こんばんは、ななせです♪
ブログを移転して、自己紹介も済ませたので
さっそく本格始動していきたいと思います。
今回は新しく入線した車両についての話題をお送りいたします。
本来なら、前回の運転会の時にお目見えするはずだったのですが、
まさかの定休日オチで導入が遅れてしまいました…。
新たに入線したのはグリーンマックス製
「東急9000系 シャボン玉 東横線 8両セット」です。
*当区8例目のVVVF車
東急の増備を始めた頃なので4月の終わりに店頭にまだ残っているのを見つけ、
誰かが買ってしまったかと気を揉みながらも満を持して入線です。
もう既に色々弄ってませんか?
製品の9013Fは3次車で、キット時代からある金型なこともあり
運良く売れ残っていたのでしょうね。
箱の中身はこんな感じです。
「TOQ-BOX」の一つである両先頭車にシャボン玉装飾を施した9013F。
スカートが付いており、製品仕様は2008年頃をプロトタイプにしています。
車番は下記の通りです。
2008年って桜木町廃止しているような
←渋谷
(Tc2) クハ9013
(M1) デハ9213
(T2) サハ9713
(M2) デハ9313
(T1) サハ9813
(M3) デハ9413
(M0) デハ9613
(Tc1) クハ9113
→桜木町
東急9000系は、1986年に登場した東急の次世代通勤電車です。
毎度お馴染み現行仕様(?)な下手写真です
省エネやメンテナンスフリーを理念に設計した未来志向の車両であり、
6000系で試験したデータを基にVVVF制御やボルスタレス台車を東急で初めて実用化しました。
「TOQ-BOX」とは、車内広告を1社に統一した車両のことであり、8090系8087Fから引き継いだ
9006FがTOQ-BOX編成としてその任に就きました。
*東急初の広告統一車は9001F(TOQ-BOXではない)
1990年12月、9006Fは検査に伴い運用を外れ、その間における
代役として9013Fが選定されます。
ひと月が経ち、9006Fが運用復帰したにもかかわらず、9013Fは引き続き
臨時のTOQ-BOX編成として走り続けることに。
この時点での9013Fは臨時編成ということもあり、前面にロゴを貼り付けただけのスタイルでした。
そして1991年3月、前面ロゴのみだった9013Fは先頭車にカラフルなシャボン玉の装飾が施され、
9006Fと共に正式なTOQ-BOX編成となりました。
9006Fは何度も装飾のデザインを変更したのに対して、9013Fの方はデザインを変えることなく走っていることから
この車体装飾で合わせられる車両は意外と多いです。
それでは最初に前面から。
2008年をプロトとしているため、前面にはスカートが取り付けられています。
私は後年になってスカートを追設した車両は形式問わず好きではないので
まずはこのスカートを撤去してしまいましょう。
ということで、サクッと外してしまいました。
撤去後は連結器周りが何もなくなるため、補修用パーツを別途用意して交換します。
ちなみに先頭車の方向によって左右に付いているパーツの向きが違うので注意しましょう。
また、補修パーツ1つに対して連結器受けは2つありますが、ダミーカプラーは1つしかなく
スカートパーツを切り刻んでもう一つのカプラーを捻出しました。
次は点灯チェック。
隣には同じく品番が#50000番台の後輩である東横線仕様の2000系を並べました。
9000系の方も新集電でコアレスモーター搭載の製品ですから、
ヘッドライトも2000系同様に電球色…ではありませんでした。
流石に末期色ではいただけないので、どうにかしたいですね。
では、早速どうにかしてしまいましょう。
ライトユニットを取り外すには、側面ガラスと屋根を外し
導光プリズムを折らないように慎重に取り出します。
基板には遮光用のシールが貼ってあり、こちらも破かないように丁寧に剥がします。
ヘッドライトの部分のみLEDを交換します。
使用したのは毎度お馴染み3020サイズの#LP-3020H196WHです。
8090系の時は下のライトがヘッド用のLEDでしたが、今回は上のLEDがヘッド用。
どちらがヘッド/テールライトなのかは加工前に予めテストした方がいいかもしれませんね。
ちなみにGMのライト基盤にこの品番だとやや厚みがあり、
場合によってはライトケースに収まらない可能性があります。
GMのライト交換は、電極にごく少量の予備はんだを流しておき
LEDを乗せたうえで横からこてを当て予備はんだを溶かしてくっつけます。
こてを当てすぎてLEDも溶けてますね…
はんだを多く流し過ぎると、他の電極に流れ込んでショートしてしまうので注意しましょう。
レールに乗せて確認してみます。
*他の整備内容については後述します
これで出力40%くらいですが、色が改善されただけでなく
光量もしっかりと確保できていると思います。
2000系(無加工)との比較です。
色の違いが分かるように今度は出力10%とかなり弱めです。
同じ電球色とはいえ、GMオリジナルの方が少し赤味があります。
ここまでくると、「好みの差」でしょうか。
では、ここから本格的な整備に入っていきましょう。
まずは前面ガラスを交換します。
前面ガラスを外すには接着剤の付いた乗務員扉のガラスを外さねばならず、
パーツを割らないように慎重に剥がしていきます。
前面ガラスを外したら、ボナ製の#G-626に交換するので上手くはまるように
窓枠のテーパー部分をナイフで削ります。
私は普段オルファの「アートナイフ(柄が黄色いやつ)」を使用しているのですが、
これだと刃の背の部分で気付かぬうちに窓枠を傷つけている可能性があります。
そこで、同じくオルファの「デザインナイフ」を使用しました。
こちらは刃先の部分がアートナイフの3分の2くらいの大きさですから、
このリスクを多少は回避できます。
*とはいえ、過信しないようにしてください
取り付けが完了しました。
正面から見ると、ガラスが入っていないようにも見えますね…
ボナのガラスパーツは型に流し込むのではなく、一つずつ綺麗に削り出しているため
元のパーツより非常に透明度が高いです。
ちなみにやり方にもよるのでしょうが、ガラスを取り付ける際は前面ステップを外さないと
こちらも気付かぬうちに写真のように歪みます。
*後ほど歪みは修正しました
車体の裏側に取り付け足が2つあり、ピンセットなどで押し出せば簡単に取れました。
続いてはこれまた同じくボナ製の#P-604を使用して
行先標示器などを別パーツ化しました。
パーツはニコイチの構成になっており、土台のパーツにステッカーを貼り
その上から黒く塗装したパーツをかぶせます。
こうすると、特に運用番号などは収録されていないものを切り貼りしても
悪目立ちすることはありません。
ちなみに前面手すりパーツも付属していますが、
車体塗装のスキルが無いためこちらは使用していません。
ガラスパーツ#G-626の裏に取り付け、横から見たり上から見たり…
うーん、何と言うか正面から見る分にはまあまあですが、
やはり奥まり過ぎていますね…
比較用に内側に表示器が印刷されている8090系を並べてみたものの、
2枚構成も相まって奥まっている感が否めません。
ですが、一つ強がりを言わせてもらうとすればキット時代はこんな感じでしたし、
シールをむき出しで貼っている感が無いのは個人的にいいなと思っています。
ワイパーを取り付けていきます。
使用したのはトレジャー製の#TTP266-02で、運転席は2・L
貫通扉は6・Rです。
流石にブレードを自力で曲げる度胸が無かったので、
普通に初心者用パーツを使用しています。
運転席側の穴の位置は、窓下の真ん中にある小さな突起(ホコリ巻き込みではない)と
前面ステップパーツから見て下から2つ目のステップモールドとの交点です。
しっかりとケガキ針で印を打ってから0.3ミリで穴を開けます。
この時にドリル刃を左右にねじってしまうと穴が大きくなって悪目立ちするため注意です。
ちなみに貫通扉の方は窓の中心、窓枠の黒い塗装部分が穴の接線になるような位置です。
簡単なビフォーアフターです。
今回はワイパーの別パーツ化と行先表示の変更を念頭に整備を行いました。
あれ、完成品じゃなくて塗装済みキットだったの?
元の方向幕は2001年の東横特急新設に伴い運用の区別がなくなったので
25運行のルビ付き急行の渋谷行きでした。
そこで私は特急新設前の急行にすべく、急行幕をルビ無しにして
運用番号を50番台(55運行)に変更しました。
ただ、このままだとエラーであることは皆様わかりますよね。
それは―行先のルビですね。
3次車(9008F~)以降の編成は新製当初から前面行先幕のみ英語のルビが付いているものの、
現行のSHIBUYAとは異なり、Shibuyaと標記していました。
*ちなみに南千住(=1000系)は"Minamisenju"で、ハイフンがありません
エラーなのは承知ですが、手持ちのステッカーに収録されておらず
ひとまずは現行仕様にしてお茶を濁しました…
【追記】方向幕についてお茶を濁していたところ、別件で世田谷総合車輌センターのインレタを注文したら
同封していた製品リストの中に気になったものを見つけ、早速注文してみました。
届いたのは「東京急行方向幕インレタ③」。
*品番#378
ルビ無し方向幕に加え、ちょうど私が探していた大文字+小文字ルビが収録されています。
さっそく方向幕の部分を分解して、パーツに転写していきます。
実際に使ってみての感想は、トレジャータウンの帯インレタのような感じで
簡単に擦ってフィルムから剥がしても、ピンセットで慎重に挟めば微調整が可能です。
最初はお馴染みのセロハンテープ戦法を考えていたのですが
インレタ同士の間隔が非常に狭いため、あまりお勧めできません。
なので微調整可能な強度が無ければ、確実に失敗していたでしょう…
1セット当たりもそれほど安くないですし、ましてや1編成分貼るためには2セット必要であり
失敗しないようにかなり神経を使いました。
ビフォーアフターです。
運用調整のため、渋谷行きから桜木町行きに変更しました。
離れて見るなら全然気に留めないような部分ではありますが、
全て大文字とは違い文字が詰まっている感があって雰囲気が出ています。
大文字+小文字ルビについては桜木町廃止直前辺りからすべて大文字(&種別にもルビ)に変更しており、
50番台急行にするならマストアイテムになるでしょう。
ちなみに方向幕が中心からズレているように見えるのはパーツが奥まっているせいで
影になっている部分があるからです。
さて、散々弄ってしまいましたがここから簡単にレビューしていきましょう。
まずは9013Fの特徴でもあるシャボン玉装飾です。
9006Fは全ての車両に虹の装飾がされているのに対して、
9013Fの方は両先頭車のみの塗装です。
今の世代の人たちだと「東横線のシャボン玉装飾=9013F」
という感覚かもしれませんね。
*別の路線だと青帯の8637Fとか
しかしながら、かつては8087Fが初代シャボン玉でしたし9006Fの旧デザインは
シャボン玉と虹の合わせ技でした。
ちなみに床下機器に関しては他形式などの流用品であり、
可能な限り交換も考えていきたいですね。
2000系とのクーラー比較です。
そういえばGMの製品説明に「クーラー混在」とあったものの、
特にクーラーが違うなんてことはありませんでした。
まあ私はスカート無し仕様にしたかったのでクーラー交換前の方が
個人的にはありがたいのですけどね。
2000系の時にも話した車外スピーカーの話。
1000系と2000系は登場当初から付いており、
9000系は準備工事で落成しました。
2008年頃がプロトなら付いていてもおかしくないのですが、キット時代の金型なので
準備工事…というか、選択式になっています。
実車と比べると、塞ぎ板がかなり分厚いものの2次車以前とは違い3次車以降は準備工事の部分が
ビードプレスにかかっていないのを見ると、これはこれで差分になるのかな…と。
続いては中間車です。
2000系とは違いユニット方式ではないため、パンタ車が連続したりと
面白い組成内容になっています。
上写真は2000系との屋根比較で、こうして見ると分散冷房なら
9000系のように位置が不揃いの方が個人的には好感が持てたりします。
パンタグラフは相変わらずPT42Nを使用しているので、以前から気になっていた
PT42L(品番#5817;下写真手前)に交換してみました。
ちなみに妻面にガラスが入っていないのはGM製品お馴染みな状態ですから、
こちらもボナ製の#G-637を使用してガラスパーツをはめ込みました。
貫通扉窓は取り付けが緩いためのりしろにGクリアーを付けて接着したものの、
妻面窓は前面の時のようにテーパー処理が必須になってきます。
特に妻面の方は前面以上にナイフで窓枠を傷つけやすくなっており、先述のと同じく慎重に削り取ります。
その時に側面ガラスを傷つける事もあるため、事前に取り外しておくのも忘れずに…
ちなみに四隅に溜まったささくれはナイフをひねらせて取ろうとすると窓枠が欠けやすいので、
必ずささくれは裏側から処理しましょう。
次に中間車の床下機器です。
写真はサハ9700・9800形で、サハ9800形の方はCPがあるものの、
サハ9700は特に何も無く実際はもっとスカスカになっています。
とはいえ、どちらも他形式からの流用品ですから折を見て交換ですね。
今度はM車の床下機器です。
上写真が山側、下写真が海側になります。
写真はデハ9213号車を使用していますが、デハ9613号車以外は同じです。
先述の通り東急初の量産VVVF車であり、日立製のGTOサイリスタを使用した
VF-HR-112形を搭載しています。
*1次形のみVF-HR-107形
初期形VVVF特有のよく転調する音が特徴的で、
走行音は個人的に結構好きな部類に入ります。
ちなみにデハの床下機器は専用のパーツを新規作成しているため
外観は実感的になっています。
M車の中ではSIVを搭載していないデハ9613号車です。
元々の状態では全車同じパーツを使用しており、そうするとデハ9600形のみ違うので
実車写真を参考に撤去してみました。
写真上の山側はインバータ装置の隣にあるSIVのみ撤去すればいいものの、
海側はSIVとその周辺機器類をごっそり撤去してしまいます。
ちなみに海側の一番左にある四角い箱については、サハに付いていたりまだ製品化されていない
1次車(9001F)のデハ9401に2つ付いていたりするので、綺麗に切り取ってストックするのもおすすめです。
最後に台車です。
左が付随車用のTS-1005・右が電動車用のTS-1004になります。
6000系での試験を経て東急で初めて実用化されたボルスタレス台車でありながら、
軸箱の支持方式はペデスタル(軸箱守)式という他に類を見ない独特な形状です。
ちなみに製品では、もともと全車TS-1004を履いていたのですが、
TS-1005はディスクブレーキなので踏面ブレーキを切り落としてそれっぽくしてみました。
ただ、元の造形に再現不足な部分があるため、ただ踏面ブレーキを撤去しただけでは
実感的にはなりません。
他の台車からパーツを供出してもう少しデコってみようと思います。
ということで、以上がシャボン玉塗装な東急9013Fの整備&レビューでした。
東急の車両はこれで3編成目となり、ようやく東横仕様の2003Fと同時代性の車両が
(整備によって)出現することになったと思います。
*風前の灯火ですが、東武2000系とも合わせられます
初めて入線した9000系がTOQ-BOX車となかなか面白いスタートですが
一応実車は見ているのでこれはこれで満足です。
ひとまず東急の増備はこれで一旦お休みに、
次入線するとしたら冬頃に発売予定の1000系だと思います。
それまでに早く東武2000系のN化作業を終わらせなくては…
それでは今回はこの辺で。
ご観覧ありがとうございました♪