D511牽引貨物列車 861レのこと | 今日も まっ晴れ! 鉄道回顧録

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 昭和47年8月のこと。偶然、鎌手駅に停車している一次形のD51を見つけました。列車は861レの普通貨物列車です。ナンバーは確認しませんでしたが、この頃、山陰西部で走っているナメクジと言ったらD51のトップナンバーの他に該当する機関車はありません。

 あわてて石見津田のほうへ移動して日石のGS裏のところでD51のナメクジを待つ事にしました。カラーフイルムを入れたカメラは手持ちで、モノクロフイルムを入れたカメラには5mのエアーレリーズを引き三脚に据えました。

 

 やがて踏み切りが鳴り出し、カーブの向こうに861レが現れました。カーブを曲がって来る頃にはD51 1のナンバーがハッキリと読み取れます。浜田区の庫に入っているD51 1は見た事があったのですが、貨物列車を牽いて走っているD51 1を見たのはこの時が初めてで、もうその時の興奮は今でも忘れられません。

山陰本線 鎌手-石見津田 1972年8月9日

 エアーレリーズを力いっぱい踏み、手持ちのカメラのシャッターを切った後は861レを見送りながら、思わず小躍りしてしまいました。

後になって冷静に考えると、石見津田駅の先に海の見渡せる所があったのにと少しの後悔が残りましたが、今にして思えば石見瓦の並ぶ集落を背景に山陰らしい写真が撮れた事に満足しています。

 

 この861レは益田に13時01分に着き、15時01分発車までの間、益田駅で貨車の入れ替え作業をするので、国道9号線が益田駅西方で線路を跨ぐオーバークロスする所まで追い掛けました。

 おそらくこれが現役のD51 1を撮れる最初で最後のチャンスだと思い、8mmカメラを含め持っていた全てのカメラを持って国道の跨線橋に向かいました。そして前出のD51 1の写真となった訳です。

 

益田駅構内全景

 

 予備のフイルムは持って行かなかったので、3台のカメラのフイルムを使い果たした時点で現役のD51 1とお別れとなりました。

 

最後まで御覧戴いて ありがとうございました。