本日(2019年7月7日)、下記過去記事のとおり、南海電鉄尾崎駅周辺で、「尾崎駅元気出そうフェス」が開催され、これに併せて特急「ラピート」50000系が尾崎駅まで入線しました。
【大阪府阪南市】尾崎駅元気出そうフェス開催(2019.7.7)当日は尾崎駅にラピート運行も? : 阪和線の沿線から
【南海電鉄】「尾崎駅元気だそうフェス」開催を発表(2019.7.7)当日は特急ラピートが尾崎駅まで臨時運転 : 阪和線の沿線から

泉佐野より南の南海本線を50000系「ラピート」が走行するのは珍しいこともあるので、これは貴重な記録、ということで撮影してみることにしました。

まず、泉佐野〜尾崎間の撮影地で、比較的撮影しやすい「男里(おのさと)川橋梁」。

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▲南海電鉄50000系(樽井〜尾崎、男里川橋梁)



この男里川橋梁ですが、2年前の10月の台風による豪雨の影響で線路故障が発生し、およそ2週間ほど運休となり、その後約1ヶ月ほど単線運転による暫定的な復旧が行われました。
上下線とも運転再開となったのは、台風被害後のおよそ1ヶ月後となりましたが、その復旧過程についても、当ブログでご紹介してきたところです。

南海本線の一部区間不通により運行された「普通車尾崎行き」をみる(2017.10.23) : 阪和線の沿線から
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【南海電鉄】台風21号による豪雨の影響で単線運転となっていた樽井〜尾崎間、11月23日(木・祝)より複線運転に復旧 : 阪和線の沿線から


今回の「尾崎駅元気出そうフェス」では、昨年の台風被害により火災となった尾崎駅の復旧を記念するイベントですが、その一年前にも、尾崎駅に絡む災害が発生しており、言わば二年連続の被害を受けていたわけであります。

今回この「男里川橋梁」を撮影地に選んだのは、ひとえに度重なる災害から復旧した姿を記録しておきたい、という観点から選んだ次第であります。


ここは堤防に並んで撮影すればいいので、撮影者のキャパシティとしてはゆとりがあり、通過時には結局30名程度の方々が思い思いに撮影されていました。


その後、尾崎駅に原付で向かい、和歌山市方から停車中の撮影をしてみました。
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▲尾崎駅の和歌山市方から撮影。
踏切を渡る人々が、目の前のラピートの姿を珍しそうに眺めていました。

しばらくすると、踏切が鳴動し、何やら通過の列車がやってきたので、慌てて撮影してみました。
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▲2200系の回送列車と50000系「ラピート」との尾崎駅での並び

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▲同、2200系回送列車は通過していきます。

定期列車の時間が少し空くなあ、と思っていたら、突然回送列車がやってきました。
しかも支線系統で運行されている2200系。
普段であれば、このように並ぶシーンは記録することもできないと思えるだけに、本当にラッキーな一瞬でありました。


さて、尾崎駅までやってきた50000系「ラピート」。
いつまでも尾崎駅に止まっているわけにはいきません。
というのも、尾崎駅では、11時以降から、特急「サザン」と普通車との接続が行われるため、それまでに「ラピート」はどこかに回送されなければなりません。

ではどうやって回送するのか。
みさき公園あるいは和歌山市まで回送されていくのか、といえば答えはそれにあらず、何と尾崎駅で折り返していったのでありました。
以降、その様子をご紹介していきます。

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▲尾崎駅を難波方に向けて発車する「ラピート」

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▲尾崎駅の難波方にある「渡り線」を使って上り線に移っていきます。

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▲渡り線通過中

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▲先頭車が上り線に入線

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▲全ての車両が上り線に転線し、難波方面へ回送されていきました。



先のエントリーでは、以下のように、この「ラピート」の回送方法をどうするのか、気になる所である旨、ご紹介していました。
今回は、尾崎駅で初めての客扱いをすることになりますが、焦点はその後、どのように回送されていくのかでありましょう。
尾崎駅の難波方にある渡り線を使って折り返していくのか、それとも、そのまま和歌山市方に回送されるのか。


答えは、「尾崎駅の渡り線を使用」でありました。
この「渡り線」こそが、2年前の台風被害で単線営業を余儀なくされた際にフル活用された設備でありまして、ここと樽井駅構内の渡り線を使うことで、単線による暫定復旧がなし得たわけであります。

日頃は尾崎駅折り返しの列車はありませんし、この渡り線も、2年前の台風被害の復旧のあと、使用されたシーンを見たことはありません。
それだけに、本日このラピートが尾崎駅の渡り線を使ったシーンも、是非とも記録に残しておきたかったわけですが、その目的も予定通り果たすことができました。


以上のように、「尾崎駅元気だそうフェス」で運転された特急「ラピート」団体臨時列車の様子をご紹介しました。
このイベント自体は、昨年9月の台風で被害を受けた尾崎駅の復興と賑わいの創出を目的としたイベントで、会場となる阪南市役所周辺では、それはもう大変の賑わいでありました。

それに加え、日頃入線しない「ラピート」が尾崎駅に入線する、しかも尾崎駅で折り返していくという、どれもこれも日頃見られない光景を楽しむことができて、非常に楽しいイベントでありました。

しかも、自分の地元であるだけに、地理勘もある場所でしたので、決して長くない停車時間の間に、ポイントとなるシーンを全て撮影することができ、これもまた有意義に過ごすことができました。

ラピートが尾崎駅に入線するイベントが、今後開催されるかどうかは未知数なだけに、今回記録したシーンはどれもこれも貴重な記録だな、と感じました。
多くの方に、「尾崎駅で折り返したラピート」の姿をお伝えすることができれば、当ブログ管理人としての冥利に尽きるのかな、とも感じたイベントでありました。



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