東北新幹線「はやぶさ」のグリーン車に乗る(車内と車窓を紹介、新青森→上野、19年GW)

記事上部注釈
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国内で最もスピードが出て、グランクラスを連結しているなど特徴的な新幹線である「はやぶさ」。グランクラスは有名ですが、グリーン車も上質な空間です。そのグリーン車に乗ってみました。その知られざる車内、そして美しい車窓を堪能しました。

写真1. E5系はやぶさのグリーン車全景

補足

東北新幹線の他の列車(なすの・やまびこ)もこの車両が使われています。そのため、車内は共通です。

このページの概要(目次、タップできます)
  1. グリーン車車内の堪能
  2. グリーン車からの車窓

グリーン車車内の堪能

新幹線にしろ、在来線にしろ、急行と特急のグリーン料金は同じです。ただし、JR東日本管内(JR西日本管轄の北陸新幹線区間)も含むは、他の会社よりも割安で利用できます(表1)。

表1. JR東日本管内のグリーン料金

JR東日本管内グリーン料金

グリーン料金は距離によって決まります。今回乗るのは新青森から上野です。営業キロ710.1kmですので、グリーン料金は5140円です。新青森からの利用の場合、大宮で降りればあと1000円以上節約できたのですが、それに気づいたのはこの記事を執筆しているときです。旅行終了が5/2、記事執筆が7/2ですから、どう考えても後の祭りですね…。

まあ、グリーン車に乗る人は富裕層であり、このような細かなことを気にするはずがないということにしましょう!

5000円程度というのは、考えかたによっては割安です。私が乗ったのは臨時列車のはやぶさ26号(新青森14:09発、東京17:32着)です。私が乗ったのは上野までの3時間17分ですが、3時間以上の時間を快適に過ごすためのコストと考えれば意外と高くないと考えることも可能でしょう。ヨーロッパの高速列車の1等と同等のステータスですが、あちらの1等よりも専有面積が広く、進行方向向きの座席(向こうは逆方向向きもある)で、窓割と座席割も一致している(向こうは一致していないことも多い)、これはヨーロッパの高速列車よりも優れた車内といえましょう。

では、その車内を見てみましょう。

写真2. E5系はやぶさのデッキ部分

デッキ部分です。デッキ部分から格が上という風情が漂います(写真2)。仮に立ちでこの空間にいようとも、グリーン「車」にいる以上、グリーン料金を支払わねばなりません。

写真3. E5系はやぶさのデッキ部分にある荷物入れ

デッキ部分にはスーツケースなどを収納できるスペースがあります(写真3)。近年、海外の旅行客の増加など、スーツケースを利用する人が増えているので、これはこれでありがたい設備です。国内旅行でスーツケースを利用していない私の立場っていったい…。

写真4. E5系はやぶさのデッキと客室の仕切扉

昔からグリーン車の客室とそれ以外を仕切る扉は完全に目線を遮断する仕様になっています(写真4)。なお、のぞみ号のグリーン車はそこまで目線を遮断する仕様ではありません。

写真5. E5系はやぶさのグリーン車全景

これがグリーン車の全景です。横4列(普通車は横5列)のシートがゆったり並んでいます

写真6. グリーン車の座席全景

通路を中央に、2列+2列のシートが並んでいます。つまり、2人がけのシートが整然と並んでいます。その2人がけのシートを見てみましょう(写真6)。1160mmピッチで並んでいるのです。

写真7. 座席背面を見る

では、自分の席に座ってから前の座席の背もたれを見てみましょう(写真7)。テーブルが備わっています。バブル期のグリーン車であればオーディオサービスや液晶テレビもあったのでしょうが、現代のグリーン車にはありません。好みが多様化している以上、限られたコンテンツしか楽しめない備え付けの設備よりも、各自のデバイスで好きなコンテンツを眺めたほうが良いためです。

写真8. グリーン車の美しい天井

天井を眺めます(写真8)。電球色の照明が暖色系の内装にマッチしています。天井を電球色の照明が貫いていると同時に、窓の上にも別の照明があります。このように、暗い照明を多くの場所に設置するのは、高級な空間を演出する王道です。余談ですが、私の部屋も照明を分散配置してチープさを隠して高級感を演出しています。

写真9. わかりやすい座席番号表示

座席番号表示です(写真9)。わかりやすい表示でありながら、うるさく主張するデザインではありません。

写真10. レッグレストと照明(読書灯)の操作盤

はやぶさのグリーン車には足のせはありません。かわりにレッグレストが備わっています。私は足のせのほうが好きですが、レッグレストもくつろげます。全体的に暗い車内ですので、照度を補うために読書灯が座席内部に備わっています。このような操作盤がひじ掛けの内側にあります(写真10)。

写真11. 読書灯が点灯した

読書灯が点灯しました(写真11)。座席に照明があり、それが点灯します。補助照明は荷棚にはないのです。

写真12. レッグレストの様子

レッグレストの様子です。ふくらはぎの後ろ側から足をサポートします(写真12)。

写真13. グリーン車付帯設備の案内

テーブルを眺めると、グリーン車付帯設備の案内があります(写真13)。先ほど述べたような設備についての案内があります。

写真14. グリーン車のひじ掛け

くつろぐばかりではなく、テーブルを使って何かしらの作業をすることもあるでしょう。向かい合わせになっても、最小限の作業ができるように、ひじ掛けからテーブルをだすことができます。一見、ただのひじ掛けに見えますが…(写真14)。

写真15. グリーン車のひじ掛けを開いてみる

ひじ掛けを開けてみましょう(写真15)。テーブルが収納されていることがわかります。

写真16. インアームテーブルを展開した

このように、インアームテーブルがあります(写真16)。アームの中(イン)にテーブルがあるのです。

写真17. 背面テーブルを展開する

もちろん、一般的なテーブル(背面)もあります。テーブルを広げてみましょう(写真17)。

写真18. 背面テーブルを前面に引き出す

グリーン車のシートピッチは1160mmと広いです。そのため、そのままテーブルを出すと、体から遠い位置にテーブルがあることになり、無理な体勢を強いられます。そのため、テーブルを自分のほうに引き出すことができます(写真18)。

写真19. 美しい洗面所

洗面所も備わっています(写真19)。グリーン車と照明の色などをそろえており、高級な雰囲気が漂います。

写真20. 美しいトイレ

写真21. 美しいトイレ

写真22. 美しいトイレ

トイレも美しく保たれています(写真20-22)。ただし、787系かもめのグリーン車と異なり、着替えができるようにはなっていませんでした。

きっぷを自宅に送付してくれるサービスがありました。駅から遠いところに住んでいる人はこのようなサービスを活用すると良いかもしれません。

きっぷる

グリーン車からの車窓

では、そのグリーン車からの車窓を紹介しましょう。

写真23. 青森県を快走する

まだ緑の少ない青森県を快走します(写真23)。

写真24. 八戸線の車両がおおく停まっている

八戸に近づいてきました(写真24)。八戸線の車両などの車庫があります。

写真25. 八戸に停車

八戸に停車します(写真25)。2002年から2010年までは東北新幹線の終点だった場所です。現在は通過する列車もありますが…。

写真26. 盛岡の郊外を走る

八戸から盛岡までは山中を走ります。そのため、トンネルが多く、なかなか車窓を堪能できません。それでも、盛岡近くになると、車窓が開けてきました(写真26)。

写真27. 盛岡に停車

盛岡までは単独の10両編成でやってきました。ここで秋田からの7両編成をつなぎ、17両編成になります。秋田新幹線は下り寄りに連結しますので、こちら側が先に駅のホームに入る必要があります(写真27)。

写真28. 秋田新幹線のこまちがやってきた

写真29. 秋田新幹線のこまちがやってきた

秋田新幹線のこまちがやってきました(写真28-29)。

写真30. こまちとはやぶさの連結がはじまった!

駅員さんが無線で誘導しています(写真30)。盛岡での連結はそんなに時間は取りませんが、その裏では駅員さんの誘導という努力があるのです。

写真31. こまちとはやぶさの連結が終わった!

このような努力を経て、連結が終わります(写真31)。もたもたしている時間はありません。ここで取り残されたら笑いものですので、急いで車内に戻ります。連結が10号車と11号車の連結部分、自席が9号車とそう遠くないので、このように連結風景を眺めることができるのです。

写真32. 盛岡を発車

盛岡を発車すると、260km/h運転から320km/h運転に変わります。確かに、体感速度も変わりました。

写真33. 美しい東北の風景

写真34. 美しい東北の風景

写真35. 美しい東北の風景

写真36. 美しい東北の風景

写真37. 美しい東北の風景

美しい東北の風景が広がります(写真33-37)。田植えの時期なのか、水田にも水が目立ちます。水田は水が張っているのですが、稲が生長すると、水が目立たないのです。

写真38. 仙台が近づいてきた

写真39. 仙台が近づいてきた

仙台が近づき、建物が増えてきました(写真38-39)。仙台を経由しない短絡線が分岐する様子も見えます(写真38)。

写真40. まもなく仙台

まもなく仙台です(写真40)。

写真41. 仙台で多くの乗客が乗りこむ

東北新幹線でも有数の駅、仙台です。ここ仙台で多くの乗客が乗りこみます(写真41)。仙台と首都圏を早く結ぶ「はやぶさ」にどうしても乗客が集中することでしょう。ならば、東北新幹線はもう少し速達列車を増やすべきです。通常の日でも1時間に2本の速達列車が必要です。

写真42. 東北線と並走する

仙台を出て少しの区間は東北線と並走します(写真42)。並走する東北線のうち、仙台と名取の間は本数が多いです。でも、ランダムダイヤなのは是正するべきです。

写真43. 仙台付近の住宅地を走る

仙台付近の住宅街を走ります(写真43)。

写真44. 美しい田園地帯を行く

再び美しい田園風景を行きます(写真44)。このように見ると、GWのころの日本の景色は美しいです。

写真45. 福島付近を走行

写真46. 福島付近を走行

宮城県の南には福島県があります。その福島県の県庁所在地の福島市は福島県の北側に位置します。つまり、仙台と福島の距離は意外と近いのです。その福島付近の景色です(写真45-46)。

写真47. 美しい東北の風景

その福島駅付近を過ぎると、ふたたび美しい東北の風景が広がります(写真47)。

写真48. 郡山付近を走行

福島県第2の都市である郡山付近を走行します(写真48)。郡山のほうが福島県の中央部にあって県庁所在地としての風格がありそうですね。ただし、福島県第1の都市はいわき市です。

写真49. 郡山付近を走行中

やはり家は多いです(写真49)。

写真50. 美しい木々の中を走る

美しい木々の中を走る区間もあります(写真50)。

写真51. 関東地方に入った

関東地方に入ってきました(写真51)。もう、宇都宮を過ぎています。

写真52. 住宅街を行く

写真53. 住宅街を行く

関東地方に戻ると、山が遠いことと家が多いことに気づかされます(写真53)。日本有数の広い土地、そして降雪がほとんどない過ごしやすい気候という条件で、古くから関東に多くの人が住んだことでしょう。

写真54. E4系MAXが停車していた

わがはやぶさの前に上越新幹線の電車が走っています。その上越新幹線に遅れが発生していたため、わがはやぶさも大宮で余計に停車しました(写真54)。

写真55. 埼京線と並走

写真56. 埼京線と並走

大宮を出て、東京都に入ってすぐの場所までは埼京線と並走します(写真55-56)。この区間には、1985年までは埼京線も東北新幹線もありませんでした。それが今では両方ともけっこう利用されています。埼京線は新幹線の騒音と引き換えに建設された経緯もありますが、先人が立派なインフラを整備してくれたと改めて思います。経緯はともかく、結果オーライでしょう。

写真57. 北区の住宅街を行く

北区の住宅街を走ります(写真57)。

写真58. 田端の車両基地の脇を通る

田端の車両基地の脇を通ります(写真58)。ここに駅を設置すれば、池袋・新宿地区の人にとっては便利ですが、建設すれば上野・東京方面のスピードダウンは免れません。それもありますし、田端そのものが発展していませんので、駅が設置されないのでしょう(ただし田端は暮らしやすい場所と思います)。

写真59. 上野に到着!

このようにして、上野に到着しました(写真59)。このようにして、5泊6日の旅行は終着点を迎えたのです。

情報

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さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?

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※それぞれ別ウィンドウで開きます。

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