4回に渡ってお送りしてきた風っこそうやのブログも今回で最終回。
もう1ケ月以上前となってしまいましたが、8月18日の音威子府→旭川の4号に乗車した時のオハナシです。
風っこそうや3号で音威子府に到着した私は、常盤軒の駅そばを食べるための行列には並ばず、折返し運転の旭川行き4号の改札を待つべく改札口に並びます。4号も指定券を確保しているのですが(そもそも全車指定席なので指定券がなければ乗車不可)、通路側だったので風っこ車両は諦めて控え車(フリースペース)のキハ40『北海道の恵み』車両に乗るためです。
前後に連結されている『北海道の恵み』車両のうち、旭川方の先頭4号車キハ40 1780『道央 花の恵み』は夕張支線の臨時列車で乗車した事があるので、まだ一度も乗っていない音威子府(稚内)方に連結されている1号車キハ40 1720『道北 流氷の恵み』に乗車しました。
なお、音威子府駅ではホームが短い関係上『道北 流氷の恵み』車両の顔を撮る事はできませんでした。
車内は『道央~』『道北~』2両とも共通です。背摺りの上半分が板張りで構成されており、BOX席の間には木製テーブルが設置されています。一般の定期列車に用いられる時はテーブルを取り外して運用されます。
本来は雨天などの悪天候時に用いられる控え車ですが、フリースペースとして案内されているため風っこそうやの乗客なら誰でも利用できます。私は往路とは逆側、天塩川が見える車窓右側の席を確保しました。
ロングシート部には、宗谷線を駆け抜けた歴代優等列車のヘッドマークが描かれた記念撮影用のボードが置かれていました。
私はこの中で唯一、『天北』だけは乗る事ができませんでした…。
ロングシートの端部にはこんな展示品も。
但し、『北海道の恵み』車両にも泣き処が…。通常の車内放送は乗務員室から流されるのですが、観光案内は風っこ車両の3号車に備え付けられている装置からの放送となるため、配線の関係上風っこ車両以外には流す事ができません。
まぁ、私は往路で観光案内を聴けたので別に問題ありませんでしたが…。
その3号車の放送装置のマイクジャックにてるてる坊主が引っ掛かっていたのは、このブログ編集時に気付きました(^^;)
結局音威子府付近で雨に降られてしまったのは残念でしたが…。
13:00、音威子府駅を発車。
相変わらず小雨が降る中、駅長さんをはじめ多くの人からお見送りをして頂きました。
私が指定券を持っていた2号車の車内。
音威子府→旭川での指定席は満席ではありましたが、この4号も部分乗車での乗客が少なくないようで、また『北海道の恵み』車両に流れた客も一定数いたため、風っこ車両自体はそれ程席が埋まっていませんでした。
私の指定席のあるBOXはまだ空席のままでしたが、途中で乗ってくるのは確実と思われるので席の移動はしません。
下側の窓には『風っこそうや』の走行路線にピッタリな、牛がモチーフの装飾が取り付けられていました。
車掌が車内改札に廻り、乗車証明書と沿線ガイド、そして宗谷本線を走る車両のフォトカードが配られました。
今回頂いたフォトカードは普通列車用のキハ40.。風っこそうや乗車時4回とも異なるカードが貰えましたが、他にもいろいろあったようです。全部で何種類あったのでしょうか…?
結局雨が降っていたのは音威子府寄りの区間だけで、南下するに従って天気が回復し、13:46着の美深(1分停車)まで来ると青空が見えるようになりました。
天塩川の流れが見られるのは名寄の1つ手前、日進駅付近までですが、木々に阻まれてあまり良く見る事ができません。
14:20、名寄駅に到着します。3号とは打って変わって、23分と長めの停車時間です。
昭和2年建築という、90年以上の歴史を持つ名寄駅舎。
最近になって外装が塗り直され、以前の緑色から装いを改め赤い屋根になりました。
旭川駅では列車名が『臨時』としか表示されませんでしたが、ここ名寄では『風っこそうや4号』とLED発車標に表示されていました。
早朝からまともな食事を摂っておらず、少しばかりのジンギスカンとオヤツしか口にしていなかった私は停車時間の間に駅から徒歩5分程度の距離のローソンに立ち寄り、おにぎりとからあげクンを買って車内で遅めの昼食を頂きました。
かつては名寄駅にも駅弁や駅そばがあったのですが…。
盛大なお見送りの中、14:43に名寄駅を発車します。
往路の3号と同様に、4号通過の際にもキマロキ編成のSLから汽笛の吹鳴を受けます。
SLのそばには手を振る人の姿も。
士別の手前で天塩川を渡ります。画像は下流方向を見たもの。
その士別では4分停車の間に名寄行き普通327Dと交換します。
(ピンボケしてしまいました…)
3号で停車した剣淵は通過し、和寒では名寄行き3323D快速なよろ3号と交換する関係で8分停車しますが、特におもてなし演出は行われませんでした。
和寒を出ると塩狩峠越えにアタックします。
16:08、塩狩峠の頂上に位置する塩狩駅に到着です。
3号と同様、停車時間がわずか2分しかないのは残念です…。せめてどちらかだけでも長めの停車時間を取って駅周辺を散策できる時間が欲しいですね。
塩狩駅を発車してすぐ、天塩国から石狩国の境目を越え、塩狩峠を下ります。
上川盆地に入り16:28、比布駅に到着。
上り4号では唯一、ご当地ゆるキャラ『スノーベリー』がお出迎え。特産品のイチゴとスキーに因んだキャラクターです。
比布駅といえば1980年に放映された『ピップエレキバン』のTVCFで一躍全国区で有名になり、かつては町の入り口付近の国道40号にエレキバンのパッケージを模した大看板が設置されていたりしました。今回風っこそうやの運転に伴い、比布町とピップ(株)との『相互応援大使』活動の一環としてパッケージに特別デザインが施された『比布エレキバン』なるものを先着順で無料配布するという事で、列車が到着するや皆ダッシュで降りていき、駅舎内の配布所に並びました。
私もその行列に加わるのですが…すぐに限定数(20個)に達してしまい、残念ながら貰う事ができませんでした…(涙)。
貰えなかった人には本家本元『ピップエレキバン』の試供品が配られました。
私が貰う事のできなかった、1日20個限定で配布された『比布エレキバン130』24粒入り。北海道新聞の記事から画像を拝借させて頂きました。
ドラッグストアだと1つ¥1000はする代物で、無料配布するのは太っ腹で良い事なのかもしれませんが、このテのグッズは必ずクズ鉄転売ヤーの餌食になるのが常(実際に9月23日現在、開始価格¥8000でヤフオク出品中)。
限定配布などという事はせず抽選会にするかグッズとして定価で販売して欲しかったですね!(医療用具なので法令に抵触するか?)
比布駅では39分の『バカ停』で、その間に列車の退避と交換が行われます。風っこ車両の扱い上の問題からか、最高速度は45㎞に制限されており、ダイヤ設定上制約になってしまうのは否めません。
旭川行き64D特急サロベツ4号の追い抜き退避です。高速で通過するため、JR社員がホームでカメラを構えているテツ達に下がるよう促されます。
交換する名寄行き普通329Dが到着すると、風っこそうや4号も発車します。
比布を出ると、上川盆地の穀倉地帯を通り、遠くに大雪山系の山並みが見渡せます。
そして、北海道一の大河・石狩川を渡ります。
風っこそうや4号の旅もいよいよ終盤となり、旭川運転所の横を通過します。
複線区間に入り、17:29、最後の停車駅である新旭川駅に到着します。下り4号は通過しますが、なぜか上り3号のみ停車駅となっています。画像は、当駅から分岐する石北本線の伊香牛行き普通4543D。
新旭川を出ると、石狩川水系の牛朱別川を渡ります。
風っこそうや4号の旅も、いよいよフィナーレ。夕陽を浴びて終着・旭川駅に進入します。
17:43、旭川駅7番線に到着。往復10時間半の風っこそうやの旅が終わりました。
来年以降の運転は未定ですが、絶景ポイントが多数存在する音威子府~稚内の1・2号だけでも継続して定着して頂ければ…と思います。
旭川~音威子府の3・4号は検査時の送り込みの際だけの運転でも良いので。
回送出発を見届けた私は、駅直結のイオンモール旭川駅前のフードコートにあるペッパーランチで夕食にし、マイカーで札幌へ戻りました。
おわり