【南海電鉄】若手社員と利用客が一緒に作った電車「マイトレイン」走行中!

スポンサーリンク

大阪と和歌山を結ぶ南海本線に、2019年4月、ある列車が登場しました。その名も「マイトレイン」。南海電鉄の若手社員を中心に、乗客の意見も取り入れながら作った車両です。どんな車両になったのか、実際に見に&乗りに行ってきました!

若手社員のデザインを、利用客アンケートで形にした車両

南海電鉄マイトレインは、南海電鉄9000系車両のリニューアル車です。

マイトレインプロジェクトがスタートしたのは、2017年9月。通勤電車をもっと身近に、快適に!を合言葉に、まずは南海電鉄の若手社員によるプロジェクトチームが発足し、和歌山大学デザイン研究学室の川角講師の監修を受けながら車内デザインを4案作りました。

このときできた案は4つ。

・「フレンドリー」をテーマに、オレンジをベースにしたA案
・「ストレスフリー」をテーマに、グリーンをベースにしたB案
・「わが家のリビングにいるような」をテーマにしたモノトーンベースのC案
・「健康/スマート」をテーマにしたネイビーやグリーンベースのD案

この4案を2018年に一般投票にかけ、その得票数で内装を決定して9000系をリニューアル。2019年4月25日から実際に運用がスタートしたというわけです。

リニューアルされたのは、社内全体の内装、つり革の高さや色、そしてシートの固さ。若手社員と乗客のアイデアや意見が詰まった車両は、一体どんな内装なのでしょうか?

「わが家のリビングにいるような」落ち着いた内装!

アンケートの結果最も人気が高かったのは、「わが家のリビングにいるような」をテーマにしたC案でした。モノトーンのシートとフローリング調の床が特徴のC案ですが、実際にどういう車内になったかというと……

肘掛けも木目調にして温かみを演出。藍色のつり革が上品な感じです。明るく落ち着いた雰囲気で、確かにくつろいだ気分になれますね!

シートは、ひとりあたりのスペースごとに色が変えられています。

アンケートではひとりあたりの幅がわかりやすいパケットシートが人気だったのですが、今回パケットシートの導入は見送り。そのかわり、こうやってひとりあたりのスペースの色を変えて、より多くの人が座れるように工夫したのだそう。

普通のシートは黒とグレーを使っていますが、優先座席のシートは青。さらに優先座席前はつり革の色や最寄りの乗降口の床を黄色く塗ってわかりやすくしています。

扉の上にも注目。扉の上は一般的には路線図や広告が掲示されていますが、マイトレインではこんなオブジェが飾られています。

飾られているオブジェは3種類。この木組みっぽいオブジェのほか、こんなドライフラワーの額装や……

こんな立体的な造花のオブジェも!車内がぱっと華やかな感じになって、いい感じ!

南海電鉄のプレスリリースによると、このオブジェは南海難波駅と南海今宮戎駅間の高架下にある商業施設「なんばEKIKAN」のインテリアショップ「CRASH GATE」とのコラボレーションだそうです。

このコラボレーションは運行開始の4月25日から約1ヶ月間の限定なんだそう。期間限定と言わず、ずっとやってほしい気がしますね。

また、車内には吊り広告も掲示されていませんでした。すっきりしていい感じですが、こちらもひょっとしたら期間限定かもしれません。

マイトレインの外観をチェック!

続いて、マイトレインの外観もチェック。

まずは、一般的な南海電鉄の車体を見てみましょう。ステンレスシルバーの車体にブルーとオレンジのラインが入っています(なお、これは8000系です)。

マイトレインの外観はこちら。ブルーのラインはなく、オレンジのラインのみ。オレンジはマイトレインのイメージカラーなんだそうです。

先頭車両には、マイトレインのヘッドマークつき。

このヘッドマークにもマイトレインのイメージカラーであるオレンジが使われていて、爽やかな雰囲気です。

明るいオレンジの色は、走っていても目立ちますねー。

マイトレインの乗り心地は?

さて、実際にマイトレインに乗って、難波~和歌山駅間を往復してみました。

まず印象に残ったのは座りやすさ。色分けされているせいか、となりの人とくっつきすぎず離れすぎない、ちょうどいい感じの距離感で座ることができました。

マイトレインは普通列車として運用されているので、乗っている時間は結構あったのですがお尻や腰が痛くなることもなく、ゆったり座ることができたなあと思います。

そしてなにより、すごくリラックスできる!

フローリング風の床、落ち着いた色のシートやつり革、そして扉上のオブジェ。「わが家のリビングにいるような」というコンセプトどおりの、居心地の良さを感じました。

ちょうど沿線の高校の下校時間と重なったのですが、「やった、レア電車!」と乗ってきた学生の方たちが歓声をあげて車内を見回し、友達と興奮してしゃべっていたのも印象的でした。

また、幼稚園の遠足帰りらしい男の子がお母さんと乗ってきたときは、男の子がやっぱり大興奮していました。新しい、きれいな車両はみんなテンション上がるんですね。

マイトレインの乗り方は?いつ運行しているの?

最後にマイトレインの乗り方をご紹介します。

マイトレインは普通列車として、南海本線、空港線、和歌山港線で運用されています。そのため、一般の運賃だけで乗車することができます。

ただし、どの線のどの時刻で走るかはサイトでは公開されていません。そのため、当日駅で駅員さんに確認する必要があります。

南海本線・空港線は難波駅発着なので、まずは難波駅に行って聞くと良いでしょう。私も当日難波駅の窓口で、「マイトレインに乗りたいのですが、何時に出ますか?」と確認してダイヤを調べてもらいました。

調べるのに時間がかかることがあるようなので、窓口が空いているタイミングで声をかけるといいと思います。

出発時刻まで時間があっても、難波駅周辺にはいくらでも時間を潰せるスポットがあります。また改札内には飲食店もありますので、改札に入って電車を眺めながらマイトレインを待つのもあり!

まとめ

若手社員のアイデアと利用客の意見を組み合わせて作ったマイトレイン。洗練された印象の車内が印象的で、これで通勤・通学する利用客が羨ましいくらいです。約1年間という期間限定の運行なので、南海沿線の方や関西圏の鉄道ファンの方は、ぜひ一度機会を作って乗りに来てみてはいかがでしょうか。

おすすめ記事はこちら


コメント