【EF64-37】中央線工事用臨時列車に頻繁に登板!苦しい車両繰り?

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JR東日本に継承されたEF64形0番台最後の生き残りで、現在では最後の現役機として活躍している37号機。

長らく茶釜としてぶどう色塗装で活躍していましたが、前回の定期検査にて原色化・窓支持ゴムも登場時の白Hゴムを再現したものに。

しばらくは高崎地区でのひっそりとした活躍だった同機ですが、最近になって様々な列車に登板しています。

背景には意外と苦しい車両繰りがありそうです。

37号機以外の同僚たちの置き換え

そもそも、高崎車両センターには36号機〜39号機が配置されていたほか、長野総合車両センターにも41,42号機が配置されていました。

長野総合車両センターの2機は長野支社の客車ジョイフルトレイン「浪漫」の引退に前後して置き換えられましたが、それ以降は高崎車両センターの4機が入れ替わりで八王子や甲府に常駐する形で長野支社の臨時列車にも頻繁に登板していました。

そんな4機にとって大きな転機となったのは、2009年3月〜2010年3月の1年間限定で行われた長岡車両センターへの転属です。

これは従来EF81形が全区間スルーで運用されていた寝台特急あけぼの号の長岡駅以南について、EF64形の充当に切り替えるために37,38号機の2機が転属しています。

この1年間は36,39号機の2機が中央線でフル稼働していましたが、寝台特急北陸号廃止に伴って従来の配置の戻ることとなります。

それ以降は従来の体制に戻ったものの、2014年3月の寝台特急あけぼの号定期運行終了に伴い、EF64形1000番台の1052,1053号機が高崎車両センターに転属。

置き換えられる形で36,38,39号機が廃車となっており、その翌年ごろから中央線系統のバラスト輸送がトラック輸送に転換が進んだために1機純減で推移となっています。

最近実施された定期検査にて先述のような復元が行われましたが、原則として高崎地区でのイベント列車牽引に専念・中央線工臨列車や甲府常駐運用は1052,1053号機に譲ることとなりました。

2019年5月には1053号機が故障。団体臨時列車として活躍するカシオペア号に37号機が緊急登板をしたことを皮切りに中央線での活躍を開始しました。

1053号機の故障が重篤なものだったのか、夏になって中央線での工臨列車への登板が続いています。

1001号機は活用せず?今後の動きは?

多くのファンの方なら、なぜ同型機の1001号機を中央線運用に使っていないのかを疑問視する声もあるでしょう。

これには諸説あるものの、そもそも高崎支社としては37号機と1001号機=動態保存に準じたイベント列車での運用・1052号機と1053号機=現役機として中央線運用という色分けをしているものと推測できます。

従来はこの分類と同様に、EF60-19号機とEF65-501号機も1001号機とともにイベント列車での運用をされていましたが、近況は別記事でも記している通りです。

彼らに代わる客寄せパンダとして37号機・1001号機を登場時仕様に復元していると考えるのが自然です。

そのような状況下で1053号機に故障が発生したため、37号機か1001号機のどちらかを中央線で運用せざるを得なくなってしまいました

5月3日にたまたますぐに出せた37号機を使用したこと、中央線では0番台の使用歴が長かったために八王子支社・長野支社の機関車牽引列車担当運転士さんの扱いが慣れていたことなどから、どちらかを出すなら37号機をとりあえず使用することになったと推測できます。

1001号機が中央線運用を解禁する可能性はゼロではないものの、やはり社内で避けているような動きとなっています。

1053号機の修理が済めばこれらの運用は解消されることは明白ですので、古巣である中央線での37号機の活躍は早めに記録しておきたいところです。

一方で、1053号機の故障が修理不能なほど深刻と判断された場合は引き続き37号機の中央線運用を続けざるを得ないでしょう。

この場合についても、高崎地区2機・中央線区2機の体制は維持したいでしょうから、田端の機関車を高崎常駐させる・EF65-501号機の定期検査を施工する・長岡の1051号機を転属させるなど、新たな動きが出てきそうです。

キヤE195系の試運転終了と量産開始が一向に始まらないため、まだまだ各地で活躍するJR東日本の電気機関車。

まだまだ関東のファンを盛り上げてくれそうです。

動画資料集

YouTubeチャンネル【鉄道ファンの待合室資料館】にてこの列車についての動画を公開しています。チャンネル登録・コメント・評価もお願いします。

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