【品川駅】JR東・線路切替工事 最終章!JR化後初の山手線区間運休

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9月17日付けで発表された品川駅線路切り替え工事について、今年も大規模なものとなりそうで注目を集めています。

今回は山手線と京浜東北線北行の3路線を一挙に切り替える大工事となる他、JR化後初=30年以上行われていなかった山手線の環状運転を見合わせる形での運転計画が目を引きます。

昨年の川崎駅線路切替工事に続き、今回の記事でも鉄道趣味的な見どころをまとめてみました。

線路切替工事の概要

今回の線路切替工事は、従来から行われている品川駅周辺再開発の一環として実施されます。

従来の田町電車区跡地を再活用するこのプロジェクトですが、線路移設とともに新駅「高輪ゲートウェイ」開業の準備が進められており、今回の線路移設が東海道線下り・旧 臨時ホーム・東海道線上り・京浜東北線南行と少しずつ行われていた大規模な線路移設は最後となる見通しです。

工事は2019年11月16日(土)・予備日12月14日(土)を中心としており、それぞれ前日終電〜翌日初電までとされています。

今までの工事同様に品川駅の発着ホームも変更され、京浜東北線北行が3番線から4番線に変更され、今後は3番線線路を埋める形でホームを拡幅・山手線外回りとの対面接続を実現する計画です。

珍しい列車はどれ?

乗り鉄・撮り鉄の皆さんには、やはり珍しい運行形態が見どころですね。

路線ごとの運転計画とともに、行き先表示器の設定可否をまとめてみました。

山手線:大崎〜池袋〜上野駅の西側半周のみ運転

山手線は16時ごろまで大崎駅〜池袋駅〜上野駅の西側半周の折り返し運転となります。

大崎発着は日常的ですが、ポイントとなるのはやはり上野駅発着でしょうか。

京浜東北線の終電・初電が利用している上野駅北方・内回りと外回りの間にある折り返し線を使用して行われるものとみられますが、配線上3回折り返しをしなければならないものを約5分間隔で繰り返すというアクロバティックなものとなります。

やはり期待したいのは上野行きの表示ですが、残念ながらE231系・E235系ともに上野行の表示は用意されていません。「山手線」路線単独表示が濃厚でしょう。

とはいえ、「山手線」単独表示でE231系500番台が日中の本線を走る機会は最後となりそうですので、こちらも貴重なものとなりそうです(本数が減るので出庫してこないかもしれませんが……)。

京浜東北線:田町駅以北・品川駅以南での折り返し運転

京浜東北線の折り返しは田町駅以北・品川駅以南、快速運転取りやめと最小限に留めています。

田町駅では山手線が使用している東京側の折り返し線を使った折り返しが終日行われます。

上野駅同様、方向転換を3回行う上、ポイント跨ぎもたくさんあるので見応えがありそうです。

また配線構造上、田町駅では山手線ホーム発着と断定できます。

先述の上野駅もそうですが、普段山手線が使う折り返し設備を京浜東北線が使い、京浜東北線が使う折り返し設備を山手線が使うという逆転現象が今回の工事の魅力でしょうか。

複々線の内側を走る山手線を上野駅で折り返し、外側を走る京浜東北線を田町まで走らせるという運転体系は合理的……と書きたいところですが、16時以降は田町駅で交差支障・しかも山手線本線上で折り返し作業が発生しています。

16時以降の京浜東北線東十条以南が10分間隔に減らされているのはこれが背景かと推測できますが、それにしても18時以降通常本数の山手線の合間を縫っての折り返し作業はなかなか大変そうです。

なお、最近頻繁に山手線経由での乗務員訓練を行なっているため、もしかしたら早朝や夕方など一部に田端以南で山手線の線路を使う列車が設定されている可能性も少なからず期待が持てます。

今までもリフレッシュ工事や試運転などで時折見られてきたこの光景ですが、実現すれば田町行表示との組み合わせは初となるでしょう。

品川駅では、前回工事で新設した大井町駅→品川駅5番線に進入出来る分岐器を活用した折り返し運転となります。

品川駅南方の分岐器設置は異常時強化が本命なものの、この工事日を想定した設置とも言えそうです(少なくとも分岐器の向きはこれ前提でしょう)。

運行本数は通常の8割程度とされており、残りは蒲田駅での折り返しとなります。

山手線では用意がない行き先表示ですが、E233系1000番台では田町・品川、そして夕方の東十条ともに新造時から設定されていますので、こちらは期待して良さそうです。

その他路線でも増発

増発の対象となるのは山手線が運転を再開する16時までの埼京線・臨海線・上野東京ラインです。

特に面白いのは早朝時間帯で、りんかい線は6時まで東京テレポート発着での増発となるほか、普段は始発が遅い上野東京ラインも4:40ごろから運転を始めます。

東海道線・上野東京ラインは今まで運休になる側でしたので、今回は増発ということで今までの切り替え工事とはかなり異なる運転体系です。

既存の東京駅・上野駅発着の一部が延長とされるのか、間合い運用で珍しい品川〜上野駅のピストン列車が走るのか、この辺りの設定次第では今回しか見れない珍しい行き先表示なども期待できそうです。

埼京線についても、設定が少ない赤羽駅発着での増発となるほか、

今回関係する路線は、東京臨海高速鉄道所有の70-000型以外は全て列車番号を全桁表示出来る車両ということで、写真撮影では目立つものとなるのは嬉しいポイントですね。

大崎〜品川駅間の移動はかなり不便

山手線でわずか1駅・2,3分で移動出来るこの区間ですが、代替の手段が乏しいものとなります。

今回の埼京線系統の増発は新宿〜大崎駅・りんかい線の増発に留めており、りんかい線大井町駅乗り換え・湘南新宿ラインと横須賀線の西大井駅乗り換えがルートとなるものの、どちらも時間が掛かることから利便性は大きく損なわれます。

本来、JR線では成田エクスプレスが走行している線路を活用すれば新宿駅・渋谷駅・恵比寿駅〜品川駅のピストン輸送列車を設定することが可能だったはずです。

車両に関しても相鉄直通前のE233系7000番台が有効活用出来たでしょう。

それらの手段を設定しなかった背景は定かではないものの、過去の東海道線列車の横須賀線(品鶴線)経由の迂回列車設定時に平面交差支障で慢性的な小規模遅延が関東一帯に広がっていたことや、予備日が相鉄直通開始後となるために運転が難しいことなどが考えられそうですね。

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サムネイル:写真AC

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