「E10形」は、1948(昭和23)年に登場した大型のタンク式蒸気機関車です。
奥羽本線の急勾配区間である板谷峠では、勾配用機関車である「4110形」が大正時代から運用されてきましたが、同機関車が老朽化してきたことから代替機として製造されたのが、この「E10形」です。
「E10形」のNゲージ鉄道模型は、2001(平成13)年に2号機が、2005(平成17)年に1号機が、それぞれマイクロエースから発売されています。
トレインショップからも真鍮製モデルが発売されていましたね。
その後、2018(平成30)年に、マイクロエースから3号機と5号機が追加発売されました。
「E10形」の実車は5両しかありませんから、マイクロエースのモデルは、4号機以外は揃っていることになります。
私が入線させたのは、2018年発売の5号機。
「品番 A7707 E10-5 米原機関区・白線」のモデルです。
「E10形」は、もともとはトンネル内での煙害防止のために、炭水庫側を前面として運転する想定で設計されました。
ですので、本来の用法なら、こちらがフロントビューということになります。
カプラーは、アーノルトタイプが標準装備。
炭水庫側のライトは点灯しませんが、銀色に塗装されています。
アーノルトカプラーを、KATOの「車間短縮ナックルカプラー」に交換しました。
「E10形」は、金沢機関区に転属した際に、通常の蒸気機関車と同じくボイラー側を前に運転するように改造されたため、その場合はこちらがリアビューということに。
「こちらが前!」と言われると、そう見えてくるから不思議です(笑)。
このモデルは、金沢機関区から更に米原機関区に転属した後がプロトタイプなので、こちらがフロントになるように改造された後ということになります。
なお、模型ではこちら側はダミーカプラーになっているので、そのままでは「後退牽引」はできません。
フロントビュー。
太めのボイラーが特徴的です。
サイドビュー。
1-E-2 という独特の車輪配置です。
マイクロエースの蒸気機関車は腰高と評されることが多いですが、この「E10形」はなかなか良いスタイルではないかと思います。
また、マイクロエースの「5号機」は、白線が入っているのが特徴。
私が同時に発売された「3号機」ではなくこちらを選んだのは、白線が入ることでメリハリを感じたためですが、このあたりは好みの問題ですね。
ボイラー前部。
・・・先輪の表現はもう少し何とかならないかな・・・という気もしますが、それは水平に眺めた場合です。
反対側。
眺める角度によっては、先輪の表現は気にならなくなります。
実物の模型は、サイズも小さいですし、斜め上から眺める機会が多いですからね。
(^_^;ゞ
ボイラー上部の表現。
ボディ全体につや消し塗装が施されています。
このモデルでは、第3動輪がフランジレスになっています。
実車では、曲線通過を容易にするために第3、第4動輪がフランジレスだったそうですが・・・模型でも同じ理由でしょうか。
運転室付近の様子。
カプラーを交換後、KATOの「スハフ42形」と連結。
車間は良い感じです。
トミックスのレール「C243」も干渉せずに通過できます。
レンタルレイアウトにて。
「sMALL ☆ wORLD」で快走する「E10形」。
「STAGE.1」で海沿いを走ります。
実車の「E10形」は、本来の運用区間であった板谷峠が電化予定だったため、「つなぎの機関車」として5両しか製造されませんでした。
板谷峠の電化後は、九州、北陸と転属した後、米原機関区に配置され、非電化区間のピストン輸送用機関車として運用されました。
元来が特殊な用途の機関車だったため、運用側からは使い勝手に問題があったようで、1962(昭和37)には廃車されてしまいました。
実働期間は 14年だったそうです。
勾配線区用機関車として生まれながら、本来の用途とは異なる晩年を過ごしたあたり、後の「EF62形」に似ているように思います。
「E10形」は、「国鉄が新製した最後の蒸気機関車」、「国内最大のタンク式機関車」として有名ですが、実車が辿った運命は儚かったようです。
せめて模型の世界では華々しく活躍してもらいましょう。
郵便・荷物車を混ぜた旧型客車を牽引すると、とてもよく似合います。
(^_^)
奥羽本線の急勾配区間である板谷峠では、勾配用機関車である「4110形」が大正時代から運用されてきましたが、同機関車が老朽化してきたことから代替機として製造されたのが、この「E10形」です。
「E10形」のNゲージ鉄道模型は、2001(平成13)年に2号機が、2005(平成17)年に1号機が、それぞれマイクロエースから発売されています。
トレインショップからも真鍮製モデルが発売されていましたね。
その後、2018(平成30)年に、マイクロエースから3号機と5号機が追加発売されました。
「E10形」の実車は5両しかありませんから、マイクロエースのモデルは、4号機以外は揃っていることになります。
私が入線させたのは、2018年発売の5号機。
「品番 A7707 E10-5 米原機関区・白線」のモデルです。
「E10形」は、もともとはトンネル内での煙害防止のために、炭水庫側を前面として運転する想定で設計されました。
ですので、本来の用法なら、こちらがフロントビューということになります。
カプラーは、アーノルトタイプが標準装備。
炭水庫側のライトは点灯しませんが、銀色に塗装されています。
アーノルトカプラーを、KATOの「車間短縮ナックルカプラー」に交換しました。
「E10形」は、金沢機関区に転属した際に、通常の蒸気機関車と同じくボイラー側を前に運転するように改造されたため、その場合はこちらがリアビューということに。
「こちらが前!」と言われると、そう見えてくるから不思議です(笑)。
このモデルは、金沢機関区から更に米原機関区に転属した後がプロトタイプなので、こちらがフロントになるように改造された後ということになります。
なお、模型ではこちら側はダミーカプラーになっているので、そのままでは「後退牽引」はできません。
フロントビュー。
太めのボイラーが特徴的です。
サイドビュー。
1-E-2 という独特の車輪配置です。
マイクロエースの蒸気機関車は腰高と評されることが多いですが、この「E10形」はなかなか良いスタイルではないかと思います。
また、マイクロエースの「5号機」は、白線が入っているのが特徴。
私が同時に発売された「3号機」ではなくこちらを選んだのは、白線が入ることでメリハリを感じたためですが、このあたりは好みの問題ですね。
ボイラー前部。
・・・先輪の表現はもう少し何とかならないかな・・・という気もしますが、それは水平に眺めた場合です。
反対側。
眺める角度によっては、先輪の表現は気にならなくなります。
実物の模型は、サイズも小さいですし、斜め上から眺める機会が多いですからね。
(^_^;ゞ
ボイラー上部の表現。
ボディ全体につや消し塗装が施されています。
このモデルでは、第3動輪がフランジレスになっています。
実車では、曲線通過を容易にするために第3、第4動輪がフランジレスだったそうですが・・・模型でも同じ理由でしょうか。
運転室付近の様子。
カプラーを交換後、KATOの「スハフ42形」と連結。
車間は良い感じです。
トミックスのレール「C243」も干渉せずに通過できます。
レンタルレイアウトにて。
「sMALL ☆ wORLD」で快走する「E10形」。
「STAGE.1」で海沿いを走ります。
実車の「E10形」は、本来の運用区間であった板谷峠が電化予定だったため、「つなぎの機関車」として5両しか製造されませんでした。
板谷峠の電化後は、九州、北陸と転属した後、米原機関区に配置され、非電化区間のピストン輸送用機関車として運用されました。
元来が特殊な用途の機関車だったため、運用側からは使い勝手に問題があったようで、1962(昭和37)には廃車されてしまいました。
実働期間は 14年だったそうです。
勾配線区用機関車として生まれながら、本来の用途とは異なる晩年を過ごしたあたり、後の「EF62形」に似ているように思います。
「E10形」は、「国鉄が新製した最後の蒸気機関車」、「国内最大のタンク式機関車」として有名ですが、実車が辿った運命は儚かったようです。
せめて模型の世界では華々しく活躍してもらいましょう。
郵便・荷物車を混ぜた旧型客車を牽引すると、とてもよく似合います。
(^_^)
コメント
コメント一覧 (6)
重装備の“山男„らしいE10形、図鑑で見たとき「E⁉」とびっくりしました(B20と対極の驚きです(笑))限られた区間の運用だからこのスケールでタンク機関車なんですね。EF63やEF71等「峠のシェルパ」は特殊仕様なので(多分重いので線路に負担が)他所に転属しない事が多いですが、E10は何とか“新天地„にたどり着けて幸運でした。
改めて見ると機関車も凄くカッコいいし
ちょっとだけですが興味が湧きました
コメントありがとうございます。
「E10形」の先代である「4110形」もE級でした。
限られた車体長でレールとの粘着を可能な限り増すために、5軸の動輪が採用されたようです。
特殊用途の機関車が転用された姿には、少し寂しさも感じますが、最後に一花咲かせるその勇姿には、何とも言えない味わいがあると思います。
だから惹かれるのでしょうね。
コメントありがとうございます。
電車やディーゼルカーの編成には統一された美しさがありますが、機関車が牽引する旧型客車や昭和の貨物列車にも、雑多な魅力があります。
蒸気機関車のモデルはお値段もそれなりにしますので、私も長らく入線させていなかったのですが、最近のモデルは精密感とスムーズな走りが両立しており、所有することにお値段以上の喜びを感じます。
また、動輪周りの動きも素晴らしく、走る姿を眺めているのも楽しいです。
実車の蒸気機関車が「生き物」に例えられるのも分かる気がしますね。
KATOやマイクロエースの旧モデルなら、お手頃なお値段の中古モデルが出回ることがありますから、入門機に良いと思いますよ。
D52用ボイラー由来の堂々たる体躯は魅力的です。
蒸気機関車時代の末期に、かつ特化した設計思想ゆえに不憫な運命を甘受せざるを
得なかったE10でしたが、青梅で余生を送れるのは同機への労いかもしれません。
そう考えると機関車にも車生塞翁が馬というのはあるのでしょう。
ドイツにもこんな感じの大型タンク式蒸気機関車がいたように思います。
コメントありがとうございます。
マイクロエースの「E10形」が、同社の他形式の蒸機と比較して腰高に感じないのは、「D52形」譲りの太いボイラーのおかげかもしれません。
そういえば、同社の「D52形」もプロポーションは良いですね。
ドイツ形と言えば、「E10形」のルーツとなる「4100形」が元々はドイツからの輸入機関車でしたから、この「E10形」にもドイツ形の血統が生きているのでしょうかねぇ。