少し前のニュースですが、JR東日本では、同社の交通系ICカード「Suica」を用いた鉄道路線の利用に、ポイントを付与するサービスを実施することを発表しました。

Suicaの鉄道利用で「JRE POINT」がたまります|JR東日本


概要は以下の通りです。
●サービス概要:
2019年10月1日(火)以降、「JRE POINT」に登録したSuica(登録済みSuica)でJR東日本の鉄道を利用すると、以下の場合に「JRE POINT」を還元
・JR東日本の在来線に乗車すると、1回毎の利用額に応じて還元
・Suicaグリーン券を購入すると、1回毎の購入額に応じて還元
・モバイルSuica定期券を購入すると、1回毎の購入額に応じて還元

2021年春以降は、座席のグレードアップや新幹線・在来線特急に乗車できる特典チケットへの交換等にもポイントが利用可能。

●ポイント還元率等:
・JR東日本在来線乗車:
モバイルSuica・・・1回の利用額×2.0%
カードタイプSuica・・・1回の利用額×0.5%

・Suicaグリーン券:
モバイルSuica・・・1回の利用額×2.0%
カードタイプSuica・・・1回の利用額×0.5%

・モバイルSuica定期券:
1回の購入額×2.0%
(他社線利用分が含まれる場合でも、購入金額全体がポイント計算対象)

●今後のサービス拡大:
・タッチでGo!新幹線利用で付与
(2020年春以降導入予定)

・回数券のように繰り返しSuicaでの乗車に付与
(2020年12月以降導入予定)

・えきねっとでのきっぷ購入で付与
(2021年春以降導入予定)

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▲鉄道利用でたまるJRE POINTポスターイメージ
(上記発表資料(https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190903_ho01.pdf)より引用)



詳細は、上記発表資料をご覧ください。


私自身、JR西日本エリア在住でありながら、モバイルSuicaを利用しており、日頃の鉄道・バス利用や店舗で利用しており、恐らく一番利用している決済手段ではないのかな、と思えるくらいです。

今回、SuicaでJR東日本の鉄道路線利用にポイントが付くことになるので、東京への出張や、JR東日本エリアの旅行の際に、少しおトクになるのかな、という意味では朗報であります。

より詳細に発表内容をみますと、還元率についてはカードタイプのSuicaは0.5%となっているのに対し、モバイルSuicaは2.0%と4倍になっている上に、定期券購入の付与はモバイルSuicaのみ、しかも連絡定期券の他社線部分もポイント還元の対象となっているところが注目でしょうか。
モバイルSuicaの還元率がかなり高めのところをみると、よりモバイルSuicaに利用者を誘導したい意図が見えてきます。
もっとも個人的には、これが故にJR東日本エリアでは割と恩恵を受けるのでありますが…


それ以上に重要な情報が今回の発表資料の「今後のサービス拡大」で記載しており、その最たるものは、今後回数券のようなサービスを実施するとのことであります。

これまでも、回数券と類似のサービスを交通系ICカードのポイント等の機能を利用して実施している例は、少なからずあり、例えばJR西日本の「ICOCAポイント」、PiTaPaの「利用回数割引」などが挙げられます。
しかし、回数券に比べると、ポイント計算が月単位であることから、3ヶ月間有効の回数券に比べると割引率が低くなることから、いまいち移行が順調に進んでいるようではなさそうです。

中京圏では、名鉄のように普通回数券を基本的に廃止し「manacaポイント」として還元する仕組みで、半ば強制的に回数券からの移行を進めた事例もありますが、そうでもしないと、なかなか回数券から交通系ICカードへの移行は進まないのかな、とも思われます。

そんな中で、今後の予定として発表資料で触れられた回数券のようなサービス。
果たしてどんなものか、引き続き今後の動向に注目しておきたいニュースでありました。




●関連ニュースサイト:
Suica乗車でポイント還元、10月開始 モバイルは2%、カードは0.5% JR東日本 | 乗りものニュース
Suicaで乗車し2%還元、JR東がポイントサービスの積算対象を拡大 - 鉄道コム



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