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模型の世界でも客車の世代交代が進んでいます

2014年末(だったかな?)に突如オープンした屋外型鉄道模型レイアウト。インドネシア初の公設レイアウトにして、いきなり屋外型かよ!と相変わらず斜め上を行くやり方には度肝を抜かれました。ちょうど我々も分割式レイアウト(Nゲージ)の製作を進めていたときで、先を越されてしまった!!と悔しい思いをしていましたが、ようやく現物を見ることが叶いました。オープン直後に、落花生大先生が訪問されています⇒巨大屋外レイアウトを楽しむ@バンドゥン近郊。ので、すでにご存じの方も多いと思いますが、模型の世界も5年も経つと色々変化があるようです。

 需要の旺盛な土曜の下り、日曜の上りのバンドン方面の列車(Argo Parahyangan,Pangandaran,Serayu等)は遅くとも2週間前までにチケットを抑えないと満席ですので、購入時にまだ空いていた日曜朝発のArgo Parahyanganでスタート。ちなみに復路は、日曜全便が満席。月曜朝も昼過ぎまでほぼ満席でしたが、残席わずかの10:00Bandung発がなんとか取れましたので、バンドン一泊、月曜はお昼から出社ということにして、なんとかスケジュールが組めました。ジャカルタにいても、ロゴなし、ネタなしでしたので。

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とりあえず、皆さんが気になるPurwakarta近況

日曜の下りはより取り見取りでしたので、あえてPurwakartaに停車する6:15の臨時を選択。今年初めの解体作業とその後の客車搬入以来ご無沙汰でしたので、久々のチェックです。何故か、中途半端に残されたRheostatik、そしてそもそも解体対象ではなかったメトロ5000,東葉1000は当然ながらそのまま放置。そして、空いた部分には続々と客車が送り込まれてきましたが、ひとまずの小康状態になっているようです。なお、数か月前にボヤ騒ぎがありましたが、燃えたのは裏の道路側の一部のようで、大規模火災には至らなかったようです。線路側から見た感じでは、大きな変化はありませんでした。

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廃機関庫に残っていた5000/1000は引き出されたということでしょうか??
この裏の客車が一部焼けただれていました

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各所からかき集められたボロ客車
次の解体はいつになるのでしょうか

さて、Bandung到着後、目的地までの足が問題になるわけで、これまで全く足が向かなかったのもここに要因があるのですが、ここ数年で地方都市にも配車アプリ(ゴジェック、グラブ)が爆発的に普及しましたので、一気に解決です。私は、途中親戚の家に寄ってから、そこから再度グラブで出発しましたが、駅から車を呼んでも、おそらくRp.100000程度ではないでしょうか。以前でしたら、駅前駐車場にいる白タクと交渉し、何時間いくらかの交渉制だったことを考えれば、革命的進歩です。値段も従来の半分以下ではないでしょうか。

駅からLembangまではひたすら北に進むだけの1本道なのですが、週末になればジャカルタ華人が一斉に避暑にやってきますので、道路は大渋滞。ですので、日曜に来たのは正解だったかもしれません。親戚宅によって、昼飯を食ってからゆっくり出発すると、道はスイスイ(駅方向は大渋滞でしたが)で、30分足らずで到着。

さて、この庭園鉄道施設、Taman miniature kereta apiなのですが、独立した施設ではなく、レジャー施設であるLembang Floating Marketの中に設置されています。自家用車の場合、駐車代が入園料代わり、配車や徒歩で到着した場合は、駐車場入り口で係のお兄さんが立っているので、そこで支払い入場。めちゃくちゃテキトー。入園料は一人Rp.20000。良心的な値段ですね。入り口で、謎のドリンクサービスがあります。

地図を確認して、ミニチュア鉄道公園を目指しましょう。園内は、一昔前の日本のダメ観光地感満載で、わかる人にはなかなか楽しいです。

鉄道公園入園も一人、Rp.20000。チケット売り場を探してしまいましたが、何故か隣の羊さんふれあいコーナーの餌の売り場と一体化していました;;これじゃ気づかない。

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おお、さっそくCC300が17年製Premiumを牽引してやってきた!!

入り口目の前は、コントロールルームから延びる複線区間になっています。しかし、てっきり、いくつかの独立路線がエンドレスになっており、来園者を楽しませているのかと思っていましたが、そうではありませんでした。実際は一つのエンドレスが、迂回に迂回を重ね、ぐるぐると園内を1周しているのでした。どうも、インドネシア人鉄のお座敷レイアウトを見ていても、このように1つのパワーパックでいかに長い距離を走らすかというのが好きなようです。とはいえ、それでは運行本数が少なすぎますので、ここではDCCデコーダーを搭載(?)し、1路線上で複数列車の運転を実現していました。

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複線区間はこちら、Cikampek?駅で途絶えます
ボロ客車が山積みになっています(笑)
現実世界では罐が打ち捨てられていますけどね

Cikampek駅で列車は停車します。センサーも設置しているとは凄いなと思いましたが、係員の目視によるマニュアル運転でした。これは、インドネシア版川獺鉄道なのか!!

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お兄さんが1人で5列車を操っていました

他の駅は死角になるところもあり、通過が基本のようです。一方方向の運転とは言え、一人で5列車とはなかなか神経を使うでしょうね。

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Cikampek駅?で支線が分岐しますが、営業休止中

Cikampek駅?から先は単線です。さらにここから分岐があり、島をぐるっと回って、上の赤い橋に戻るようになっているのですが、本線への合流向きが逆向きで、列車が方転してしまうという謎設計。これが休止線になってしまった原因でしょう。

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方転してしまう支線の合流部

もっとも昔の動画を見ていると、ポイントも動かして色々なところに列車を入れていたようで、DCC運転の強みを生かしていたようですが、さすがに1人のお兄さんで全てを裁くのは無理でしょう。団体貸し切りで運転会をやったら面白そうですね。

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単線ループ区間を列車が離合
CC200のセメント列車とはまたマニアックな;;

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支線の島にはPurwakarta駅?があり、ここにも客車の山があります
かつては実際に走行していた車両というのがまた笑えます

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この支線、島の中だけでエンドレス運転も出来る設計です
ポイントマシンも抜かれているので、もう使っていないのでしょうけど

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さらに、廃線になったデルタ線も・・・

まあ、5年も屋外でやっていれば劣化するのも当然で、特に雨期には滝のような雨が降り続くエリアですから、維持管理には苦労しているのでしょう。ストラクチャも、結構劣化による破損が進んでいました。いずれ綺麗にリニューアルされるといいですね。

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見せ場のチクバン橋。CC300は2台が運行中。
現存最後のボロ客車を引っ張っていました

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CC203

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レールバス、Batara Keresna
実車同様、連接構造!!

とまぁ、こんな感じで、周囲のちびっ子たちよりも目を輝かせてしまったオッサンです。過去には、例の国産モノレールを再現しようと、レールが敷設され、車両も登場していたのですが、走行させるのは難しかったのか、レールもろとも撤去されてしまったのは残念でした。また、コントロールルーム脇に日本式Nゲージを設置した部屋もあったはずなのですが、閉鎖されてしまっていました。雨天時のみ公開とかなのでしょうか。まあ、それでも5年も持ちこたえたのはなかなかで、今後の発展に期待です。電化区間がないので、日本型電車はダメでしょうが、HolecのKRDIや日車KDRが欲しいところですね。

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出口付近に飾られたコレクション
Rheostatik欲しいな!

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本物と思われるナンバープレート類
日車の銘板はどこから外したのか??

一般向けのレジャー施設の中にしては、非常にマニアライクな世界を見せてもらいました。KAI公式の施設ではなく、完全に好き者が趣味でやっているわけですが、なかなかの作りこみだと思います。模型鉄人口もジワジワと増えてきており、日本型の塗り替えはともかく、無いものは作ってしまえと3D CADで作ってしまう人たちですので、ここにもまた奥深い泥沼の世界が広がっていると言えそうです。

鉄道コム

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