京阪神緩行線で使用された70系関連の製作に着手しましたが、横須賀線の主力が70系だった頃に横須賀線で2両編成が運転されていたのを思い出しました。

 

クモハ43とクハ76の2両編成です。前面サボからも判る通り、横須賀~久里浜間で運転されていたのを再現してみました。

 

久里浜方にクモハ43,横須賀(東京)方にクハ76を連結した2両編成が、昼間の閑散時間帯に横須賀~久里浜間で折り返し運転されていました。昭和30年代後半の横須賀線では6両編成が基本で、ラッシュ時には2組連結の12両編成となっていました。基本の6両は、大多数が久里浜方から「クハ76(偶数車)+モハ70+サロ75+モハ70+モハ70+クハ76(奇数車)」の東京方で、他に43系を混結した編成もあり、久里浜方先頭にクモハ43(53)やクハ47が、中間にサハ48やサロ45が連結された編成も見掛けました。この中で久里浜方から「クハ76(偶数車)+モハ70+サロ75+モハ70+(←)クモハ43+クハ76(奇数車)」の東京方が存在し、不思議な編成だなと思いましたが、東京方の2両が専用の前面サボをぶら下げて横須賀~久里浜の区間運用に就き、残る4両は横須賀構内で昼寝をしていたようです。

 

この前面サボのシールは、意外なところにありました。

先般、クロハ69の前面サボに使用したGM製の旧国用ステッカーに、「横須賀~久里浜」の区間運転用サボが2種類含まれていました。

 

クモハ43用の「横須賀~久里浜」の前面サボが、中央付近の新旧デザインの「東京」行サボに挟まれてあります。

 

ペアとなるクハ76用の「横須賀~久里浜」の前面サボは、ヘッドマークの中に埋もれています。

 

クモハ43はGM製組立キットを組み立てたもので、GMのスカ色スプレー(屋根板はダークグレー、ベンチレーターはねずみ色1号)で塗り分けています。

 

同じスカ色でも使用された線区により前面の塗り分けが異なります。左側はお馴染みの飯田線(鉄コレのクモハ43)で前面扉全体がクリーム色になっていますが、右側の横須賀線(今回登場のGM製組立キット)では前面扉の下半分が青色で横一直線に塗りつぶされていました。前サボを装着すると見えなくなってしまいますが・・・。

 

クハ76は、鉄コレ製品(国鉄70系 中央東線4両セット)の奇数車を利用しています。

 

クハ76にはサボ掛け(枠)が装備されていないので、前面窓の下にある手摺りに引っ掛けることで前面サボをぶら下げていましたが、前面形状と手摺りの左右間隔から大型サボとせざるを得なかったようです。模型ではGM製シールを0.2mm厚のプラ板に貼ってから、プラ板裏面に薄手の両面テープを貼り付けることで前面サボがぶら下がった状態を再現しました。クロハ69と同様にマグネット装着の着脱式にすることも可能ですが、一寸手抜きをしています。

 

京阪神緩行線用のクハ76(茶坊主)をGM製キットで加工を始めたところ、意外なところで手間取っており進捗が捗々しくありません。今回は、ピンチヒッターとして同じクハ76の鉄コレ製品で一寸遊んでみた次第です。