4月中旬に箱根フリーパスを駆使して、箱根を観光している時のことですが、国道1号線を走るバスの車窓から緊急退避所なる珍妙な施設を発見しました

場所は、ちょうど箱根登山鉄道の小涌谷駅の近くで、道路脇にそびえ立つそのヴィジュアルたるや、インヴィンシブル級空母のスキージャンプの如き威容です

 

 

緊急退避所と書かれた看板が己の正体を主張していますが、一体何をどうやって緊急に退避させる施設なのか、理由と目的がさっぱり分かりません

四方やクルマを天高く空へ向けてテイクオフさせるための施設ではあるまい

 

 そこで、早速ネットで正体を調べてみると、クルマのブレーキが故障した際に、ここへクルマを突っ込ませて、無理矢理停車させるための施設であることが判明しました

クルマの性能そのものが向上した現代においては、ブレーキが故障するケースなどは稀かもしれません

 

しかし、まだまだブレーキの信頼性に乏しかった昭和のこと、この緊急待避所が故障したクルマの暴走を防ぐために用意されたそうです

ちょうど、この小涌谷駅付近の道路は、下り勾配が続き、この待避所の先にある急な左カーブを抜けると、箱根登山鉄道の踏切があるため、仮にブレーキが故障すると、大惨事になりかねません

 

そこで、この場所に緊急退避所が設けられたわけです

なにもこの場所に限った話ではなく、急勾配の多い箱根近辺の国道1号線では、随所にこのスキージャンプのような緊急退避所が設けられているようですね

 

 

彫刻の森美術館へ立ち寄った帰路に、じっくりこの緊急退避所を観察する時間がありました

近くで見ると、かなり年季が入っているようですが、現代の感覚からすればさほど幅が広いとは言えず、仮にクルマが故障した場合でも、ここへ突っ込むのはかなり躊躇われそうです

 

クルマのブレーキ性能も向上した現代となっては、過去の遺物と化しているのかと思いきやさに非ず、Yahoo!知恵袋に緊急退避所のお世話になった人の体験談が掲載されていました

この体験談を紹介して、この記事の結びに代えたいと思います

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10104677235