今回は、1994年9月4日の関西国際空港開港と同時にデビューした、JR西日本281系 特急「はるか」、南海50000系 特急「ラピート」について軽くご紹介させていただきます。

【281系 特急はるか】
281系は関西空港アクセス特急「はるか」用の特急電車で、大空に輝く雲をイメージしたホワイトをベースに車体肩部にはコスモグレーと裾部にはストラトブルーが塗装されているのが特徴です。
先頭部は非常用ドアが備えられ、テールライトは連結器の左右に設置、お召し列車にも使用されるため側窓は防弾ガラスになっています。
253系成田エクスプレスのグリーン車1,340mm、普通車で1,090mmというシートピッチと比べ、はるかのグリーン車で1,160mm、普通車で970mmと若干狭さを感じます。(写真は253系成田エクスプレス)
2019年1月29日から「和のおもてなし」をコンセプトにラッピングされた「ハローキティはるか」が好評運行中です
現在、関西空港と京都・米原間を最大9両編成で運用されていますが、JR西日本は「はるか」の全列車を9両編成で運行することを決定し、287系をベースに座席数を1.5倍増やした271系を今年から導入しました。(写真は287系で代用)

271系は増備車で、281系を置き換えるための車両ではありませんが、2024年度以降に681系・283系と共に281系を新形式に置き換える計画です。

【南海電気鉄道50000系】
ラピート(rapi:t)は、南海電気鉄道が難波駅~関西空港駅を南海線・空港線経由で運行する特急列車で、愛称は一般公募で選ばれた「速い」という意味のドイツ語"rapid"に由来してます。
鉄人28号のような斬新なデザインが特徴的な南海電気鉄道50000系ラピートは、プランナーに都市計画家の小田靖弘氏、車両デザインは建築家の若林広幸氏に依頼し、車両製造メーカーである東急車輛製造と南海の4者共同で開発されました。

デザインのテーマは「レトロフューチャー」とし、蒸気機関車と航空機のデザインを融合した後にも前にも存在しない奇抜なデザインに、航空機をイメージした楕円形の窓デザインが採用されました。
車内はスーパーシートとレギュラーシートの2クラス制で、外観とは反対に非常に落ち着いた雰囲気の内装です。(写真はスーパーシート)
南海50000系の台車に亀裂が複数発生し、国土交通省運輸安全委員会から重大インシデントと認定された問題で、安全性が揺らぎ始めていることから、ラピートの検査態勢を強化しています。(画像は産経WESTから抜粋)

毎始業前に目視で点検するほか、今回亀裂が発生したモーターの受け皿を支える部分に専用の調査装置を使う重点検査箇所とし、将来的にラピート全6編成の台車計36台を安全性の高い台車へ変更する予定です。

2017年には、2031年春に開業を予定している「なにわ筋線」への直通用の新型車両を設計する計画を明らかにしています。

25周年を迎えた両車の今後の動向から目が離せませんね。

今回も最後までご覧下さり、ありがとうございました。

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