早朝の接続改善で利便性向上へ! 西日本鉄道ダイヤ改正(2019年3月23日)

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西日本鉄道は2019年2月25日、プレスリリースにて3月23日にダイヤ改正を行うと公表した( 2019年3月23日(土)西鉄天神大牟田線ダイヤ改正 )。今回はこれについて見ていく。

2019年3月16日全国一斉ダイヤ改正まとめについてはこちら!

1. 接続改善で早朝の利便性向上へ

今回の2019年3月23日西日本鉄道ダイヤ改正では、2017年8月26日ダイヤ改正以来約1年7か月ぶりにダイヤ改正を実施する。

花畑5時35分発普通西鉄福岡(天神)行きを花畑5時25分発に繰り上げた上で筑紫から急行運転とすることにより、西鉄福岡(天神)に6時15分に到着するようになった。

この初電繰り上げと筑紫からの急行化により、これまで西鉄久留米から西鉄福岡(天神)への初電は大牟田5時26分発の特急利用で西鉄久留米を5時56分に出発し西鉄福岡(天神)に6時29分にしか到着できなかったが、今回のダイヤ改正で5時27分の普通西鉄福岡(天神)行きの利用で西鉄福岡(天神)に6時15分に到着できるようになった。

この代替として、筑紫5時47分発急行西鉄福岡(天神)行きを筑紫5時53分発普通西鉄福岡(天神)行きに繰り下げ格下げすることとし、急行通過駅の乗車チャンスを減らさないようにした。

ちなみにJR九州鹿児島本線の久留米から博多方面への初電は久留米4時52分発普通小倉行きとなっており、博多に5時41分に到着できる。これは博多6時00分発山陽新幹線「ひかりレールスター440号」岡山行きや博多6時10分発「のぞみ2号」東京行きに連絡できるように早めに設定されている。この初電時刻の設定が早すぎるのか、西鉄では筑紫以北で筑紫5時13分発普通西鉄福岡(天神)行き利用で博多6時10分発「のぞみ2号」東京行きを何とか利用できるので、西鉄久留米から西鉄利用で山陽新幹線「のぞみ2号」の利用はできない。

しかし今回のダイヤ改正で西鉄久留米から西鉄福岡(天神)への初電が繰り上がったことで、JR九州鹿児島本線の2本目の列車となる久留米5時22分発普通門司港・下関行き(博多6時15分着)とほぼ互角の列車設定となった、いや久留米では西鉄久留米の方が市街地に近いから、山陽新幹線との連絡を考えなければ圧倒的に西鉄有利だ。今回のダイヤ改正は久留米と福岡の間の利用での利便性が向上したのは間違いなさそうだ。

このほかにも接続改善が実施されている。西鉄福岡(天神)5時34分発普通大牟田行きは西鉄柳川で特急大牟田行きに抜かれるまで先着であったが、今回のダイヤ改正で二日市で二日市6時00分発急行花畑行きに連絡することとなり、西鉄久留米到着時刻が6時33分から6時21分に12分繰り上がった。ただし花畑から先西鉄柳川・大牟田方面への連絡列車はなく、花畑以南への到着時間は変わらない。




また西鉄福岡(天神)5時52分発普通大牟田行き(土休日は普通花畑行き)も今回のダイヤ改正より筑紫で筑紫始発急行花畑行きに連絡することとなり、西鉄久留米到着が6時49分から6時41分に8分繰り上がった。しかしこちらも花畑から先西鉄柳川・大牟田方面への連絡列車はなく、花畑以南への到着時間は変わらない。

このほかにも細かなダイヤ改正が実施されている。西鉄福岡(天神)7時07分発急行津福行き(花畑から各駅に停車)が花畑行きに短縮されたことから全区間で急行運転となった。この代替として西鉄福岡6時43分発普通花畑行きが津福行きに変更となった。

また、平日甘木7時05分発普通花畑行きと平日甘木線本郷7時34分発普通大牟田行きが天神大牟田線内で行先を交換することとなり、甘木7時05分発普通大牟田行きと甘木線本郷7時33分発普通花畑行きに再編された。

西鉄の経営計画によれば、座席指定制列車の導入を目指しているようだ。2011年3月12日に九州新幹線博多~新八代間が開業したことにより、大牟田から福岡市への新幹線移動は新大牟田を利用せざるを得ず、大牟田駅に乗り入れる在来線の鹿児島本線では昼間の特急「リレーつばめ」「有明」が消滅しラッシュ時のみになったほか、2018年3月16日ダイヤ改正より平日のみ運転の大牟田6時43分発博多行きの1本のみの運転となっている。

しかも同じ2018年3月16日ダイヤ改正では、鹿児島本線の快速列車でも大きな変化があり、昼間は久留米での乗り換えが必須となり博多~大牟田間の鹿児島本線著直通列車が消滅し、平日・土休日共にラッシュ時にしか直通しなくなってしまった。

西鉄が特急に座席指定制車両を導入することになれば、かつて特急「つばめ」「有明」で大牟田に向かっていた旅客のニーズに応えられるようになるかもしれない。




2. 甘木線で終電繰り上げへ

今回の2019年3月23日西日本鉄道ダイヤ改正では、甘木線でもダイヤ改正を実施した。

今回のダイヤ改正は終電の変更が主なものとなっている。これまでの甘木線終電は平日は花畑23時37分発普通甘木行き、土休日は花畑23時24分発普通甘木行きであったが、今回のダイヤ改正で両列車とも北野に短縮し、甘木線北野→甘木間で平日は30分、土休日は25分終電が繰り上がることとなった。

また運用繰りの影響で甘木発の終電も繰り上がり、平日は甘木23時34分発普通花畑行きから甘木23時12分発普通花畑行きに22分繰り上げ、土休日は甘木23時32分発普通花畑行きから甘木23時05分発普通花畑行きに27分繰り上がった。

ちなみに甘木で接続する甘木鉄道の終列車は、平日及び土曜日は基山23時48分発甘木行きで終点甘木に24時14分に到着する。これまでの西鉄甘木線の終電は甘木に平日は24時18分、土休日は24時15分に到着していた。そのため甘木到着時刻という点では石鉄甘木線が甘木鉄道に対して劣ることとなったのだが、西鉄久留米からの接続時間を考えるとほぼ同じ時刻に出発すれば終列車で甘木に到達することができる。終電繰り上げはあったものの久留米から甘木へは今でも西鉄優位なことに変わりないようだ。

一方、残る甘木線宮の陣~北野間では運用繰りもあって終電繰り下げが実施されている。平日は北野23時55分発普通花畑行き終電は北野24時01分発に繰り下げ、土休日は北野23時53分発普通花畑行き終電が北野23時56分発に繰り下げられることとなった。

これにより北野~甘木間では最終列車の繰り上げに伴う運転時間短縮が実施され、やや経営合理化したようにも見える。ただ甘木での夜間滞泊は2運用のまま残っていることから、大きく車両運用を変えているわけではないようだ。


3. 結び

今回の2019年3月23日西日本鉄道ダイヤ改正では、天神大牟田線で初電繰り上げを実施したほか、早朝時間帯の時刻調整により到着時間の大幅繰り上げに貢献することとなった。

一方甘木線ではやや合理化が図られ、甘木発着の終電が30分程度繰り上げられることとなった。

今後西鉄でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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