH)を使用しており、
ごく少量のはんだで浮かせずにピッタリ付ければライトケースを破壊せずに済むことが分かりました。
*当区の通算勝率は25%(←
もちろんライトケースとの兼ね合いもありますが、はんだを多く流し過ぎると
隣り合う電極にまで流れ込み、ショートするので気を付けましょう。
*一定時間眩く光り、その後徐々に弱くなって最後に点灯しなくなったらショートです
整備には関係ありませんが、少し気になったことを…
運行番号の部分をよく見ると、下にうっすらと左詰めで「15」の文字が隠れています。
最初は下写真のように(←)大井町線仕様のパーツを使い回したのかなと思っていたのですが、
大井町線仕様(赤帯)は107運行ですから、使い回しではなさそうです。
もしかすると9000系と同じく左詰めにして、誤植に気付いて修正したのでしょうか…?
そんなこんなで、LEDの交換はパパッと完了です。
ちなみに行先表示が下がってルビ無しみたいに見えますが、元から取り付けが悪いようで
これについては他のレビュー写真を見ても似たような感じでした。
枠にはしっかりと収まるように印刷されているのに、下がって見える不思議…
では、気を取り直して前面を見ていきましょう。
MM21線乗り入れに対応して非常用の貫通扉を設けており、太くなった前面窓のピラーや
赤帯に移設したライトケースと相まって、前期形の8090系よりほっそりとした印象です。
行先に関してはデフォルトが15運行の特急元町・中華街行きだったのを
当区では13運行の特急渋谷行きに変更しました。
東横線においては通勤特急新設前が当区のポリシーになりますが、
周囲ではMM21線開業後はおろか、5社直通後の車両がメインなので基本的に当区の車両は浮きます。
あ、自覚はあるんですね
5社直通後では8590系はどう足掻いても浮いてしまいますが、渋谷行きにすれば
一応桜木町廃止直前~MM21線開業後のどちらにも対応できます。
これはいつもマイペースに暴走しているななせが珍しく空気を読んだのでしょうか…?
あ~全然空気読んでないわコレ()
クローズアップしてみると、お察しの通りマイペース全開です。
特急幕がルビ無しに、行先幕のルビも大文字+小文字(Shibuya)になっているので
この仕様だと始発駅は桜木町一択になります。
やっぱりななせは空気が読めない
種別幕と列番(切り貼りして自作)はGMの#6806を使用して変更したのですが
大文字+小文字ルビの行先方向幕は#6806にも東急ステッカーにも含まれていません。
そこで、世田谷総合車輌センターから出ている
「東京急行方向幕インレタ③」を使用しました。
*品番#378
ルビ無し方向幕に加え、大文字+小文字併用ルビ仕様が含まれています。
ただ、ほぼ全ての行き先を1編成分貼るのには2セット必要になり
1セット当たりの値段もそれほど安くないので、失敗しないようにとかなり冷や汗ものでした…
という事で、早速貼り付けていきます。
インレタは転写する前に脱脂すると貼りやすいため、
綿棒に染み込ませて擦っていきます―油性シンナーで()
そうすると当然ながら元町・中華街は剥がれますが、剥がしたあとに黒く塗装し直さないと
見栄えが悪くなってしまいます。
脱脂とは…
そもそもインレタ自体は十分に隠蔽力がありますから、そのまま重ねて転写しても大丈夫なので
正直言って無駄な作業であることは言うまでもありません。
*良い子はマネしちゃダメだゾ☆
ちなみに普通に脱脂するのであれば、レールクリーナーなどで軽く撫でるように擦って
良く乾かせばそれで充分です。
実際に使ってみての感想としては、トレジャータウンの帯インレタが近いかなといった印象。
ある程度強度があるので、軽く擦ってフィルムから剥がしたら
幅広のピンセットで慎重につまめば多少のやり直しも可能です。
本当はいつものようにセロハンテープ戦法とかも考えていたのですが、
間隔が狭すぎるためデザインナイフで切り出すのは難しいです。
なので、くろま屋インレタみたいなタイプだったら確実に失敗していたでしょう。
貼り付け位置としてはライトケースを復元するとやや下がり気味だったことを考慮して、
枠から少しはみ出す程度に上へずらしました。
その点では、元の行先を剥がしておいて正解だったのかな…と。
ライトケースを戻したら交換完了です。
一応インレタなので、戻す時はガラスパーツなどに引っ掛けて剥がれないように気を付けましょう。
ついでにシャボン玉装飾の9013Fも50番台急行ということで同様に施工し、
8590系を渋谷行きにしたため9013Fは桜木町行きに変更しました。
「遠目で見れば気にならないだろうに(呆)」と言われたらそれで終わりですが、
やはりすべて大文字仕様と比べるとだいぶ雰囲気が変わったように見えます。
*9013Fの記事でも簡単にですが交換の様子を追記しました
さて、セットアップも終わったことですしもう少し細かく見ていきましょう。
8590系と8090系(~4次車)では、幕板部の溶接位置が異なります。
GM製品ではそれらの違いを印刷による再現にしているので正直写真だと
それが分かるように撮るのはなかなか難しいです…
別アングルからのものと、実車写真に丸投げしました。
8090系の8085F(=第8編成)までは客窓の上部に溶接部分があるのに対して
8087・8089Fと8590系は幕板部のビードプレス付近までになっています。
今回の8692Fでは全ての中間車が前期~中期形なので溶接位置が高いのは
両先頭車(=8590系)のみですが、編成によっては溶接位置が高い中間車が混ざっている場合もあります。
これに関しては2015年発売の田園都市線仕様(8695F)で作り分けがされているので
東横仕様や8087・8089Fとかも製品化して欲しいな…と思うのですが難しそうですね。
先頭車のサイドビューです。
側面に赤帯が入るほどの新形式になると先頭はTcであるイメージが強いので
床下に抵抗器があり、パンタグラフまで装備している8590系はどことなく新鮮です。
これに関しては8500系を見慣れている人ならそれほど違和感が無いのでしょうか?
床下機器は8500系の使い回しであるものの、8090系と比べると
多少は実感的なのかな…と。
とは言えあくまでも「多少は」ですから、実車と見比べて修正していかなくてはですね。
パンタグラフはPT42N(製品名)を使用しているので
集電舟は太い仕様になっています。
当区では桜木町廃止前に仕様変更したのでこのままでも大丈夫ですが、
製品のプロト通りにMM21線開業後を想定するならPT42Lに交換した方がいいでしょう。
妻面の貫通扉です。
M1車であるデハ8190形とM1c車のデハ8590形の渋谷方に付いており、
8090系同様に8両編成の中に3ヶ所設置されています。
*8090系の場合はデハ8190×2とデハ8490形(M)
中間車のサイドビューを駆け足で見ていきます。
まずはM1・M2車のユニットです。
8090系ではM2車のCPとSIVの数が奇数/偶数車で異なると話しましたが、
どうやら8590系の編成に組み込まれる車両は各車両1つずつで大丈夫みたいです。
8590系には編成中に2両含まれるサハ8390形。
こちらに関しても8090系の時はSIVは非搭載でしたが、8590系では
どちらの車両にもSIVを搭載しています。
という事で、以上が東横仕様なGM製東急8590系(東横線)のレビューでした。
東急の車両もこれで4編成になり、乗り入れ車両まで含めると運転会でも
ある程度のウェイトを占められそうですが、相変わらず同時代性は殆どありません…
幼少期によく読んでいた『私鉄の車両』シリーズでは8090系が最新型車両なので
最初は貫通扉付きの8590系を見た時は「ん?」ってなった記憶があります。
改めてじっと見てみると、8090系のデザインを汲みながらも同時期に増備が進んでいた
9000系の雰囲気も感じ取ることができるように思えます。
デザイン革新の8090系と落ち着きのある9000系を組み合わせた感じでしょうか?
今後も東急は東横線の車両を中心に集めていこうと思いますが、軽量SUS車は
派生型を無視すれば折り返し地点なハズなので、そろそろ8000系とかも考えるべきなのでしょうか…?
それでは今回はこの辺で。
ご観覧ありがとうございました♪